僕たちの中から一人『消えた』、あの夏の日

【第2回Solispia文学賞で佳作を受賞しました。ありがとうございました!】

 病気で父親を亡くした少年、高橋都(たかはしいち)は、四年ぶりに故郷である神無し島に戻ってきた。
 島根県の沖にあるこの島は、守り神がいるという言い伝えがある反面、神の姿を見た者は誰もいない。そんな状況を揶揄してついた名が、「神無し島」なのであった。

 花咲神社の巫女である、花咲夏南(はなさきかな)と向かった川で、仲良しグループの面々と川遊びをしていた都。そんなおり、人数が一人増えているのに気が付いた。
 しかし、全員が知っている顔で?
 誰が、何の目的で紛れ込んだのか、まったくわからないのだった。
 ――増えたのは誰か?
 真相を知りたければ、御神木がある時超山(ときごえやま)に向かうといいよ、と夏南に聞かされた鮫島真人(さめじままさと)は、新條光莉(しんじょうひかり)、南涼子(みなみりょうこ)、に都を加えた四人で山の中腹を目指すことに。
 その道中。『同じ道筋を誰かがたどっていた』痕跡をいくつか見つけていくことで、増えた人物の『正体』が、段々と浮き彫りになっていくのであった。

 増えたのは誰だ?
 増えた者はいずれ消えるのか?
 恋愛×青春ミステリー、ここに開幕。

 ※この作品は、小説家になろう、カクヨム、ノベルアッププラス、Solispiaでも連載しています。

 ※表紙画像は、SKIMAを通じて知様に描いて頂きました。
 ※【これは、僕が贈る無償の愛だ】に、幽八花あかね様から頂いたFAを。【十年後。舞台は再び神無し島】に、知様から頂いたFAを追加しました。
 ありがとうございました。
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