194 / 237
クレアとルーカス
しおりを挟む
夕暮れ時のディーター侯爵家のホールには着飾ったルーカスとクレアの姿があった。
「伯父様」
「クレア、ハインス公爵」
祝いの会に出るために豪華な衣装を身に纏ったディーゼルが出迎えた。
「忙しいのに悪いな。クレア、一体お前の価値はどのくらいだ?」
ディーゼルはクレアの頭から足まで見つめ尋ねる。髪飾りには紺色に映える白いパールとイエローダイヤモンドが使われ輝き晒された首周りにはブラックダイヤモンドが連なっている。光沢のある黒の生地の上に重ねるように金糸で鳥の羽模様が描かれたレースが下地の黒を際立たせるように腰から裾に広がるドレスは金も手間もかけたとわかるものだった。ルーカスはクレアと揃いを願い黒を纏っている。空色のダイヤモンドをあらゆる箇所に着けた衣装にはルーカスの想いが込められている。
「ふふ、馬車より高いかしら?」
異色の瞳が碧眼を見上げ微笑む。
「馬車以上だ」
ルーカスの答えを聞いたディーゼルは二人の甘い雰囲気を無視し寝室へと体の向きを変える。クレアはルーカスの曲げた腕に手を乗せディーゼルのあとに続く。
「バック」
「クレアねえ様」
向かう途中にバックが佇んでいた。
「着飾ったクレアねえ様は初めて見る…すごい綺麗だ」
「ふふ、ありがとう。メイドが大変なの。ルーカス様を待たせてしまうほど手間がかかるのよ」
「女性の準備が大変なのは承知している。いつまでも待てる」
バックはルーカスに初めて会う。近くにいる金髪碧眼に緊張している。
「ハインス公爵様、はじめまして」
「はじめまして、バック・ディーター小侯爵」
「行くぞ、クレア」
ディーゼルに促された二人はバックを通り過ぎマイケル・ディーターの自室に向かう。
「母上も部屋にいる」
ディーゼルの言葉にクレアは頷く。扉を叩いたディーゼルは返事を待たず大きく開ける。クレアのドレスは裾が広がり幅をとる。
「お祖父様」
「クレア」
マイケル・ディーターは寝台ではなく車椅子に座りクレアとルーカスを待っていた。優しく微笑む祖父に駆けそうになるクレアはぐっと我慢する。見舞いに来たときよりも痩せている姿に心が痛むがルーカスの腕に寄り添いながら近づく。
「ハインス公爵様」
「ディーター前侯爵、久しぶりです」
空色の瞳はルーカスからクレアに移る。
「ああ…クレア…立派な令嬢だ。黒が似合う」
「ふふ、ありがとう。皆が磨いてくれたのよ」
マイケルは眩しいものを見るように空色の瞳を細めクレアを見つめる。ルーカスの隣で幸せそうに微笑む姿に心が安らいでいる。
「ハインス公爵」
「はい」
「こんなところまで付き合わせて申し訳ない」
ルーカスは腕に触れているクレアの手を外しその手を握り片膝を床に突いた。それをマイケルとディーゼル、ソルマノが驚きながら見つめる。
「私はクレアを生涯守ります」
ルーカスは視線を合わせマイケルに向かい発する。そしてクレアを見上げる。
「クレアが私の全てです。悲しい思いはさせない」
「ルーカス…」
見つめ合う二人の姿にマイケルは心を打たれた。ルーカスが本心で言っているとわかり空色の瞳からは涙が流れる。それをソルマノがハンカチで押さえる。
「あの子が遺した子らの行く末が…心配でした…貴方が大切にしてくれるならクレアは幸せなのでしょう」
マイケルの言葉にクレアはルーカスから離れ、車椅子に座る祖父を見下ろす。クレアは網目の手袋越しにマイケルの涙を払う。
「お祖父様、私は幸せよ…とても…ふふ、シャルマイノス王国で一番」
「はは、国一番の幸せ者かい?」
「そうよ。私がルーカスを選んだの」
婚約者を選べる貴族令嬢などマイケルの代では皆無だった。
「お前が幸せなら…いい。なにも悩まずに過ごせる」
「ふふ、額に口を落としたいのだけど紅が着いちゃうわね」
「着いてもいい」
クレアはマイケルの願いに笑い少し屈んで蟀谷に口を落とす。
「大好きよ、お祖父様」
「ああ…私も」
「また会いに来るわ」
「ああ…嬉しいよ。新国王を祝ってきなさい。臣下は国王を支える務めがある」
「ええ、ジェイド国王陛下…まだ言い慣れないわ」
立ち上がったルーカスはクレアの隣に並ぶ。
「ご自愛ください」
ルーカスの言葉にマイケルは頷く。
「ありがとうございます」
クレアはソルマノの茶の瞳を見つめ頷く。
「クレア、行くか」
扉の近くで見ていたディーゼルが声をかける。
「伯父様はハインス公爵家の馬車に乗せないわよ」
「…誘われても断る。ハインス公爵の惚気顔は見ていられん」
クレアはディーゼルの言い方に笑いルーカスを見上げる。
「惚気顔ですって。いつもと同じ優しい顔よね?」
ルーカスは異色の瞳を見つめ微笑む。
十六の少女と三十を越えたルーカス、二人の雰囲気が無理をしているように見えずマイケルは深く息を吐く。
「じゃあ、お祖父様、お祖母様…行ってくるわね」
少し体を傾け振り返るクレアの姿が亡きキャスリンに重なり、マイケルとソルマノは自然と手を繋ぎその姿を見つめる。
「行っておいで」
「気をつけてね」
閉められた扉を二人は無言で見つめる。それからソルマノは車椅子を押し窓辺へ向かう。窓から馬車は見えなくても二人は外を見つめる。
「似ていたな」
「ええ…仕草も性格も」
「見たかったろうな」
「そうね。あんなに美しく成長したわ」
「キャスリンよりも小さいか?」
「ふふ、まだ伸びるわ」
マイケルは暗くなった庭を見つめ窓硝子に映る空色の瞳を見る。
「会いたいな…キャスリン」
「ええ、先に会ってくださいな」
「ああ」
ソルマノはマイケルの肩を撫でる。
「ルーカス、お祖父様はまた痩せていたわ」
「うん」
クレアはルーカスから顔を傾け馬車窓から流れる景色を見ている。ルーカスはそんなクレアを見つめている。
「喜んでいた」
「ええ…ふふ…緊張していたわ。貴方が膝を折るから驚いてもいた」
「見下ろしてはいけないと思った」
クレアはルーカスに背を向けたままに黙る。
「祝いの会は遅れてもいい。まだ伯爵家辺りだよ。ディーゼル様が侯爵家の最後に入るだろう…延ばしてくれと頼んだ」
クレアはルーカスの言葉に耐えられなくなり振り返る。
「ルーカス」
クレアの顔は涙を堪えるために歪んでいた。
「泣いていい…おいで」
ルーカスはクレアの腕を掴み引き寄せる。小さな体に腕を回し包む。
「ゾルダークの馬車にジュノが乗ってる」
ルーカスの言葉の意味を理解したクレアはとうとう涙を落とした。
「大切な人に会えなくなる悲しみは慣れないわ」
「君を案じていると伝わった」
「ええ…お祖父様は愛情深いわ…今でも母様を想って泣くの」
「君も癒えてない」
クレアはルーカスの服を掴む。
「ルーカス…離れたくないわ…いなくならないで」
「ああ」
ルーカスが腕を緩めると異色の瞳が見上げる。
「お祖父様の空色は母様と同じ…」
クレアはキャスリンが恋しくなる。時折悲しみの波がクレアを襲うが最近はエイヴァやダンテの存在によって悲しみが紛れていた。
「また会いに行こう」
忙しいルーカスには難しいことだったがクレアの悲しみが減らせるならなんでもできるとルーカスは口にした。
「ふふ、エイヴァとダンテも」
「うん」
頬を伝う涙はルーカスが吸った。
「伯父様」
「クレア、ハインス公爵」
祝いの会に出るために豪華な衣装を身に纏ったディーゼルが出迎えた。
「忙しいのに悪いな。クレア、一体お前の価値はどのくらいだ?」
ディーゼルはクレアの頭から足まで見つめ尋ねる。髪飾りには紺色に映える白いパールとイエローダイヤモンドが使われ輝き晒された首周りにはブラックダイヤモンドが連なっている。光沢のある黒の生地の上に重ねるように金糸で鳥の羽模様が描かれたレースが下地の黒を際立たせるように腰から裾に広がるドレスは金も手間もかけたとわかるものだった。ルーカスはクレアと揃いを願い黒を纏っている。空色のダイヤモンドをあらゆる箇所に着けた衣装にはルーカスの想いが込められている。
「ふふ、馬車より高いかしら?」
異色の瞳が碧眼を見上げ微笑む。
「馬車以上だ」
ルーカスの答えを聞いたディーゼルは二人の甘い雰囲気を無視し寝室へと体の向きを変える。クレアはルーカスの曲げた腕に手を乗せディーゼルのあとに続く。
「バック」
「クレアねえ様」
向かう途中にバックが佇んでいた。
「着飾ったクレアねえ様は初めて見る…すごい綺麗だ」
「ふふ、ありがとう。メイドが大変なの。ルーカス様を待たせてしまうほど手間がかかるのよ」
「女性の準備が大変なのは承知している。いつまでも待てる」
バックはルーカスに初めて会う。近くにいる金髪碧眼に緊張している。
「ハインス公爵様、はじめまして」
「はじめまして、バック・ディーター小侯爵」
「行くぞ、クレア」
ディーゼルに促された二人はバックを通り過ぎマイケル・ディーターの自室に向かう。
「母上も部屋にいる」
ディーゼルの言葉にクレアは頷く。扉を叩いたディーゼルは返事を待たず大きく開ける。クレアのドレスは裾が広がり幅をとる。
「お祖父様」
「クレア」
マイケル・ディーターは寝台ではなく車椅子に座りクレアとルーカスを待っていた。優しく微笑む祖父に駆けそうになるクレアはぐっと我慢する。見舞いに来たときよりも痩せている姿に心が痛むがルーカスの腕に寄り添いながら近づく。
「ハインス公爵様」
「ディーター前侯爵、久しぶりです」
空色の瞳はルーカスからクレアに移る。
「ああ…クレア…立派な令嬢だ。黒が似合う」
「ふふ、ありがとう。皆が磨いてくれたのよ」
マイケルは眩しいものを見るように空色の瞳を細めクレアを見つめる。ルーカスの隣で幸せそうに微笑む姿に心が安らいでいる。
「ハインス公爵」
「はい」
「こんなところまで付き合わせて申し訳ない」
ルーカスは腕に触れているクレアの手を外しその手を握り片膝を床に突いた。それをマイケルとディーゼル、ソルマノが驚きながら見つめる。
「私はクレアを生涯守ります」
ルーカスは視線を合わせマイケルに向かい発する。そしてクレアを見上げる。
「クレアが私の全てです。悲しい思いはさせない」
「ルーカス…」
見つめ合う二人の姿にマイケルは心を打たれた。ルーカスが本心で言っているとわかり空色の瞳からは涙が流れる。それをソルマノがハンカチで押さえる。
「あの子が遺した子らの行く末が…心配でした…貴方が大切にしてくれるならクレアは幸せなのでしょう」
マイケルの言葉にクレアはルーカスから離れ、車椅子に座る祖父を見下ろす。クレアは網目の手袋越しにマイケルの涙を払う。
「お祖父様、私は幸せよ…とても…ふふ、シャルマイノス王国で一番」
「はは、国一番の幸せ者かい?」
「そうよ。私がルーカスを選んだの」
婚約者を選べる貴族令嬢などマイケルの代では皆無だった。
「お前が幸せなら…いい。なにも悩まずに過ごせる」
「ふふ、額に口を落としたいのだけど紅が着いちゃうわね」
「着いてもいい」
クレアはマイケルの願いに笑い少し屈んで蟀谷に口を落とす。
「大好きよ、お祖父様」
「ああ…私も」
「また会いに来るわ」
「ああ…嬉しいよ。新国王を祝ってきなさい。臣下は国王を支える務めがある」
「ええ、ジェイド国王陛下…まだ言い慣れないわ」
立ち上がったルーカスはクレアの隣に並ぶ。
「ご自愛ください」
ルーカスの言葉にマイケルは頷く。
「ありがとうございます」
クレアはソルマノの茶の瞳を見つめ頷く。
「クレア、行くか」
扉の近くで見ていたディーゼルが声をかける。
「伯父様はハインス公爵家の馬車に乗せないわよ」
「…誘われても断る。ハインス公爵の惚気顔は見ていられん」
クレアはディーゼルの言い方に笑いルーカスを見上げる。
「惚気顔ですって。いつもと同じ優しい顔よね?」
ルーカスは異色の瞳を見つめ微笑む。
十六の少女と三十を越えたルーカス、二人の雰囲気が無理をしているように見えずマイケルは深く息を吐く。
「じゃあ、お祖父様、お祖母様…行ってくるわね」
少し体を傾け振り返るクレアの姿が亡きキャスリンに重なり、マイケルとソルマノは自然と手を繋ぎその姿を見つめる。
「行っておいで」
「気をつけてね」
閉められた扉を二人は無言で見つめる。それからソルマノは車椅子を押し窓辺へ向かう。窓から馬車は見えなくても二人は外を見つめる。
「似ていたな」
「ええ…仕草も性格も」
「見たかったろうな」
「そうね。あんなに美しく成長したわ」
「キャスリンよりも小さいか?」
「ふふ、まだ伸びるわ」
マイケルは暗くなった庭を見つめ窓硝子に映る空色の瞳を見る。
「会いたいな…キャスリン」
「ええ、先に会ってくださいな」
「ああ」
ソルマノはマイケルの肩を撫でる。
「ルーカス、お祖父様はまた痩せていたわ」
「うん」
クレアはルーカスから顔を傾け馬車窓から流れる景色を見ている。ルーカスはそんなクレアを見つめている。
「喜んでいた」
「ええ…ふふ…緊張していたわ。貴方が膝を折るから驚いてもいた」
「見下ろしてはいけないと思った」
クレアはルーカスに背を向けたままに黙る。
「祝いの会は遅れてもいい。まだ伯爵家辺りだよ。ディーゼル様が侯爵家の最後に入るだろう…延ばしてくれと頼んだ」
クレアはルーカスの言葉に耐えられなくなり振り返る。
「ルーカス」
クレアの顔は涙を堪えるために歪んでいた。
「泣いていい…おいで」
ルーカスはクレアの腕を掴み引き寄せる。小さな体に腕を回し包む。
「ゾルダークの馬車にジュノが乗ってる」
ルーカスの言葉の意味を理解したクレアはとうとう涙を落とした。
「大切な人に会えなくなる悲しみは慣れないわ」
「君を案じていると伝わった」
「ええ…お祖父様は愛情深いわ…今でも母様を想って泣くの」
「君も癒えてない」
クレアはルーカスの服を掴む。
「ルーカス…離れたくないわ…いなくならないで」
「ああ」
ルーカスが腕を緩めると異色の瞳が見上げる。
「お祖父様の空色は母様と同じ…」
クレアはキャスリンが恋しくなる。時折悲しみの波がクレアを襲うが最近はエイヴァやダンテの存在によって悲しみが紛れていた。
「また会いに行こう」
忙しいルーカスには難しいことだったがクレアの悲しみが減らせるならなんでもできるとルーカスは口にした。
「ふふ、エイヴァとダンテも」
「うん」
頬を伝う涙はルーカスが吸った。
1,250
お気に入りに追加
2,049
あなたにおすすめの小説
来世はあなたと結ばれませんように【再掲載】
倉世モナカ
恋愛
病弱だった私のために毎日昼夜問わず看病してくれた夫が過労により先に他界。私のせいで死んでしまった夫。来世は私なんかよりもっと素敵な女性と結ばれてほしい。それから私も後を追うようにこの世を去った。
時は来世に代わり、私は城に仕えるメイド、夫はそこに住んでいる王子へと転生していた。前世の記憶を持っている私は、夫だった王子と距離をとっていたが、あれよあれという間に彼が私に近づいてくる。それでも私はあなたとは結ばれませんから!
再投稿です。ご迷惑おかけします。
この作品は、カクヨム、小説家になろうにも掲載中。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
【完結】この胸が痛むのは
Mimi
恋愛
「アグネス嬢なら」
彼がそう言ったので。
私は縁組をお受けすることにしました。
そのひとは、亡くなった姉の恋人だった方でした。
亡き姉クラリスと婚約間近だった第三王子アシュフォード殿下。
殿下と出会ったのは私が先でしたのに。
幼い私をきっかけに、顔を合わせた姉に殿下は恋をしたのです……
姉が亡くなって7年。
政略婚を拒否したい王弟アシュフォードが
『彼女なら結婚してもいい』と、指名したのが最愛のひとクラリスの妹アグネスだった。
亡くなった恋人と同い年になり、彼女の面影をまとうアグネスに、アシュフォードは……
*****
サイドストーリー
『この胸に抱えたものは』全13話も公開しています。
こちらの結末ネタバレを含んだ内容です。
読了後にお立ち寄りいただけましたら、幸いです
* 他サイトで公開しています。
どうぞよろしくお願い致します。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
稚拙ながらも投稿初日(11/21)から📝HOTランキングに入れて頂き、本当にありがとうございます🤗 今回初めてHOTランキングの5位(11/23)を頂き感無量です🥲 そうは言いつつも間違ってランキング入りしてしまった感が否めないのも確かです💦 それでも目に留めてくれた読者様には感謝致します✨
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる