【R18】忘年会のおもいで

忘年会のおもいで

「わたしもう死にたい…」
「どうした？」
「痛くないなら、飛び降りてるかも…」
「……」

気まずくなってしまう。
会社の忘年会で、
つい酔ってしまって変なことを言ってしまった。
部長に言っても困るだけなのに…
それにわたしよりも、もっと若い人に構いたいよね…。

「…ごめんなさい。こんな話聞きたくないですよね」
「……」

多分、ほんねだと思ってない…。
わたしも強く死にたいわけじゃない、
でもなんとなく苦しいのを分かって欲しい。
みんなの、視線が
全部怖くなって…。
今も部長にわたしの存在を
否定されそうで、
ほんとうはこの場から逃げ出したい…。


「ごめんな。うさぎ…最近いそがしくて」
「……」

部長が耳元でささやく。

「沈んだときは、洋楽とか聞くと心が軽くなるぞ」
「……そうですか」


この
「死にたい」から始まる
コミュニケーションの帰結は。

わたしのことを憐れんで、
寄り添い、
抱きしめてくれること。
はじめからそれしか望んでない。
会話から
問題の解決法を得ることも、
いろんな視点を持つことも、
彼の失敗談を聞くことも、
何も望んでいない。

ただ、
今の苦しみを和らげるために、
抱きしめてほしい。

あなたが
わたしのことを守ってくれる限り
安心ができるから…。

「部長…いっしょに抜け出しませんか？」
「…すまん」


…何度目の否定だろう。
最近、わたしの誘いに乗らなくなってしまった。
理由はなんとなくわかってる。


不満がつのる。
信じられなくなる。
こころがモヤモヤする。
奥底で
抑圧していたナニか。
わたしの感情プログラムは
それを制御できずに
動きだす。



「うさぎ？何やってるんだ？」
「みんなに部長のモノ見てもらいましょう？」
「…は？」

わたしは部長の
ズボンとパンツを無理やりおろした。

「今日は無礼講ですよね？」
「いや…」
「ほら、総決算ですよ。ここで厄を払いしょう」
「……」
「みんなにおちんちん見せて、ほら」
「……」

周囲がどよめきだす。
役割が逆だったらみんな止めただろうけど、
あまりの光景に思考が止まってしまったんだろう。

「ねぇ。どうして黙っちゃったの…？」
「……」
「もしかして、わたしの気持ちわかってくれた？」
「……」
「うれしいよ…部長…。こころで分かり合えたんだね」
「……」
「わたし、部長が他の女と楽しそうにしてるのが、モヤモヤして…」
「……」
「ずっと、我慢してきたんです…」
「……」
「たまには溜まった欲望をぶつけてもいいですよね？」
「……」
「なにも返事が無いってことは、いいんですね？」
「……」

わたしは部長の両足をガッチリと掴んで、
アナルに太くなったモノを
入れこんだ。

大人しくなった部長から
吐息が漏れ、
周囲から熱狂の声が聞こえる。

「わたしたち、一体になってますね」
「っ…」
「みんなも見てくれて、これって公認だよね」
「……」
「もう、浮気なんてしないでね。わたしには部長しかいないんですから」
「……」
「ねえ、いつもみたいに
わたしを支配してよ」
「……」
「それも出来ないなら、せめて喘いでよね。なんか張り合いないじゃん」
「もう…許してくれ…」
「……ダメだよ」

行くところまで行かないと。

わたしの溜まった愛情は
あなたのこころを壊すくらい
大きくなってしまったの。

「ちゃんと受け取ってね」

白いものが
たくさん
ドクドクと
出ていった。

「わたしのことだけ見てて…」

ふたりで口づけをして、
みんなに写真を撮ってもらった。