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護衛がつきます3
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「ケンジさん。」
「アケミよ!!!」
「元の世界には帰れないんですか?」
「そうねえ…私が召喚された時は帰れないと言われたわ。私はカミングアウトで親に勘当されていたし、恋人なんかもいなかったから特に未練はなくて詳しくは調べなかったわね。この顔とおさらばなんて死んでもごめんよ!」
「そうですか…」
「あなたは帰りたいのかしら?突然連れて来られたんですものね。当時も納得のいっていない召喚者は多くいたわ。」
「いや、そう言われると…帰りたくはないですね。心残りはあるにはありますけど、それより開放された喜びの方が強くて…」
「分かるわあ!まあこの世界も悪くないわよ。人の命はずっと軽いけど、縛られる事なく好きなように生きれるわ。」
「そうですね。」
「そういえば、どうしてわざわざここまで来てくれたのかしら?帰り方を聞きに来たんじゃないんでしょう?」
「あ、そうでした。勇者が料理を作ってるって聞いたから会ってみたかったのと、いつもおいしいご飯をありがとうって伝えたくて。」
「んまあ!!嬉しいわ!料理人冥利に尽きるわあ!数日前から貴人向けの食事を作るように言われていたんだけど、もしかしてあなた用だったのかしら?」
「そうだと思います。ごめんなさい、たくさん残しちゃって…」
「良いのよお!貴族の人間が滞在でもしてるのかと思って、でっぷり太った大人向けに作ってたから無理もないわ。完食してる事もあったから分からなかったわ。」
「それはレオに食べてもらってたんです。」
「レオって誰?」
「魔王様。」
「魔王様って、あの魔王様?」
「うん。」
「えっ、あの、産まれてからこのかた一度も食べ物を口にしたことのない、あの魔王様?」
「えっ」
「え?」
え、そうなの?普通に食べてたけど…ケンジさんの言う魔王様は別の魔王様なの?私はミーアをチラリと見上げた。
「そうです、リナ様。魔王様は今まで一度も食べ物を口にした事がございませんでした。元々無駄なものに関心の薄いお方でしたので…先日、リナ様が残り物をお分けになったあの時が魔王様の人生で初めての食事です。」
「そ、そんな一大イベントを、残飯で…?」
「…はい。」
「ううう…い、言ってよ…!」
「まさか口にされるとは思いませんで…申し訳ありませんでした。」
項垂れる私とミーアをよそに、目をキラキラと輝かせるケンジさん。
「んまああ!魔王様の人生初の料理を、この私が…!?なんて栄養なのー!」
ウフフと笑いながらクルクルと踊り狂うオネエ。そうだな、この人のポジティブさを少し分けてもらおう。料理は貴族向けに作られていたんだから、粗末なものを口にしたわけじゃない。料理もすごく美味しかったし、レオも伸びるチーズに楽しそうにしてたし、結果オーライ!食事の楽しみを魔王に教えたのはこの私よ!
オネエの真似をして一緒にクルクル踊り出す。頭がデカくてバランスとりにくいんだよな、この身体。クルクル回るだけのことがこんなに難しいなんて。
「わっ」
ついに何もないところで躓いてバランスを崩す。おっとっとと倒れていく私を、素早く差し出された無骨な手が止めた。
「ありがとう、アロン。」
「…仕事ですから。」
アロンは片膝をついて私を支えてくれたみたいで、今まではるか彼方にあった彼の顔が今はかなり近いところにある。私はまじまじとアロンの顔を見つめた。アロンは私の熱烈な視線を受け、頬を少し赤く染めた。
ふっ、可愛いところもあるじゃないか。アロンの好感度が1上がった!
「あらあん、いい男…」
「…!」
アロンの尻尾がブワリと逆立ち、私を素早く立たせるとスッと離れて行った。ケンジさんは物欲しそうな目でアロンを見つめている。
「アロンはあげませんよ、私の護衛だもん。」
「分かってるわよ~。見てただけよ。目の保養!」
「なら存分にどうぞ。」
「きゃーありがとう!穴が開くほど見るわね!」
言葉通り、ケンジさんはただただアロンを見つめ続けた。アロンはなんかプルプルしてるし、無意識にお尻を守っている。魔族にとって人間なんて敵にもならない存在なはずだけど、やはりオネエは強いな。これは立派な精神攻撃だ。
「…リナ様、そろそろ戻りませんと、魔王様が心配しますよ。」
「あ、そうだった。ケンジさんもお仕事の邪魔してごめんなさい。お昼の仕込み中だったかな。」
「気にしなくていいわよ!ほら、私が働かなくても、私の可愛いおてて達が働いているからね。」
ケンジさんの謎の発言を聞き厨房の中を改めて見渡してみると、たくさんの白い手がフライパンを振っていたり食材を切ったりしている。怖い、ホラー。
「ひえ…おばけ。」
「おばけじゃないわよう!あれは私の魔法、『ホーリーハンド』って言うの。私の指示通りに動いてくれる、働き者よ。」
「へえ…なんかすごい。」
「魔族が『シャドウハンド』っていう魔法を使っているのを見てね、真似したのよ。魔法なんて簡単よ。光属性しか使えなくても、ホーリーなんとかって唱えとけば大体の魔法は模倣可能だもの。」
なんか天才発言来た。私なんてシールド一回使っただけで何ヶ月も魔力空っぽだっていうのに。これが真の勇者の力なのか。私が恨めしそうに見ていることに気がついたケンジさんが、首を傾げながら聞いてきた。
「その反応だと魔法がうまく使えないのかしら?」
「魔法は使えたは使えたんですけど…魔力が少なすぎて。一回使えば数ヶ月は使えないって。」
「あらまあ…魔力タンクも小さいの?」
「それはそこそこあるみたいなんですけど、供給能が異常に低いってレオが。」
「なるほどねえ…魔王様がおっしゃるなら事実なんでしょうけど…それって貴方がまだ子供だからじゃないの?」
「え?」
「人間って魔族と違って成長するじゃない?貴方も大きくなればきっと魔法が使えるようになるわよ。」
「確かに…」
魔族に子供時代はない。生まれた時から完成形なのだ。でも私はまだまだ幼女。ボンキュボンの妖艶美女に成長する頃には、魔法も立派に使えるようになる?
うーん、説得力がすごい。やっぱり人間に話を聞いてよかった。希望が見えてきたよ。
「ケンジさん、ありがとう!希望が湧いてきました。」
「良かったわね。そうそう、私相手に敬語なんていらないわよ。なんせあなたはこの大陸で一番地位の高い人間ですもの!」
「えっと…そうなの?」
「そうよ!魔王様のペットですもの。人間の国の王様なんかよりよっぽど偉いわ。私も敬語使った方が良かったかしら?」
「ううん、ケンジさんはそのままが良い。」
「ありがとう!また遊びにきて頂戴、他の勇者達も紹介するわ。」
「うん、また来るね。バイバイ。」
結構長話をしてしまった。昼までに執務室に帰らないといけないから、私はミーアに抱っこしてもらって急いで帰路に着いた。
「アケミよ!!!」
「元の世界には帰れないんですか?」
「そうねえ…私が召喚された時は帰れないと言われたわ。私はカミングアウトで親に勘当されていたし、恋人なんかもいなかったから特に未練はなくて詳しくは調べなかったわね。この顔とおさらばなんて死んでもごめんよ!」
「そうですか…」
「あなたは帰りたいのかしら?突然連れて来られたんですものね。当時も納得のいっていない召喚者は多くいたわ。」
「いや、そう言われると…帰りたくはないですね。心残りはあるにはありますけど、それより開放された喜びの方が強くて…」
「分かるわあ!まあこの世界も悪くないわよ。人の命はずっと軽いけど、縛られる事なく好きなように生きれるわ。」
「そうですね。」
「そういえば、どうしてわざわざここまで来てくれたのかしら?帰り方を聞きに来たんじゃないんでしょう?」
「あ、そうでした。勇者が料理を作ってるって聞いたから会ってみたかったのと、いつもおいしいご飯をありがとうって伝えたくて。」
「んまあ!!嬉しいわ!料理人冥利に尽きるわあ!数日前から貴人向けの食事を作るように言われていたんだけど、もしかしてあなた用だったのかしら?」
「そうだと思います。ごめんなさい、たくさん残しちゃって…」
「良いのよお!貴族の人間が滞在でもしてるのかと思って、でっぷり太った大人向けに作ってたから無理もないわ。完食してる事もあったから分からなかったわ。」
「それはレオに食べてもらってたんです。」
「レオって誰?」
「魔王様。」
「魔王様って、あの魔王様?」
「うん。」
「えっ、あの、産まれてからこのかた一度も食べ物を口にしたことのない、あの魔王様?」
「えっ」
「え?」
え、そうなの?普通に食べてたけど…ケンジさんの言う魔王様は別の魔王様なの?私はミーアをチラリと見上げた。
「そうです、リナ様。魔王様は今まで一度も食べ物を口にした事がございませんでした。元々無駄なものに関心の薄いお方でしたので…先日、リナ様が残り物をお分けになったあの時が魔王様の人生で初めての食事です。」
「そ、そんな一大イベントを、残飯で…?」
「…はい。」
「ううう…い、言ってよ…!」
「まさか口にされるとは思いませんで…申し訳ありませんでした。」
項垂れる私とミーアをよそに、目をキラキラと輝かせるケンジさん。
「んまああ!魔王様の人生初の料理を、この私が…!?なんて栄養なのー!」
ウフフと笑いながらクルクルと踊り狂うオネエ。そうだな、この人のポジティブさを少し分けてもらおう。料理は貴族向けに作られていたんだから、粗末なものを口にしたわけじゃない。料理もすごく美味しかったし、レオも伸びるチーズに楽しそうにしてたし、結果オーライ!食事の楽しみを魔王に教えたのはこの私よ!
オネエの真似をして一緒にクルクル踊り出す。頭がデカくてバランスとりにくいんだよな、この身体。クルクル回るだけのことがこんなに難しいなんて。
「わっ」
ついに何もないところで躓いてバランスを崩す。おっとっとと倒れていく私を、素早く差し出された無骨な手が止めた。
「ありがとう、アロン。」
「…仕事ですから。」
アロンは片膝をついて私を支えてくれたみたいで、今まではるか彼方にあった彼の顔が今はかなり近いところにある。私はまじまじとアロンの顔を見つめた。アロンは私の熱烈な視線を受け、頬を少し赤く染めた。
ふっ、可愛いところもあるじゃないか。アロンの好感度が1上がった!
「あらあん、いい男…」
「…!」
アロンの尻尾がブワリと逆立ち、私を素早く立たせるとスッと離れて行った。ケンジさんは物欲しそうな目でアロンを見つめている。
「アロンはあげませんよ、私の護衛だもん。」
「分かってるわよ~。見てただけよ。目の保養!」
「なら存分にどうぞ。」
「きゃーありがとう!穴が開くほど見るわね!」
言葉通り、ケンジさんはただただアロンを見つめ続けた。アロンはなんかプルプルしてるし、無意識にお尻を守っている。魔族にとって人間なんて敵にもならない存在なはずだけど、やはりオネエは強いな。これは立派な精神攻撃だ。
「…リナ様、そろそろ戻りませんと、魔王様が心配しますよ。」
「あ、そうだった。ケンジさんもお仕事の邪魔してごめんなさい。お昼の仕込み中だったかな。」
「気にしなくていいわよ!ほら、私が働かなくても、私の可愛いおてて達が働いているからね。」
ケンジさんの謎の発言を聞き厨房の中を改めて見渡してみると、たくさんの白い手がフライパンを振っていたり食材を切ったりしている。怖い、ホラー。
「ひえ…おばけ。」
「おばけじゃないわよう!あれは私の魔法、『ホーリーハンド』って言うの。私の指示通りに動いてくれる、働き者よ。」
「へえ…なんかすごい。」
「魔族が『シャドウハンド』っていう魔法を使っているのを見てね、真似したのよ。魔法なんて簡単よ。光属性しか使えなくても、ホーリーなんとかって唱えとけば大体の魔法は模倣可能だもの。」
なんか天才発言来た。私なんてシールド一回使っただけで何ヶ月も魔力空っぽだっていうのに。これが真の勇者の力なのか。私が恨めしそうに見ていることに気がついたケンジさんが、首を傾げながら聞いてきた。
「その反応だと魔法がうまく使えないのかしら?」
「魔法は使えたは使えたんですけど…魔力が少なすぎて。一回使えば数ヶ月は使えないって。」
「あらまあ…魔力タンクも小さいの?」
「それはそこそこあるみたいなんですけど、供給能が異常に低いってレオが。」
「なるほどねえ…魔王様がおっしゃるなら事実なんでしょうけど…それって貴方がまだ子供だからじゃないの?」
「え?」
「人間って魔族と違って成長するじゃない?貴方も大きくなればきっと魔法が使えるようになるわよ。」
「確かに…」
魔族に子供時代はない。生まれた時から完成形なのだ。でも私はまだまだ幼女。ボンキュボンの妖艶美女に成長する頃には、魔法も立派に使えるようになる?
うーん、説得力がすごい。やっぱり人間に話を聞いてよかった。希望が見えてきたよ。
「ケンジさん、ありがとう!希望が湧いてきました。」
「良かったわね。そうそう、私相手に敬語なんていらないわよ。なんせあなたはこの大陸で一番地位の高い人間ですもの!」
「えっと…そうなの?」
「そうよ!魔王様のペットですもの。人間の国の王様なんかよりよっぽど偉いわ。私も敬語使った方が良かったかしら?」
「ううん、ケンジさんはそのままが良い。」
「ありがとう!また遊びにきて頂戴、他の勇者達も紹介するわ。」
「うん、また来るね。バイバイ。」
結構長話をしてしまった。昼までに執務室に帰らないといけないから、私はミーアに抱っこしてもらって急いで帰路に着いた。
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