163 / 794
学院編 2 生徒会入りを阻止せよ!
19 悪役令嬢は恋人繋ぎをする
しおりを挟む
独身寮の一つから出てきたのだろう。マシューは黒いローブの下にシャツを着崩しており、ただならぬ色気を発している。突然のことに驚き身動きできないエミリーの傍らに膝をつき、気遣うような視線を送ってくる。
「はい、大丈夫です。ご心配をおかけしました」
マシューの手がエミリーの銀髪を撫でた。生徒に対して馴れ馴れしすぎると思う。
「……そうか。ならいい」
憮然としてキースを見た。木の傍に倒れたままだ。
「あいつにはもう一撃くれてやるか」
――私が襲われていると思ったのかしら?
「やめてください。彼は友達なんです」
「友達?お前を押し倒すような奴がか。……二人の時は俺に敬語を使うな。このへんが痒くなる」
――痒くなるって……。もう少し言い方があるでしょうに。
「キースは転移魔法が下手なの。私の上に転移したのも、もう三度目。怒るのも面倒」
「三度目……」
マシューの目が眇められ、左手に闇色の魔法球がゆらゆらと浮かび上がった。
「やめて。本当に」
「……分かった。ところで、お前はどうしてここに」
「あなたを探しに来たのよ。魔法実技の授業なのに帰ったから」
気怠そうに息を吐き、マシューは呟いた。
「あの女に会いたくなくてな」
「誰のこと?」
少なくとも自分ではないようだ。こうやって普通に話しているのだから。
「分かっているだろう?ピンクの髪の奴だ。学院内で俺を見かける度に、魅了の魔法を使ってくる」
「魅了の魔法!?」
「相手の深層意識に働きかける危険な光魔法だ。何度もかけられると精神が崩壊する」
――マシューの精神が崩壊したら、魔王エンドまっしぐらじゃない!
「崩壊したらダメ……」
危険なのは分かるが、どうやって防げるのだろう。
「俺は問題ない。毎回無効化しているからな。他の生徒はどうか分からない」
「生徒にもかけている?」
アイリーンはマシューだけではなく、他の攻略対象者にも魅了の魔法をかけているのだろうか。セドリックとレイモンドは魔法がそれなりに使えるし、発動を感知して対策も取れるだろう。だが、アレックスは魔法が使えない。格好の餌食ではないか。
「校内でも何人か、あいつの魔法の気配を漂わせている男子生徒を見たぞ。目がヘンな奴には近づくな。いいな」
「怖い。何が目的?」
「さあな。俺は関係ない」
「受け持ちの生徒なのに?」
マシューが「げ」と言って固まった。
「光属性とあと二つかそこいらしか持っていないのに、何で俺が担当に……」
「彼女の暴走を止めたから」
「そこか……」
がくり。
「何が悲しくて、危険人物に一対一で魔法を教えなければならないのか……」
その場に頽れたマシューの前に膝を揃えてしゃがみこみ、顔を覗き込む。
「私も」
はっ、と顔を上げる。
「私の担当も、よ。五属性の私に教えるために呼ばれたんでしょ」
「あ、ああ、そうだったな!」
死人のようだったマシューの顔色が元に戻った。少し赤みが差している。
「改めて、よろしくお願いします。……と、昨日はありがとうございました」
人形のように整った顔に微かに笑みを浮かべ、エミリーは倒れているキースの方へと駆け出した。
◆◆◆
「次は移動教室だね。一緒に行こうか、ジュリアちゃん」
後ろからレナードに声をかけられる。
「練習場だっけ。……おーい、アレックス」
窓際の一番前の席に座っていたアレックスがこちらを振り返る。席を立ってジュリア達の方へ歩いてきた。
「練習場まで一緒に行こうよ」
「ああ。……で?そいつも一緒か?」
レナードを一瞥して、アレックスの視線が厳しくなった。
「そいつって……俺の扱いひどくない?」
侍女のエレノアからレナードの兄達の様子を聞き、アレックスは彼らの弟に対する目が変わってしまった。レナードも軽薄な自己中心的な男だと決めつけている。人物評価があながち間違ってもいないところがミソである。
「いいじゃん、皆で行こうよ」
ジュリアが立ち上がり、教室のドアへと歩き出した時だった。
「おー、侯爵家のお嬢さんが男二人を侍らしてるぜ」
――何?
キッ、と声の主を見る。
「一人じゃ満足できねえんだろう?二人がかりじゃねえと悦ばねえのか」
ジェレミーがにやにやしながら三人を交互に見ていた。
「何言ってるの?」
――嫌な言い方!首をしめてやろうか?
初めての練習試合の後も、ジェレミーは相変わらずジュリア達に突っかかってくる。唯一の女子であるジュリアも、騎士団長の息子のアレックスも、ジェレミーにとっては気に入らないらしい。レナードに至っては彼の眼中にないらしく、冷やかしはおろか声もかけない。
「二度と口がきけないようにしてやってもいいわよ?」
殴りかかろうとする腕を両脇に立つ二人に押さえられる。
「……やめろ、ジュリア。あんな奴相手にするな」
「手を出したら負けだ、ジュリアちゃん」
「だって……悔しいっ」
「次の練習試合でぶちのめしてやればいいさ。行こう、遅くなるぞ」
アレックスにおとなしく手を引かれ、ジュリアは渋々教室を後にした。
廊下を少し進んだところで、ジュリアは見覚えのある生徒とすれ違った。
――何で、剣技科の校舎にいるの?
ピンク色の髪をふわふわ揺らしたアイリーンが、ジュリア達の一年剣技科の教室に入っていく。
「今の子、魔法科だね」
アレックスに女たらし認定されたレナードが早速チェックする。ちょっぴり可愛い女子とみればいつもこうなのだ。
――うちのクラスに何するつもり?追いかけなきゃ!
追いかけようとするも、アレックスが指を絡めて手を繋いでいて戻れない。がくんと腕を引かれてしまう。
――って、このつなぎ方、何?
ジェレミーに対する怒りで気にしていなかったが、これって……。
「ちょっと、アレックス」
「ん?」
「手……恋人繋ぎになってんだけど」
「えっ!?」
アレックスの顔色が変わった。
「こ、こいび……」
――あ、恋人繋ぎって知らないんだ。
「恋人繋ぎっていうのはね、こうして指と指が絡まってさ」
繋いだ手を二人の前に持ってきて説明する。アレックスの骨っぽい指が見える。
「がっちり繋いでるのを言うんだよ。分かった?」
「あ、ああ、うん」
挙動不審のアレックスは、ジュリアの顔を見ることができず、おろおろと視線を彷徨わせている。
「あ、あの、さ……」
「何?」
「ジュリアは、その……嫌じゃないのか?俺と、こっ、恋人繋ぎするのは」
「嫌じゃない」
どうしてそんなこと聞くの?と言わんばかりの即答に、アレックスはさらに挙動不審になり、練習場に着くまで三度壁にぶつかった。
「はい、大丈夫です。ご心配をおかけしました」
マシューの手がエミリーの銀髪を撫でた。生徒に対して馴れ馴れしすぎると思う。
「……そうか。ならいい」
憮然としてキースを見た。木の傍に倒れたままだ。
「あいつにはもう一撃くれてやるか」
――私が襲われていると思ったのかしら?
「やめてください。彼は友達なんです」
「友達?お前を押し倒すような奴がか。……二人の時は俺に敬語を使うな。このへんが痒くなる」
――痒くなるって……。もう少し言い方があるでしょうに。
「キースは転移魔法が下手なの。私の上に転移したのも、もう三度目。怒るのも面倒」
「三度目……」
マシューの目が眇められ、左手に闇色の魔法球がゆらゆらと浮かび上がった。
「やめて。本当に」
「……分かった。ところで、お前はどうしてここに」
「あなたを探しに来たのよ。魔法実技の授業なのに帰ったから」
気怠そうに息を吐き、マシューは呟いた。
「あの女に会いたくなくてな」
「誰のこと?」
少なくとも自分ではないようだ。こうやって普通に話しているのだから。
「分かっているだろう?ピンクの髪の奴だ。学院内で俺を見かける度に、魅了の魔法を使ってくる」
「魅了の魔法!?」
「相手の深層意識に働きかける危険な光魔法だ。何度もかけられると精神が崩壊する」
――マシューの精神が崩壊したら、魔王エンドまっしぐらじゃない!
「崩壊したらダメ……」
危険なのは分かるが、どうやって防げるのだろう。
「俺は問題ない。毎回無効化しているからな。他の生徒はどうか分からない」
「生徒にもかけている?」
アイリーンはマシューだけではなく、他の攻略対象者にも魅了の魔法をかけているのだろうか。セドリックとレイモンドは魔法がそれなりに使えるし、発動を感知して対策も取れるだろう。だが、アレックスは魔法が使えない。格好の餌食ではないか。
「校内でも何人か、あいつの魔法の気配を漂わせている男子生徒を見たぞ。目がヘンな奴には近づくな。いいな」
「怖い。何が目的?」
「さあな。俺は関係ない」
「受け持ちの生徒なのに?」
マシューが「げ」と言って固まった。
「光属性とあと二つかそこいらしか持っていないのに、何で俺が担当に……」
「彼女の暴走を止めたから」
「そこか……」
がくり。
「何が悲しくて、危険人物に一対一で魔法を教えなければならないのか……」
その場に頽れたマシューの前に膝を揃えてしゃがみこみ、顔を覗き込む。
「私も」
はっ、と顔を上げる。
「私の担当も、よ。五属性の私に教えるために呼ばれたんでしょ」
「あ、ああ、そうだったな!」
死人のようだったマシューの顔色が元に戻った。少し赤みが差している。
「改めて、よろしくお願いします。……と、昨日はありがとうございました」
人形のように整った顔に微かに笑みを浮かべ、エミリーは倒れているキースの方へと駆け出した。
◆◆◆
「次は移動教室だね。一緒に行こうか、ジュリアちゃん」
後ろからレナードに声をかけられる。
「練習場だっけ。……おーい、アレックス」
窓際の一番前の席に座っていたアレックスがこちらを振り返る。席を立ってジュリア達の方へ歩いてきた。
「練習場まで一緒に行こうよ」
「ああ。……で?そいつも一緒か?」
レナードを一瞥して、アレックスの視線が厳しくなった。
「そいつって……俺の扱いひどくない?」
侍女のエレノアからレナードの兄達の様子を聞き、アレックスは彼らの弟に対する目が変わってしまった。レナードも軽薄な自己中心的な男だと決めつけている。人物評価があながち間違ってもいないところがミソである。
「いいじゃん、皆で行こうよ」
ジュリアが立ち上がり、教室のドアへと歩き出した時だった。
「おー、侯爵家のお嬢さんが男二人を侍らしてるぜ」
――何?
キッ、と声の主を見る。
「一人じゃ満足できねえんだろう?二人がかりじゃねえと悦ばねえのか」
ジェレミーがにやにやしながら三人を交互に見ていた。
「何言ってるの?」
――嫌な言い方!首をしめてやろうか?
初めての練習試合の後も、ジェレミーは相変わらずジュリア達に突っかかってくる。唯一の女子であるジュリアも、騎士団長の息子のアレックスも、ジェレミーにとっては気に入らないらしい。レナードに至っては彼の眼中にないらしく、冷やかしはおろか声もかけない。
「二度と口がきけないようにしてやってもいいわよ?」
殴りかかろうとする腕を両脇に立つ二人に押さえられる。
「……やめろ、ジュリア。あんな奴相手にするな」
「手を出したら負けだ、ジュリアちゃん」
「だって……悔しいっ」
「次の練習試合でぶちのめしてやればいいさ。行こう、遅くなるぞ」
アレックスにおとなしく手を引かれ、ジュリアは渋々教室を後にした。
廊下を少し進んだところで、ジュリアは見覚えのある生徒とすれ違った。
――何で、剣技科の校舎にいるの?
ピンク色の髪をふわふわ揺らしたアイリーンが、ジュリア達の一年剣技科の教室に入っていく。
「今の子、魔法科だね」
アレックスに女たらし認定されたレナードが早速チェックする。ちょっぴり可愛い女子とみればいつもこうなのだ。
――うちのクラスに何するつもり?追いかけなきゃ!
追いかけようとするも、アレックスが指を絡めて手を繋いでいて戻れない。がくんと腕を引かれてしまう。
――って、このつなぎ方、何?
ジェレミーに対する怒りで気にしていなかったが、これって……。
「ちょっと、アレックス」
「ん?」
「手……恋人繋ぎになってんだけど」
「えっ!?」
アレックスの顔色が変わった。
「こ、こいび……」
――あ、恋人繋ぎって知らないんだ。
「恋人繋ぎっていうのはね、こうして指と指が絡まってさ」
繋いだ手を二人の前に持ってきて説明する。アレックスの骨っぽい指が見える。
「がっちり繋いでるのを言うんだよ。分かった?」
「あ、ああ、うん」
挙動不審のアレックスは、ジュリアの顔を見ることができず、おろおろと視線を彷徨わせている。
「あ、あの、さ……」
「何?」
「ジュリアは、その……嫌じゃないのか?俺と、こっ、恋人繋ぎするのは」
「嫌じゃない」
どうしてそんなこと聞くの?と言わんばかりの即答に、アレックスはさらに挙動不審になり、練習場に着くまで三度壁にぶつかった。
0
お気に入りに追加
751
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
婚約破棄をいたしましょう。
見丘ユタ
恋愛
悪役令嬢である侯爵令嬢、コーデリアに転生したと気づいた主人公は、卒業パーティーの婚約破棄を回避するために奔走する。
しかし無慈悲にも卒業パーティーの最中、婚約者の王太子、テリーに呼び出されてしまうのだった。
転生したら攻略対象者の母親(王妃)でした
黒木寿々
恋愛
我儘な公爵令嬢リザベル・フォリス、7歳。弟が産まれたことで前世の記憶を思い出したけど、この世界って前世でハマっていた乙女ゲームの世界!?私の未来って物凄く性悪な王妃様じゃん!
しかもゲーム本編が始まる時点ですでに亡くなってるし・・・。
ゲームの中ではことごとく酷いことをしていたみたいだけど、私はそんなことしない!
清く正しい心で、未来の息子(攻略対象者)を愛でまくるぞ!!!
*R15は保険です。小説家になろう様でも掲載しています。
婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
ヒロインではないので婚約解消を求めたら、逆に追われ監禁されました。
曼珠沙華
恋愛
「運命の人?そんなの君以外に誰がいるというの?」
きっかけは幼い頃の出来事だった。
ある豪雨の夜、窓の外を眺めていると目の前に雷が落ちた。
その光と音の刺激のせいなのか、ふと前世の記憶が蘇った。
あ、ここは前世の私がはまっていた乙女ゲームの世界。
そしてローズという自分の名前。
よりにもよって悪役令嬢に転生していた。
攻略対象たちと恋をできないのは残念だけど仕方がない。
婚約者であるウィリアムに婚約破棄される前に、自ら婚約解消を願い出た。
するとウィリアムだけでなく、護衛騎士ライリー、義弟ニコルまで様子がおかしくなり……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる