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15歳
悪女の涙4
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その日の昼下がり。オディリアは珍しく一人教室で読書をしていた。共に昼食を食べた後、ローゼリアとクローヴィスは月に一回の二人きりのお茶会のためサロンに向かった。毎月笑顔で送り出すオディリアであったが、最近は仲睦まじい二人の姿を見ていると胸がちくりと痛むのを自覚していた。しかしそれをおくびにも出さず、オディリアはクローヴィスの恋路を応援した。
(叶わない恋なんて、悲しいだけだわ。)
オディリアは静かに首を振り思考を飛ばすと、再び本に目を落とした。
ーーーーーーーーー
「オディリアはいるか!」
すっかり本に集中していたオディリアは、突然の大きな声に思わず飛び上がりそうになった。すんでのところで身体を止めると、静かに声の元を見上げた。
「アダルヘルム様?」
ソフィアに傾倒しながらも、人前では冷静沈着を装っていたアダルヘルムであったが、この日は様子が違った。オディリアの姿を見つけると、目に明らかな怒りの炎を灯し、憤怒の形相で彼女を睨みつけた。その様子は異常なものであり、彼に一言逆らえば打ち首にされてもおかしくはないと、その場にいた皆が思う程であった。教室にいた生徒は皆その様子に怯え、オディリアを心配気に見つめるものの誰一人として声を上げる事はなかった。
初めて向けられる明確な悪意に恐怖を覚えたオディリアであったが、恐怖に飲まれた教室を見渡し我に帰った。この場を治められるのは王女の地位にあるオディリアだけだろう。そもそもアダルヘルムの怒りはオディリアに向けられているのだから、彼女が対応せざるを得ないのだが。
「どうされたんですの?その様な恐ろしい形相で。皆が怯えていますわ。」
「オディリア!こっちに来い。話がある。」
「もうすぐ授業が始まりましてよ、アダルヘルム様。その後でよろしいかしら?」
「授業なんてどうでも良い。良いからこっちに来るんだ!」
「きゃっ」
アダルヘルムはズカズカと教室に足を踏み入れると、なんの遠慮もなくオディリアの腕を掴み、無理やり立たせた。彼女の膝に置かれていた本が床に落ち、その暴挙に周囲の女生徒が小さな悲鳴を上げた。
「い、痛いですわ、アダルヘルム様。」
「うるさい!痛いのが嫌ならばさっさと私の言う通りにするんだ。」
「いやっ」
アダルヘルムのあまりの異常な様子にすっかり怯えたオディリアは小さく抵抗するも、男の力に逆らうこともできず教室から引きずられる様に連れ出された。しばらくその様子を茫然と見守っていた生徒達であったが、彼らの姿が見えなくなると皆青い顔でざわめき出した。
「お、おい、あれ大丈夫なのか?」
「あんなのに連れて行かれたら何をされるかわかったものじゃないぞ。」
「ク、クローヴィス殿下はどこだ?彼に知らせれば…」
「た、多分、ローゼリア様とサロンにいらっしゃいますわ!」
「誰か呼んでこい!俺は王女殿下がどこに連れて行かれたのか見てくる。」
「気を付けろよ、あの異常な様子、見つかったら殺されかねない。」
「俺は隠密魔法が使えるから大丈夫だ。とにかく頼んだぞ!」
教室にいた面々は清く優しいオディリアをアダルヘルムの魔の手から救い出すため、それぞれ出来ることを始めた。
ーーーーーーーーー
「は、離してくださいっ。一人で歩けますわ。」
「ジーメンス王国の王女だからと、今まで目を瞑っていたがもう許さない。私の大切な物に手を出したらどうなるか、思い知らせてやる。」
「な、何を仰っているのか分かりませんわ!とにかく落ち着いて、腕を離してください。痛いですわ!」
「うるさい!ソフィーはもっと痛かったはずだ。」
オディリアは己の身の危険を感じ必死に抵抗を試みたが、腕をアダルヘルムに乱暴に捕まれ、背中にはカールの殺気を当てられ、か弱な少女一人にはなす術もなかった。彼女はそのまま引きずられる様にして空き教室の中に連れ込まれた。
アダルヘルムに強く身体を押され、オディリアは教室の床に膝をついた。
「きゃっ」
「さあ、断罪の時間だ、オディリア!」
アダルヘルムのギラつく目は、もはや正気かどうかも疑わしい程であった。湧き上がる恐怖を王族の誇りで押し隠し、オディリアは毅然とした態度で彼を見上げた。
「では話してもらおうか。私のソフィーに、何をしたのかを。」
「な、なんの事ですの?」
「とぼけるな!ソフィーを階段から突き落としただろう!」
「見に覚えがありませんわ!濡れ衣です!」
「なんだと!?ソフィー本人が貴様に突き落とされたと証言しているんだ!言い逃れはできない!」
オディリアは震える足をスカートで隠し立ち上がった。強い眼差しでアダルヘルムを睨みつけると、正論を放った。
「被害者の証言では証拠になりませんわ。他に証人はいますの?私がやったという確かな証拠は?確証もなくこんな事をして、国際問題に発展しますわよ!」
「なっこの…!」
頭に血が昇ったアダルヘルムはオディリアの胸ぐらを掴むと、教室の窓に彼女を押し付けた。
「く、くるし…やめ…」
「その淑女の仮面を被って、一体今までどれくらいの人間を陥れたんだ?私を騙して…これは不敬罪だ!」
「な、何言ってるんですの…?」
「傷害罪に、不敬罪。罪を執行するには充分すぎるな。カール!窓を開けろ!」
「はっ」
カールはオディリアが背を預けていた大きな窓を躊躇いもなく開けた。腰から上の支えを失い、オディリアはバランスを崩した。
「きゃあっ」
「はは、私がお前の服を離せば、三階から真っ逆さまだ。怖いか?」
「や、やめてください!本当に落ちてしまいますわ!」
「高所から突き落される恐怖を身を持って味合わせてやっているんだ!お前がしたのは、こういう事だとな!」
「もう嫌!私じゃないと言っているでしょう!良い加減にして!」
「まだそんな偉そうな口が聞けるのか!」
アダルヘルムは顔を怒りで真っ赤に染め、腕を振り上げた。オディリアはギュッと目を瞑り、これから来るであろう痛みに備えた。
「『ウィンドブラスト』!」
突然辺りに響いたその可憐な声と共に、彼等のいた教室の扉が勢いよく吹き飛んだ。見張りとして扉の前に待機していたカールはその魔法に巻き込まれ、扉と共に対面の壁に激突し、気を失った。何事かと振り向いたアダルヘルムの目に、三つの人影が映った。
「オディリア!!」
「ク、クローヴィス、何故ここに…!」
突然の弟の乱入に戸惑ったアダルヘルムは、オディリアの制服を掴んでいた手がいつの間にか緩んでいた事に気が付かなかった。
「兄上!なんて愚かな事を!早くオディリアをこちらに渡すんだ。」
「う、うるさい!私に命令するな。今この女に教育を施してやっているところだ!邪魔をするな!」
「兄上!」
オディリアは自身の身体がどんどん窓の外に傾いているのを感じていた。アダルヘルムの腕を掴もうとしたが、恐怖に身体を支配され、思う様に動かすことができなかった。助けを呼ぶこともできず、彼女の細い脚がふわりと浮いた。
「オディリア様!!」
ローゼリアの声にはっと我に帰ったアダルヘルムであったが、その時すでにオディリアの身体は窓の外に投げ出されていた。オディリアの恐怖に見開かれた目を、アダルヘルムはただなす術もなく見送った。
「オディリア!!」
駆けつけたクローヴィスに突き飛ばされ、アダルヘルムは床に尻餅をついた。クローヴィスはそのまま窓枠に手を掛けると、なんの躊躇いもなく飛び降りた。風魔法で落下速度を上げオディリアに追いついたクローヴィスは彼女を抱き締めると、彼女を守る様に自身の身体を下にした。魔法で風を地面に向け発射し、出来る限り落下速度を落としつつ落下地点を調整し、校舎裏の草むらに無事着地した。
三階の窓から二人が無事着地したのを確認したローゼリアはホッと息を吐いた。
「お二人とも怪我もなさそうで良かったですわ。オディリア様は気を失っておられる様ですけれど。」
「わ、私は…本当に突き落とすつもりなんて…」
アダルヘルムは尻餅をついたまま呟く様に弁明した。その声を受け振り向いたローゼリアの目は、まるで虫けらを見るかの様に冷たかった。
「あの男爵令嬢の狂言と違って、この事件には歴とした証人がおりますわね、アダルヘルム殿下?他国の王女の殺害未遂。一体どの様な罰が下るのかしら?」
「わ、私は…オディリアにただ罪を認めて欲しくて…」
アダルヘルムの戯言には耳を貸さず、ローゼリアは冷たい眼差しのまま微笑んだ。
「さあ、断罪の時間ですわ。」
(叶わない恋なんて、悲しいだけだわ。)
オディリアは静かに首を振り思考を飛ばすと、再び本に目を落とした。
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「オディリアはいるか!」
すっかり本に集中していたオディリアは、突然の大きな声に思わず飛び上がりそうになった。すんでのところで身体を止めると、静かに声の元を見上げた。
「アダルヘルム様?」
ソフィアに傾倒しながらも、人前では冷静沈着を装っていたアダルヘルムであったが、この日は様子が違った。オディリアの姿を見つけると、目に明らかな怒りの炎を灯し、憤怒の形相で彼女を睨みつけた。その様子は異常なものであり、彼に一言逆らえば打ち首にされてもおかしくはないと、その場にいた皆が思う程であった。教室にいた生徒は皆その様子に怯え、オディリアを心配気に見つめるものの誰一人として声を上げる事はなかった。
初めて向けられる明確な悪意に恐怖を覚えたオディリアであったが、恐怖に飲まれた教室を見渡し我に帰った。この場を治められるのは王女の地位にあるオディリアだけだろう。そもそもアダルヘルムの怒りはオディリアに向けられているのだから、彼女が対応せざるを得ないのだが。
「どうされたんですの?その様な恐ろしい形相で。皆が怯えていますわ。」
「オディリア!こっちに来い。話がある。」
「もうすぐ授業が始まりましてよ、アダルヘルム様。その後でよろしいかしら?」
「授業なんてどうでも良い。良いからこっちに来るんだ!」
「きゃっ」
アダルヘルムはズカズカと教室に足を踏み入れると、なんの遠慮もなくオディリアの腕を掴み、無理やり立たせた。彼女の膝に置かれていた本が床に落ち、その暴挙に周囲の女生徒が小さな悲鳴を上げた。
「い、痛いですわ、アダルヘルム様。」
「うるさい!痛いのが嫌ならばさっさと私の言う通りにするんだ。」
「いやっ」
アダルヘルムのあまりの異常な様子にすっかり怯えたオディリアは小さく抵抗するも、男の力に逆らうこともできず教室から引きずられる様に連れ出された。しばらくその様子を茫然と見守っていた生徒達であったが、彼らの姿が見えなくなると皆青い顔でざわめき出した。
「お、おい、あれ大丈夫なのか?」
「あんなのに連れて行かれたら何をされるかわかったものじゃないぞ。」
「ク、クローヴィス殿下はどこだ?彼に知らせれば…」
「た、多分、ローゼリア様とサロンにいらっしゃいますわ!」
「誰か呼んでこい!俺は王女殿下がどこに連れて行かれたのか見てくる。」
「気を付けろよ、あの異常な様子、見つかったら殺されかねない。」
「俺は隠密魔法が使えるから大丈夫だ。とにかく頼んだぞ!」
教室にいた面々は清く優しいオディリアをアダルヘルムの魔の手から救い出すため、それぞれ出来ることを始めた。
ーーーーーーーーー
「は、離してくださいっ。一人で歩けますわ。」
「ジーメンス王国の王女だからと、今まで目を瞑っていたがもう許さない。私の大切な物に手を出したらどうなるか、思い知らせてやる。」
「な、何を仰っているのか分かりませんわ!とにかく落ち着いて、腕を離してください。痛いですわ!」
「うるさい!ソフィーはもっと痛かったはずだ。」
オディリアは己の身の危険を感じ必死に抵抗を試みたが、腕をアダルヘルムに乱暴に捕まれ、背中にはカールの殺気を当てられ、か弱な少女一人にはなす術もなかった。彼女はそのまま引きずられる様にして空き教室の中に連れ込まれた。
アダルヘルムに強く身体を押され、オディリアは教室の床に膝をついた。
「きゃっ」
「さあ、断罪の時間だ、オディリア!」
アダルヘルムのギラつく目は、もはや正気かどうかも疑わしい程であった。湧き上がる恐怖を王族の誇りで押し隠し、オディリアは毅然とした態度で彼を見上げた。
「では話してもらおうか。私のソフィーに、何をしたのかを。」
「な、なんの事ですの?」
「とぼけるな!ソフィーを階段から突き落としただろう!」
「見に覚えがありませんわ!濡れ衣です!」
「なんだと!?ソフィー本人が貴様に突き落とされたと証言しているんだ!言い逃れはできない!」
オディリアは震える足をスカートで隠し立ち上がった。強い眼差しでアダルヘルムを睨みつけると、正論を放った。
「被害者の証言では証拠になりませんわ。他に証人はいますの?私がやったという確かな証拠は?確証もなくこんな事をして、国際問題に発展しますわよ!」
「なっこの…!」
頭に血が昇ったアダルヘルムはオディリアの胸ぐらを掴むと、教室の窓に彼女を押し付けた。
「く、くるし…やめ…」
「その淑女の仮面を被って、一体今までどれくらいの人間を陥れたんだ?私を騙して…これは不敬罪だ!」
「な、何言ってるんですの…?」
「傷害罪に、不敬罪。罪を執行するには充分すぎるな。カール!窓を開けろ!」
「はっ」
カールはオディリアが背を預けていた大きな窓を躊躇いもなく開けた。腰から上の支えを失い、オディリアはバランスを崩した。
「きゃあっ」
「はは、私がお前の服を離せば、三階から真っ逆さまだ。怖いか?」
「や、やめてください!本当に落ちてしまいますわ!」
「高所から突き落される恐怖を身を持って味合わせてやっているんだ!お前がしたのは、こういう事だとな!」
「もう嫌!私じゃないと言っているでしょう!良い加減にして!」
「まだそんな偉そうな口が聞けるのか!」
アダルヘルムは顔を怒りで真っ赤に染め、腕を振り上げた。オディリアはギュッと目を瞑り、これから来るであろう痛みに備えた。
「『ウィンドブラスト』!」
突然辺りに響いたその可憐な声と共に、彼等のいた教室の扉が勢いよく吹き飛んだ。見張りとして扉の前に待機していたカールはその魔法に巻き込まれ、扉と共に対面の壁に激突し、気を失った。何事かと振り向いたアダルヘルムの目に、三つの人影が映った。
「オディリア!!」
「ク、クローヴィス、何故ここに…!」
突然の弟の乱入に戸惑ったアダルヘルムは、オディリアの制服を掴んでいた手がいつの間にか緩んでいた事に気が付かなかった。
「兄上!なんて愚かな事を!早くオディリアをこちらに渡すんだ。」
「う、うるさい!私に命令するな。今この女に教育を施してやっているところだ!邪魔をするな!」
「兄上!」
オディリアは自身の身体がどんどん窓の外に傾いているのを感じていた。アダルヘルムの腕を掴もうとしたが、恐怖に身体を支配され、思う様に動かすことができなかった。助けを呼ぶこともできず、彼女の細い脚がふわりと浮いた。
「オディリア様!!」
ローゼリアの声にはっと我に帰ったアダルヘルムであったが、その時すでにオディリアの身体は窓の外に投げ出されていた。オディリアの恐怖に見開かれた目を、アダルヘルムはただなす術もなく見送った。
「オディリア!!」
駆けつけたクローヴィスに突き飛ばされ、アダルヘルムは床に尻餅をついた。クローヴィスはそのまま窓枠に手を掛けると、なんの躊躇いもなく飛び降りた。風魔法で落下速度を上げオディリアに追いついたクローヴィスは彼女を抱き締めると、彼女を守る様に自身の身体を下にした。魔法で風を地面に向け発射し、出来る限り落下速度を落としつつ落下地点を調整し、校舎裏の草むらに無事着地した。
三階の窓から二人が無事着地したのを確認したローゼリアはホッと息を吐いた。
「お二人とも怪我もなさそうで良かったですわ。オディリア様は気を失っておられる様ですけれど。」
「わ、私は…本当に突き落とすつもりなんて…」
アダルヘルムは尻餅をついたまま呟く様に弁明した。その声を受け振り向いたローゼリアの目は、まるで虫けらを見るかの様に冷たかった。
「あの男爵令嬢の狂言と違って、この事件には歴とした証人がおりますわね、アダルヘルム殿下?他国の王女の殺害未遂。一体どの様な罰が下るのかしら?」
「わ、私は…オディリアにただ罪を認めて欲しくて…」
アダルヘルムの戯言には耳を貸さず、ローゼリアは冷たい眼差しのまま微笑んだ。
「さあ、断罪の時間ですわ。」
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