ノアの箱庭~Noah's Ark Garden~

【その日、世界の命運は一人の少女の命に委ねられた】

 哘乃蒼(さそうのあ)が死んだ。
 自分をかばって彼女だけが死んでしまったことを、主人公である長濱立夏(ながはまりっか)はずっと後悔していた。
 そんな立夏の前に、死んだはずの乃蒼が再び現れる。
 死んだはずの乃蒼がなぜここにいるのかはわからず、また彼女も、なぜ自分がここにいるのかわからないのだという。乃蒼が死んだあの日から、彼女の記憶は飛んでいるらしい。
 何か未練を残していることによって、乃蒼がここにやってきたのだとしたら、それを解消するべきなんじゃないのか。そう考えた立夏は、二人でかつて書いていた、未完成のままになっている小説を二人で完成させよう、と提案する。
 小説の完成が間近に迫ったある夏の日。二人の元に木田(きだ)と名乗る女性がやってくる。
「哘乃蒼は生きている」と木田に告げられ、向かった先の病院で、二人は衝撃的な光景を目にする。
 見えてきた世界の秘密。乃蒼の正体。
 世界の命運か。それとも彼女の命か。
 二人は、厳しい選択を迫られることになるのだった。

 タイムリミットは、彼女の命日である十一月三日。
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