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第三章「嘘つきな私のニューゲーム」
【初めてのデート(前編)】
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「じゃあね」
会話を終えて窓ガラスを閉めたとたん、張り詰めていた糸が切れたみたいに身体が弛緩した。今しがたした会話も、現実味が薄くまるで夢みたい。
「痛い」
頬をつねっている私が、なんだかバカみたいで。
デートか。服装か、と自分のクローゼットの中を漁ってみるが、悪い意味で中学生らしい幼い服しか入っていない。デートなんてこの頃は未体験だし、意図的に女らしさを捨てていた時期だから当然なのだが。
どうしようかな……と悩んだ末に選んだのは、ギンガムチェックのチョーカートップスと吊りスカートの組み合わせ。
というか、これしかない。
試着して、(自分の服なのに試着とはこれ如何に)姿見に映った自分の姿は、現在とは比較にならないとしても、幼いなりに可愛らしいのでは、と及第点。
景と初めてデートをした日。こんな風に私の心は弾んでいただろうか。今となっては記憶も曖昧だが、服装に悩んだり、会話を繋ぐためのネタを準備したりと、大変だったけれど、前日からそわそわとして気ぜわしかったのは覚えている。それなのに、付き合いが長くなるにつれてそうした高揚感は失われ、同棲を始めてからは身だしなみすら適当だ。無造作に伸ばした髪をブラッシングもせず、ジャージにスウェットというだらしない姿で部屋中を徘徊する始末。
景は私に女らしさを求めない。だからといって、女らしさを捨てているのは怠慢でしかないが。意図的に女らしさを捨てている『今』とは違う。
景と一緒になると、私は不幸になるのか。
蓮と一緒になれたら、私は幸せになれるのか。
二つの未来を天秤にかけて思い悩んでいる私は、中身は二十一でも心は子どものままだった。
その日の夜、景の夢を見た。
パリっとアイロンの効いたワイシャツを着て、バルコニーで闇夜をバックに彼は煙草をくゆらせていた。
部屋の窓が少し開いていることに気づいた彼が、こちらにふっと笑みを向けて、『寒い?』と私に問いかける。
季節は冬なのか。
私は寒いのか。
まるで明晰夢のようだな、と俯瞰していると、夢の中にいた私が、何事か彼に言葉を返した。
開いている窓の隙間から寒々しい風が吹き込んで、私の長い髪がかすかに揺れる。思い出のなかの彼の笑顔も、少しだけ揺れた。
揺らいだのは未来か。それとも私の心か。
ついこの間まで見ていた光景のはずなのに、なぜだか酷く懐かしい感じがした。
※
「暑い」
目が覚めると同時に呟きが落ちた。
朝になったら元の時代に戻っていた、なんてことはなく、この世界に留まったまま数日が経過していた。
私の感覚でいうと秋から夏に戻ったことになるので、寒暖の差にまだ体が上手く順応していない。カーテンの隙間から落ちてくる日差しは強く、息苦しさから布団を一枚はだけた。タオルケットだけにくるまって、惰眠を貪る。
「朝から暑すぎ」
「姉ちゃん。待ち合わせの時間、大丈夫なの?」
私の不満と、心配そうな妹の声が重なる。いつの間に部屋ん中入った。不法侵入だぞ、とぼやいた私の脳内で、『待ち合わせ』という単語が浮き彫りになる。
待ち合わせ。そう、今日は待ちに待った蓮とのデートだ。でも、大丈夫って何が?
「はっ?」
そこから連想された答えに慄き跳ね起きる。枕元の間覚ましを掴んで時刻を確認し、そして驚愕した。
「なんで起こしてくれなかったの!?」
「いや、起こしたじゃん。今」
「そうだけどッ」
端的に言って、あと十分しかない。
※
バスの車内は混雑していて、空いている席はひとつしかなかった。
仕方ないね、なんて言いながら、二人並んで腰かける。動き出したバスの中、無言でバスの振動に身を委ねた。
さっきまであたふたとしていたはずなのに、とても穏やかな気持ちになれるのは、隣に蓮がいるからか。はたまた、心地よい振動をバスが与えてくれるからか。
バスは順調に走っているかと思うと、時々停留所で止まる。何人か乗り込んできて、さらに混雑して、立ち乗りの客が足を踏ん張っている姿が見える。
「天気が良くてよかったなあ」
通路側の座席にいた蓮が、前傾姿勢になって窓の外を指さした。近い! 距離が近い!
それは独り言なのか。私への問いかけなのか。おさまりの悪い思考のなか固まっていると、「なあ、霧島」と再度話を振られて弾かれるように私は頷いた。
「うん、うん」
「頷きすぎ」と言って彼がくくく、と笑う。
バスの窓に映りこんだ私の姿のその先に、雲ひとつない爽快な青空が広がっていた。眩しい太陽が、雑居ビルの陰に隠れたりまた見えたり。
「俺、青が一番好きな色なんだよね。霧島の好きな色って、なに?」
「私の好きな色? うーん……」
『桜の木の下には、死体が埋まっているんだってよ』
その時不意に、成人式のあとで蓮が言った台詞を思い出して、気がつけば「ピンク」と答えていた。
「へー、ピンク。なんか意外にも女の子らしいね」
「女の子らしいってどういう意味よ。女の子だしッ」
そういえば、景の好きな色は赤なんだよ、と余計な情報を付け加えそうになって、そっと言葉を飲み干した。
「違いない」と笑いながら、ピンク、ピンクね、と彼は復唱した。
今朝。寝ぐせのついた髪を強引に撫でつけて、忙しなく着替えを済ませ、朝食のパンをかじりながら家を飛び出すと、すでに蓮はお待ちかねだった。
『ご、ごめん! 待った?』なんて、当たり前でしょと脳内で突っ込みながら謝罪すると、『平気。俺が誘ったんだし時間守らないわけにいかないでしょ』と彼は事もなげに答えた。
ネイビーのサマーニットに、黒のセミワイドパンツ。さほど目立つ服装でもないが、着こなしが自然でお洒落に見える。
そういえば、景の奴は遅刻常習者だった。待ち合わせ場所に着いても姿がなく、どうなってんのと電話をすると、『ごめん、今起きたとこ』なんて言われたこともあった。最初のころは怒った。そりゃ、もちろん。でも、それが彼の性格だって気づくと、段々私もズルくなった。遅れてくることを見越して、時間を潰せる場所を待ち合わせ場所にしたり、どうせ遅れるんだろうと悪態ついでに電話をしたり、時には私も遅刻してみたり。
今朝の例を挙げるまでもなく、私は朝が苦手だ。そういった景のルーズさが、なんとなく自分と波長が合う気すらしたものだ。
「ふふッ」
「どうしたの急に」
「あ、ごめん。なんでもない」
不思議そうな顔で、蓮がこっちを見てる。
逃げるように顔を逸らした。
バスが到着したとき、蓮は私に先に乗るよう促した。空いている席を見つけたときも、ごく自然に窓際に私をエスコートした。
こういった紳士然とした対応を、十四歳にして彼はやってのける。今でこそぶっきらぼうで女癖が悪く見える彼だが――いや、実際悪いらしいが――元来、性格は細やかだ。それを知っているのは私だけ、なんて思うと、ちょっとした優越感に浸る。
景はあまりそういうことはしない。本当に私が困っているときだけだ。彼は日々、自由気ままに生きている人だったし。
無計画に生きていると、時々不安になるだろう、と私などは思うのだが、どうして景はああも落ち着いていられるのか。しかもそんなルーズさを、周囲も許容している空気があった。達観か。それともどっしり構えて動じないその態度が、まわりに安心感を与えているのか。
このまま進んだ先の未来で、私と景は結ばれないのかもしれない。
それでも『ごめんね』という感傷はわかなかった。きっと彼なら、一人でもやっていけるから。
今はただ、蓮とのデートを楽しむだけ。
それなのに、なぜ私は二人を比べているのか。
なぜ、私の胸は痛むのか――。
会話を終えて窓ガラスを閉めたとたん、張り詰めていた糸が切れたみたいに身体が弛緩した。今しがたした会話も、現実味が薄くまるで夢みたい。
「痛い」
頬をつねっている私が、なんだかバカみたいで。
デートか。服装か、と自分のクローゼットの中を漁ってみるが、悪い意味で中学生らしい幼い服しか入っていない。デートなんてこの頃は未体験だし、意図的に女らしさを捨てていた時期だから当然なのだが。
どうしようかな……と悩んだ末に選んだのは、ギンガムチェックのチョーカートップスと吊りスカートの組み合わせ。
というか、これしかない。
試着して、(自分の服なのに試着とはこれ如何に)姿見に映った自分の姿は、現在とは比較にならないとしても、幼いなりに可愛らしいのでは、と及第点。
景と初めてデートをした日。こんな風に私の心は弾んでいただろうか。今となっては記憶も曖昧だが、服装に悩んだり、会話を繋ぐためのネタを準備したりと、大変だったけれど、前日からそわそわとして気ぜわしかったのは覚えている。それなのに、付き合いが長くなるにつれてそうした高揚感は失われ、同棲を始めてからは身だしなみすら適当だ。無造作に伸ばした髪をブラッシングもせず、ジャージにスウェットというだらしない姿で部屋中を徘徊する始末。
景は私に女らしさを求めない。だからといって、女らしさを捨てているのは怠慢でしかないが。意図的に女らしさを捨てている『今』とは違う。
景と一緒になると、私は不幸になるのか。
蓮と一緒になれたら、私は幸せになれるのか。
二つの未来を天秤にかけて思い悩んでいる私は、中身は二十一でも心は子どものままだった。
その日の夜、景の夢を見た。
パリっとアイロンの効いたワイシャツを着て、バルコニーで闇夜をバックに彼は煙草をくゆらせていた。
部屋の窓が少し開いていることに気づいた彼が、こちらにふっと笑みを向けて、『寒い?』と私に問いかける。
季節は冬なのか。
私は寒いのか。
まるで明晰夢のようだな、と俯瞰していると、夢の中にいた私が、何事か彼に言葉を返した。
開いている窓の隙間から寒々しい風が吹き込んで、私の長い髪がかすかに揺れる。思い出のなかの彼の笑顔も、少しだけ揺れた。
揺らいだのは未来か。それとも私の心か。
ついこの間まで見ていた光景のはずなのに、なぜだか酷く懐かしい感じがした。
※
「暑い」
目が覚めると同時に呟きが落ちた。
朝になったら元の時代に戻っていた、なんてことはなく、この世界に留まったまま数日が経過していた。
私の感覚でいうと秋から夏に戻ったことになるので、寒暖の差にまだ体が上手く順応していない。カーテンの隙間から落ちてくる日差しは強く、息苦しさから布団を一枚はだけた。タオルケットだけにくるまって、惰眠を貪る。
「朝から暑すぎ」
「姉ちゃん。待ち合わせの時間、大丈夫なの?」
私の不満と、心配そうな妹の声が重なる。いつの間に部屋ん中入った。不法侵入だぞ、とぼやいた私の脳内で、『待ち合わせ』という単語が浮き彫りになる。
待ち合わせ。そう、今日は待ちに待った蓮とのデートだ。でも、大丈夫って何が?
「はっ?」
そこから連想された答えに慄き跳ね起きる。枕元の間覚ましを掴んで時刻を確認し、そして驚愕した。
「なんで起こしてくれなかったの!?」
「いや、起こしたじゃん。今」
「そうだけどッ」
端的に言って、あと十分しかない。
※
バスの車内は混雑していて、空いている席はひとつしかなかった。
仕方ないね、なんて言いながら、二人並んで腰かける。動き出したバスの中、無言でバスの振動に身を委ねた。
さっきまであたふたとしていたはずなのに、とても穏やかな気持ちになれるのは、隣に蓮がいるからか。はたまた、心地よい振動をバスが与えてくれるからか。
バスは順調に走っているかと思うと、時々停留所で止まる。何人か乗り込んできて、さらに混雑して、立ち乗りの客が足を踏ん張っている姿が見える。
「天気が良くてよかったなあ」
通路側の座席にいた蓮が、前傾姿勢になって窓の外を指さした。近い! 距離が近い!
それは独り言なのか。私への問いかけなのか。おさまりの悪い思考のなか固まっていると、「なあ、霧島」と再度話を振られて弾かれるように私は頷いた。
「うん、うん」
「頷きすぎ」と言って彼がくくく、と笑う。
バスの窓に映りこんだ私の姿のその先に、雲ひとつない爽快な青空が広がっていた。眩しい太陽が、雑居ビルの陰に隠れたりまた見えたり。
「俺、青が一番好きな色なんだよね。霧島の好きな色って、なに?」
「私の好きな色? うーん……」
『桜の木の下には、死体が埋まっているんだってよ』
その時不意に、成人式のあとで蓮が言った台詞を思い出して、気がつけば「ピンク」と答えていた。
「へー、ピンク。なんか意外にも女の子らしいね」
「女の子らしいってどういう意味よ。女の子だしッ」
そういえば、景の好きな色は赤なんだよ、と余計な情報を付け加えそうになって、そっと言葉を飲み干した。
「違いない」と笑いながら、ピンク、ピンクね、と彼は復唱した。
今朝。寝ぐせのついた髪を強引に撫でつけて、忙しなく着替えを済ませ、朝食のパンをかじりながら家を飛び出すと、すでに蓮はお待ちかねだった。
『ご、ごめん! 待った?』なんて、当たり前でしょと脳内で突っ込みながら謝罪すると、『平気。俺が誘ったんだし時間守らないわけにいかないでしょ』と彼は事もなげに答えた。
ネイビーのサマーニットに、黒のセミワイドパンツ。さほど目立つ服装でもないが、着こなしが自然でお洒落に見える。
そういえば、景の奴は遅刻常習者だった。待ち合わせ場所に着いても姿がなく、どうなってんのと電話をすると、『ごめん、今起きたとこ』なんて言われたこともあった。最初のころは怒った。そりゃ、もちろん。でも、それが彼の性格だって気づくと、段々私もズルくなった。遅れてくることを見越して、時間を潰せる場所を待ち合わせ場所にしたり、どうせ遅れるんだろうと悪態ついでに電話をしたり、時には私も遅刻してみたり。
今朝の例を挙げるまでもなく、私は朝が苦手だ。そういった景のルーズさが、なんとなく自分と波長が合う気すらしたものだ。
「ふふッ」
「どうしたの急に」
「あ、ごめん。なんでもない」
不思議そうな顔で、蓮がこっちを見てる。
逃げるように顔を逸らした。
バスが到着したとき、蓮は私に先に乗るよう促した。空いている席を見つけたときも、ごく自然に窓際に私をエスコートした。
こういった紳士然とした対応を、十四歳にして彼はやってのける。今でこそぶっきらぼうで女癖が悪く見える彼だが――いや、実際悪いらしいが――元来、性格は細やかだ。それを知っているのは私だけ、なんて思うと、ちょっとした優越感に浸る。
景はあまりそういうことはしない。本当に私が困っているときだけだ。彼は日々、自由気ままに生きている人だったし。
無計画に生きていると、時々不安になるだろう、と私などは思うのだが、どうして景はああも落ち着いていられるのか。しかもそんなルーズさを、周囲も許容している空気があった。達観か。それともどっしり構えて動じないその態度が、まわりに安心感を与えているのか。
このまま進んだ先の未来で、私と景は結ばれないのかもしれない。
それでも『ごめんね』という感傷はわかなかった。きっと彼なら、一人でもやっていけるから。
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それなのに、なぜ私は二人を比べているのか。
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