マコトとツバサ

翼をください

２５

その後兼重くんは予想通りの動きをしてくれて、あっという間にあたしは片山くんのカノジョとして顔を知られてしまった。
その日から生活は一変した。
みんなの目、目、目・・・。
あからさまにガン見してる子も結構いて、あたしは格の違いというものを思い知らされた。みんなあたしのことなんてこないだまで知らなかったくせに・・。
ラッキーだったのは夏休み前だったってこと。
とりあえず人目を気にしなくて済む・・・ほっとしたのもつかの間、おそらくあいつにコクって振られた女子の嫌がらせなのだろう、家に無言電話がかかってきたりした。基本家の電話は極秘扱いになってるのに・・クラスの誰かから漏れたんだろうな。ポストに汚物が入れられていたり・・。これもいじめの定番？　暑いから処理が大変だった。
そんなこんなであたしは軽い人間不信にもなったりした。

改めて言うが、あいつ本人に問題はない。

だけどもう限界。
モテる彼氏なんてムリムリ（苦笑）。

３ヶ月でも付き合ったことには違いないしね。
とりあえずあたしはもう『彼氏いない歴＝年齢』なんてことにはならない。
これってのちのち気分的に大きいよね？
お母さんもおにいちゃんのことで悩んでたし・・。