【R18】いじわるな彼

やわらかうさぎ

文字の大きさ
上 下
1 / 1

いじわるな彼

しおりを挟む
体育の授業は好きだけど、嫌い。

筋肉量が少ないわたしだと、どうしても皆と比べておとってしまうから。

特に今日の柔道とか、
他の男子にまったく歯が立たなくてかなしくなる。

「これより寝技ねわざの練習を行う」

体育の先生が
ペアを組むように指示した。

理央りお、組んでくれるか?」
「いいよ。悠斗ゆうと

同じクラスでテニス部の悠斗。
細マッチョの体型で、外で部活してるから肌は黒め。
性格はおとなしめだけど、みんなに優しいから人気があるイケメン。

でも、ひとつだけ問題があって…


「それでは、はじめ!」

先生の合図で
悠斗に技をかけられた。


「うっ…」

やっぱり力が強い…
わたしの背中はたたみにおしつけられ、
足をもぞもぞすることしかできない。
指先に力を入れて、
動こうとしても
ダメみたい…。

「悠斗…もうすこし緩くして…」

泣き入りそうな
か弱い声が出てしまった。

「……」


悠斗は何もいわず
さらに
キツくわたしを締め上げた

「んっ…悠斗…やめて…」

懇願こんがんするわたしの声が
まるで聞こえないかのように
悠斗は続ける。


「離さないよ。理央」

苦しい…
いろんな人の汗にまみれた
くさい畳と
悠斗とわたしの汗が混ざって
うまく酸素が吸えない…。




「やめ!」


先生の声で
技がかれた。

「はぁ…はぁ…」

息が乱れる。

「理央、苦しそうだね」

そう。
なぜか、悠斗はわたしにだけ
よく
いじわるをするのだ。

「どうして…?緩めてって言ったのに」
「ん?聞こえなかった」
「うそつき…」


「交代!」

こんどはわたしが抑える番になった。

「悪かったよ理央。
あんま抵抗しないから,思いっきりやってくれ」
「ほんと?」
「うん」

そういうと悠斗は
仰向けに寝っ転がる。

わたしは悠斗の腰の下あたりで
馬乗りになった。
そして彼の脇の下へ
両手を持っていく。

「そんな技習ったか?」
「ちょっと試したいことがあるの」
「え…?」
「あまり抵抗しないでね」

わたしは悠斗の柔道着をひっぱり、
上半身をあらわにさせた。
ほどよく引き締まった大胸筋だいきょうきんが現れる。

からだを前傾ぜんけいさせ、
舌を出して、
彼の左乳首に顔をうずめる。


「お、おい。理央」

悠斗が控えめな声を出す。
まわりに気づかれたくないんだろう…。
わたしは構わず舐め続けた。

「やめろ!理央」
「もっと可愛く言って…」

「…やめてくれ。理央」
「ダメ。全然かわいくない」

「やめてください…。理央さま…」


…その時、わたしにスイッチが入ってしまった。
イタズラの仕返しと思ってやっていたが、本気になってしまった。悠斗を抑えつけて、いじめて、しゃぶって、中に出したい…。


「…わかった」

胸から顔を離した。
そして脇の下にある手を
悠斗の体を包むように
後ろへまわす。

ゆっくりとからだを倒し、
悠斗のしっかりした胸と
わたしの小さな胸が
ふわりと交わる。
湿った肌と、流れる血流が
温かい鼓動こどうとともに伝わる。

「好きって言って。悠斗」

耳元でそっとささやいた。

「なんで?」
「いいから」
「…好き」
「名前も」
「好きだ…理央」
「もっとかわいく」
「…好きです…理央さま」


ぎゅっと抱きしめて
…キスをした。



交代の時間はとても長く感じた。


しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

背徳のマスカレイド

紫苑
恋愛
これは大人の社交場、SMの世界を覗いた主人公 美麗の少し変わった恋の物語です。

背徳のマスカレイド 最終章

紫苑
恋愛
SMの世界に生きる美麗が出会った最後のパートナーとの物語です。背徳のマスカレイド、背徳のマスカレイド 番外編に続く三部作の完結編になります。 不定期更新です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

黒い翼

晴れ時々雨
恋愛
偏愛

オアソビの時間〜sとm〜

菩提 樹子
恋愛
新卒トモダユウキ(22)は 会社の上司で既婚者のカジタナコ(33)に退屈しのぎにペットにならないか誘われる 最初は抵抗していたユウキだったが次第にナコにハマっていく

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

背徳のマスカレイド番外編

紫苑
恋愛
背徳のマスカレイドの番外編です。主人公 美麗の目から見た、夜のショービジネスの世界のお話です。

処理中です...