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「やぁ、はじめまして!松田花さん!唐突だけど、今、期間限定で異世界トリップできるんだ!ってことで、今から行かない?」
「????」
「あ、僕は神!よろしくね!ってことで、どう?」
「????」
いつも通り、学校に行き、家に帰り、やること済ませて寝た、筈なのだが。
気づけば周りは白い空間。
神と名乗る人物。
そして期間限定異世界トリップ。
「え、えっと、とりあえず。」
「ん?」
「1から説明してくれませんかね?」
頭の中、今めっちゃハテナマーク浮かんでますけど?
あと色々と突っ込みたい。
ここはどこだ。
あなたは本物の神なのか。
異世界トリップ?それ、小説とかの話じゃないの?
ていうか、期間限定なんだ?
いきなり過ぎて、状況が整理できない。
「いいよいいよ!時間もまだあるしね!じゃ、僕とお話しようよ!」
そう言うと、神と名乗る人物は指をパチン、と鳴らす。
すると、目の前にテーブルと椅子。
「ささ、座って座って!」
「は、はぁ。」
そう言われ、私が座ると、神と名乗る人物は再び喋りだす。
「じゃあ1から言うね!君の名前は松田花。高校2年生で、家族四人暮らし。趣味は絵を描くこと、好きな食べ物は甘い物全般、嫌いな物は…。」
え、1からってそこからなの?
「あ、いや、そうじゃなくてですね…。」
「ん?君松田花じゃないの?」
「合ってますよ。じゃなくて、なんでこうなってるんですか?」
「ああ、そのことね!あのね、今、僕達神々の間で、流行してるものがあるんだ!あ、ちなみにここは君の夢の中!僕が来たんだよ!」
神って流行あるんだ…。
というか、夢の中って…。
来なくてよかったんですけど?
「でねでね!その流行がなんと!異世界トリップ!言葉通り、違う世界のところに、トリップさせる、ってのが流行してるんだ!案外楽しいよ?その世界に行って、勇者になる人もいれば、逆ハー?ってのを築いてる子もいるし、みんな楽しんでる!僕ら神々も感謝されて、みーんな幸せ!ほかにもね…!」
そう言って、話を続ける。
異世界トリップ、異世界召喚と、そう言うワードはよく知っている。
小説や漫画もよく読んだし、いいな、行ってみたいな、と思うこともよくあった。
だが、それは、創造の世界だったからこそ。
実際になると話が違う。
いや、だってさ?
勇者とか、私なれないよ?運動音痴に、方向音痴。さらには超絶なまでのビビリ。
逆ハー?無理無理。イケメンとか傍観に限るし、その中に入ろうなんて勇気ない。むしろ、周りからの目が怖くて話すのも嫌だ。
「…ってこととか、とにかくとっても楽しいよ!ただ、やっぱり、世界の均衡とかの問題があるから、そこで生涯暮らして子供生んで死んで輪廻転生…ってなるとちょーっと面倒くさいんだ!だから、期間限定なの!期間決めて、ちょっと異世界にトリップして、またこの元の世界に帰るの!ちなみに、時間経過は経たない!夢の中だし、ちょっと感覚とかあるリアルな夢を見た、あるいはプチ旅行気分で行けばいいよ!」
「は、はぁ。そうなんですね…。」
「そうそう!だから、行かない?というか行こうよ!ってことでいってらっしゃ~い!」
「は?へ?」
そう言ったかと思うと、指をパチン、と鳴らす。
すると、足元から風が。
……風?
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ…!????」
私達がいる白い空間の、私の足元にポッカリと空いた穴。
その穴から除くのは、青と、白と、小さく緑。
つまり。
「今ね、異世界の空間とつなげたよ!だから、その下は異世界の空とつながってる!大丈夫!楽しいし、死なないようちょっと補正つけといたから!」
「は、ちょ、まっ……!」
「ってことで、レーッツ、異世界ー!ゴーゴー!」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!!」
そこから、落下。
叫び声に女子力ないのは気にしない。
ていうか、よく「きゃっ!」って声出せるよね。私、とっさに言えるの「わぁ!」か「ぎゃぁ!」だよ?
というか、まって、落ちてる!
補正って何?お決まりのチート能力とかなの?
あとさ、異世界についての説明も無かったし、期間限定なのにいつまでとか聞いてないよ??
1“から”説明して、って言ったのに、1“しか”説明してないじゃん!
というか、なんでこうなったんだよぉぉぉぉ!
そう思いながらも落ちるスピードは更に加速。地面もこころなしか近くなっている気がする。
空から地上まで距離は結構あるのか、まだまだ落ちそうだが、安心できる要素は1つもない。
…とりあえず、次に意識が戻った時は、何とかなっててほしいな。
異世界お決まりなら、誰か助けてくれたりしてくれる…はず。
フラグ?フラグじゃないよね?あれ?
そしてまだ落ちる中、意識は遠のいていった。
「????」
「あ、僕は神!よろしくね!ってことで、どう?」
「????」
いつも通り、学校に行き、家に帰り、やること済ませて寝た、筈なのだが。
気づけば周りは白い空間。
神と名乗る人物。
そして期間限定異世界トリップ。
「え、えっと、とりあえず。」
「ん?」
「1から説明してくれませんかね?」
頭の中、今めっちゃハテナマーク浮かんでますけど?
あと色々と突っ込みたい。
ここはどこだ。
あなたは本物の神なのか。
異世界トリップ?それ、小説とかの話じゃないの?
ていうか、期間限定なんだ?
いきなり過ぎて、状況が整理できない。
「いいよいいよ!時間もまだあるしね!じゃ、僕とお話しようよ!」
そう言うと、神と名乗る人物は指をパチン、と鳴らす。
すると、目の前にテーブルと椅子。
「ささ、座って座って!」
「は、はぁ。」
そう言われ、私が座ると、神と名乗る人物は再び喋りだす。
「じゃあ1から言うね!君の名前は松田花。高校2年生で、家族四人暮らし。趣味は絵を描くこと、好きな食べ物は甘い物全般、嫌いな物は…。」
え、1からってそこからなの?
「あ、いや、そうじゃなくてですね…。」
「ん?君松田花じゃないの?」
「合ってますよ。じゃなくて、なんでこうなってるんですか?」
「ああ、そのことね!あのね、今、僕達神々の間で、流行してるものがあるんだ!あ、ちなみにここは君の夢の中!僕が来たんだよ!」
神って流行あるんだ…。
というか、夢の中って…。
来なくてよかったんですけど?
「でねでね!その流行がなんと!異世界トリップ!言葉通り、違う世界のところに、トリップさせる、ってのが流行してるんだ!案外楽しいよ?その世界に行って、勇者になる人もいれば、逆ハー?ってのを築いてる子もいるし、みんな楽しんでる!僕ら神々も感謝されて、みーんな幸せ!ほかにもね…!」
そう言って、話を続ける。
異世界トリップ、異世界召喚と、そう言うワードはよく知っている。
小説や漫画もよく読んだし、いいな、行ってみたいな、と思うこともよくあった。
だが、それは、創造の世界だったからこそ。
実際になると話が違う。
いや、だってさ?
勇者とか、私なれないよ?運動音痴に、方向音痴。さらには超絶なまでのビビリ。
逆ハー?無理無理。イケメンとか傍観に限るし、その中に入ろうなんて勇気ない。むしろ、周りからの目が怖くて話すのも嫌だ。
「…ってこととか、とにかくとっても楽しいよ!ただ、やっぱり、世界の均衡とかの問題があるから、そこで生涯暮らして子供生んで死んで輪廻転生…ってなるとちょーっと面倒くさいんだ!だから、期間限定なの!期間決めて、ちょっと異世界にトリップして、またこの元の世界に帰るの!ちなみに、時間経過は経たない!夢の中だし、ちょっと感覚とかあるリアルな夢を見た、あるいはプチ旅行気分で行けばいいよ!」
「は、はぁ。そうなんですね…。」
「そうそう!だから、行かない?というか行こうよ!ってことでいってらっしゃ~い!」
「は?へ?」
そう言ったかと思うと、指をパチン、と鳴らす。
すると、足元から風が。
……風?
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ…!????」
私達がいる白い空間の、私の足元にポッカリと空いた穴。
その穴から除くのは、青と、白と、小さく緑。
つまり。
「今ね、異世界の空間とつなげたよ!だから、その下は異世界の空とつながってる!大丈夫!楽しいし、死なないようちょっと補正つけといたから!」
「は、ちょ、まっ……!」
「ってことで、レーッツ、異世界ー!ゴーゴー!」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!!」
そこから、落下。
叫び声に女子力ないのは気にしない。
ていうか、よく「きゃっ!」って声出せるよね。私、とっさに言えるの「わぁ!」か「ぎゃぁ!」だよ?
というか、まって、落ちてる!
補正って何?お決まりのチート能力とかなの?
あとさ、異世界についての説明も無かったし、期間限定なのにいつまでとか聞いてないよ??
1“から”説明して、って言ったのに、1“しか”説明してないじゃん!
というか、なんでこうなったんだよぉぉぉぉ!
そう思いながらも落ちるスピードは更に加速。地面もこころなしか近くなっている気がする。
空から地上まで距離は結構あるのか、まだまだ落ちそうだが、安心できる要素は1つもない。
…とりあえず、次に意識が戻った時は、何とかなっててほしいな。
異世界お決まりなら、誰か助けてくれたりしてくれる…はず。
フラグ?フラグじゃないよね?あれ?
そしてまだ落ちる中、意識は遠のいていった。
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