上 下
33 / 33
エピローグ

【タイトルは、ノアの箱庭】

しおりを挟む
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(12件)

花籠しずく
2024.11.15 花籠しずく

2話まで読ませていただきました。引き込まれる冒頭で続きが気になります。シーンが鮮明に思い浮かぶ言葉選びも好きです。

木立 花音
2024.11.15 木立 花音

物語の全体像が見えるようなプロローグと、すぐ本題にはいっていく一話目を目指して執筆しました。
感想をいただきまして、ありがとうございます!

解除
いりえ。
2024.08.12 いりえ。
ネタバレ含む
木立 花音
2024.08.12 木立 花音

※ネタバレ要素が多い返信です。未読の方はご注意願います。








・世界はどうして存続できたのか
たぶん、これがもっとも解釈のわかれるところかなと。
立夏だけが乃蒼のことを忘れなかった理由については、「体験したことに応じて小説の原稿を修正したから」、であると考えています。
創作の内容が現実に寄せられることによって(繰り返し原稿に向き合っていく中で)、記憶が強固になったのだろうと。あるいは、世界の定着にも一役買っているのかもしれませんが。
ですが世界の存続を決定的にしたのは、「世界の記録」を乃蒼が残したからだと考えています。
目覚めてすぐに乃蒼が執筆を始めたことによって、夢という名の空想が終わって終焉するはずだった世界は、再度構築されることになったのです。
小説の中の世界として乃蒼が想像し、記録を残すことによって、ですね。

ちなみに、ふたつの世界で時間軸にズレが生じているのは、世界が構築されるまでに相応のタイムラグがあったせいでした。


本作のテーマとなっていたのは、中心となっている二人の「心の成長」と、「家族との向き合い方の変化」でしょうか。
成長に観点を絞ってみると特に顕著なのは立夏の方で、「失恋」をし「後悔」をし「無気力」になっていた彼が、「告白」をして「罪を精算」して「夢を見る(将来を見据える)」ことができているのですからね。
彼を変化させたのは、まちがいなく乃蒼です。
一時的にでも彼と両想いになって、告白できなかった彼の未練を解消し、共同作業で新人賞に応募することによって、生きるための目標を与えたのですからね。

二人の人生はこの先もう二度と交わりません。
同時に、二人はお互いのことを決して忘れません。それは決して心の傷としてではなく、いい思い出となってお互いの心に残り続けるんじゃないかなと思っています。

改めまして、読了していただきまして、ありがとうございました。

解除
いりえ。
2024.08.12 いりえ。
ネタバレ含む
木立 花音
2024.08.12 木立 花音

まずは、感想ありがとうございました。
この物語にまっすぐ向き合ってくださったとわかる考察で、本当に感謝が絶えません。

物語の本質部分は作中であまり明白にしておらず、読者の判断にすべて委ねるとの方針をとっていたのですが、ここでは自分なりの「考え」をまじえながら返信をさせていただきます。


※ここから、だいぶネタバレ要素が多くなります。未読の方はご注意願います。






・終盤で乃蒼が姿を消した理由について
「自分のことを忘れてほしい(立夏に独り立ちしてほしいから)」
「彼のそばにいると辛いから(忘れなくてはならないから)」
表向きとしてはこうです。
ですが、本音と建て前の狭間で心理が揺れた結果、相反する行動を一部で取っています。
(考察していただいている、イド、エゴといった心理学の通りかなと)
本心としては「忘れたくない」し「忘れてほしくない」ので、一夜で関係を深めようとしていますし、「立夏のことをよろしくね」と朝香に懇願しながらも納得できていません。
立夏が福岡まで来てくれることを、本心では期待していたのだと思います。
こうして考えると、「よくやった、立夏」となります。
(続きます)

解除

あなたにおすすめの小説

イラスト部(仮)の雨宮さんはペンが持てない!~スキンシップ多めの美少女幽霊と部活を立ち上げる話~

川上とむ
青春
内川護は高校の空き教室で、元気な幽霊の少女と出会う。 その幽霊少女は雨宮と名乗り、自分の代わりにイラスト部を復活させてほしいと頼み込んでくる。 彼女の押しに負けた護は部員の勧誘をはじめるが、入部してくるのは霊感持ちのクラス委員長や、ゆるふわな先輩といった一風変わった女生徒たち。 その一方で、雨宮はことあるごとに護と行動をともにするようになり、二人の距離は自然と近づいていく。 ――スキンシップ過多の幽霊さんとスクールライフ、ここに開幕!

Hand in Hand - 二人で進むフィギュアスケート青春小説

宮 都
青春
幼なじみへの気持ちの変化を自覚できずにいた中2の夏。ライバルとの出会いが、少年を未知のスポーツへと向わせた。 美少女と手に手をとって進むその競技の名は、アイスダンス!! 【2022/6/11完結】  その日僕たちの教室は、朝から転校生が来るという噂に落ち着きをなくしていた。帰国子女らしいという情報も入り、誰もがますます転校生への期待を募らせていた。  そんな中でただ一人、果歩(かほ)だけは違っていた。 「制覇、今日は五時からだから。来てね」  隣の席に座る彼女は大きな瞳を輝かせて、にっこりこちらを覗きこんだ。  担任が一人の生徒とともに教室に入ってきた。みんなの目が一斉にそちらに向かった。それでも果歩だけはずっと僕の方を見ていた。 ◇ こんな二人の居場所に現れたアメリカ帰りの転校生。少年はアイスダンスをするという彼に強い焦りを感じ、彼と同じ道に飛び込んでいく…… ――小説家になろう、カクヨム(別タイトル)にも掲載――

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

GIVEN〜与えられた者〜

菅田刈乃
青春
囲碁棋士になった女の子が『どこでもドア』を作るまでの話。

生きてゆきたい

モモカラ
青春
現代の高校生の生き様。ハイテクで沢山の情報が飛び交う世の中を生きることの苦悩や葛藤。そして高校生なりの幸せ。

遥かなる遺言

和之
青春
ある資産家が孫娘に奇妙な遺言を残した。その相続の期限は祖父の四十九日まで。孫娘は遺言の真意を求めて祖父が初恋の地である樺太で祖父の源流を探す。

ホビーレーサー!~最強中年はロードレースで敗北を満喫する~

大場里桜
青春
会社で『最強』と称えられる40才の部長 中杉猛士。 周囲の社員の軟弱さを嘆いていたが、偶然知った自転車競技で全力で戦う相手を見つける。 「いるじゃないか! ガッツのある若者! 私が全力で戦ってもいい相手が!!」 最強中年はロードレースで敗北を満喫するのであったーー 本作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアッププラス様でも公開しております。

野球部の女の子

S.H.L
青春
中学に入り野球部に入ることを決意した美咲、それと同時に坊主になった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。