666 / 794
学院編 14
494 悪役令嬢と跪く美剣士
しおりを挟む
「く、曲者ぉおおおお!」
寝室に入ったジュリアの第一声はそれだった。
目にもとまらぬ速さで暖炉の火掻き棒を手にすると、マリナに寄り添う『曲者』らしき影に近づき、頭から一太刀を――浴びせられなかった。
「!?」
黒い服の『曲者』は真剣白羽取りの要領でジュリアの攻撃を防ぎ、青緑色の瞳を嬉しそうに細めた。
「久しぶりですね、ジュリア」
「ハリー兄様!?ぇえ?おかえり。ってか、帰ってたんだ?」
ハロルドはマリナに視線を向け、ふふ、と笑った。
「ええ。マリナを攫いに来ました」
「さら……ぇええええ!?ちょ、マリナ、いいの?殿下はどうするのさ?」
「誤解よ、ジュリア」
「駆け落ちじゃないの?」
「いずれは……ですが、今晩は違います」
――いつかは駆け落ちするつもりなのか。まだ諦めてないんだ……。
義兄の執念深さに驚きつつ、ジュリアは聞き逃さなかった。
「今晩は、って何さ?」
「お兄様がお話しした通りのことよ。私、攫われるか殺されるかなんですって」
「殺す……?何で?兄様は……」
「私を雇っている主が、マリナを連れてこいと……拒んだら殺せと言っているのです。私は誰にもマリナを渡したくない。殺すなんて以ての外です。私の命を差し出せばそのどちらも選ばなくてよいのなら、この命を差し出しても構わないと思っています」
「うわ……」
「私、お兄様に連れられてどこかへ行くことはできないのよ。ビルクールのことで、明日、王宮に行こうと思うの」
マリナからビルクールの状況を説明され、ハロルドは渋い顔をした。
「船を、全て……」
「それしか方法はありません。ビルクール海運を会社ごとお渡しすれば、グランディア一の貿易会社ですから、あるいは……」
「ダメだよ。会社までなくなったら、領地もないのにどうやって生きていくのさ?」
「お父様とお母様が戻らなければ、私が陛下に直接説明をするわけにはいかないし、お邸を手放さなければいけなくなるかもしれないわね。どこか町はずれに小さな家を借りて、皆、できることをして収入を得る道を……」
町はずれの古い貸家に四姉妹とクリスとハロルドで暮らすところを想像する。用心棒のアルバイトに行ったジュリアが帰宅すると、魔法薬作りの手を止めてエミリーが部屋から出てくる。マリナは礼儀作法の家庭教師をしていて、アリッサはクリスの面倒をみながら編み物や刺繍をして店に納めている。
「……難しそうだね」
「エスティアも、王家直轄領になったのですか?」
「いいえ。ですが、時間の問題かと」
「兄様の故郷じゃん。いざとなったら住まわせてもらおうよ。領主館に」
自分って天才と言わんばかりに声を上げる。マリナには妹の発案がすばらしいとは思えなかった。エスティアは穀物の収穫量も少なく、冬は厳しい気候の土地だ。ハロルドがどんなに品種改良をしたところで、積雪のある冬期間は作物を作ることができないだろう。その領地の収入はたかが知れている。
「ところで、ジュリア。あなた、ビルクールに残ったはずよね。どうやってこんなに早く戻って来られたの?魔法陣が直ったのかしら?」
「あ!」
短く叫んで、ジュリアは寝室の外へ飛び出して行った。ドアを開け、マリナとハロルドに出てくるように言う。
「ごめん、下でノアが待ってるんだ」
「ノアが?」
「一緒に来てって言われて、空飛ぶ馬でここまで来たの。マリナ、話を聞いてもらえるかな?」
◆◆◆
「待ちくたびれたよね?」
「まあな。……というのは冗談ですよ、ジュリア様」
少し癖のある黒髪をさらりと掻き上げ、ノアはワイルドな色気を滲ませて笑った。
「久しぶりですね、ノア」
「あなたが困っていると聞き及びまして、ジュリア様をお連れしました」
ハロルドが困ったから自分が連れて来られるとはどういうことなのだろう。ノアとハロルドの顔を交互に見て、ジュリアは訝しんだ。
「説明されてないよね?」
「そうでしたね。……ハロルド様、ジュリア様をお連れになってはいかがです?」
「ふえ?私?」
「密偵として放っております我が配下の者の報告では、ハロルド様が指示されたのは、ハーリオン侯爵の娘を連れてくること。侯爵様には四人のお嬢様がいらっしゃいます」
「だから、どうして私なの?」
「一番お強いからに決まっていますよ」
「強いって……へへへ。褒められるとくすぐったい」
――やるわね、ノア。ジュリアの弱点を確実に突いてきているわ。流石、リオネル様の側近だけはある。
内心ノアの手腕を称賛しながら、マリナは一つ注文をつけた。
「ジュリアを行かせるのは、いくらお兄様が一緒でも危険なのではありませんか。騎士を目指して剣技科で勉強している身で……」
「ジュリア様でなければ難しいのです。実は、リオネル様の密命を受け、入り込んでいるのは一人二人ではありませんでした。ですが、魔力の高い者ほど早くに音を上げました。戻った者に聞いたところ、敵の本拠地には強力な魔法で結界が張られ、あちこちに魔法陣が置かれているそうです。それらが作用しあい、魔力を敏感に感じ取る者は酔ってしまう」
「魔力ゼロの私なら、酔わないで楽勝ってこと?」
「その通りです。ジュリア様をご令嬢として……失礼しました。ご令嬢のジュリア様をお連れすれば、命令を違えることなく、かつ、敵の本拠地を混乱に陥れられるでしょう。ジュリア様が結界の外に出て場所を明らかにすれば、雇用主、即ち敵の正体も白日の下にさらされます。騎士団に情報を伝え、踏み込ませて調査させることも可能です」
「……敵を混乱させるのも、リオネルの作戦なのかしら?」
視線を落としてノアは頭を振った。
「いいえ。リオネル様は細かい指示はなさいません。ただ、アスタシフォン国内で不穏な動きをしている者達と連絡を取り合っている、グランディアの貴族を探せとお命じになりました。禁輸品の貿易で不正な利益を上げ、資金を横流ししているのは準男爵でしたが、彼に入れ知恵をしている人物がいると突き止めました。見たところ名家の使用人でした。後をつけると町で用心棒を募集していましたので、知り合いにいい人物がいると言って、配下を潜りこませました。私も、敵の正体を掴めていないのです。我が国とどのような関係があるのかも」
強い眼差しでマリナとジュリアを見つめ、ノアは二人の前に跪いた。
「どうか、我々に力をお貸しください、ジュリア様」
寝室に入ったジュリアの第一声はそれだった。
目にもとまらぬ速さで暖炉の火掻き棒を手にすると、マリナに寄り添う『曲者』らしき影に近づき、頭から一太刀を――浴びせられなかった。
「!?」
黒い服の『曲者』は真剣白羽取りの要領でジュリアの攻撃を防ぎ、青緑色の瞳を嬉しそうに細めた。
「久しぶりですね、ジュリア」
「ハリー兄様!?ぇえ?おかえり。ってか、帰ってたんだ?」
ハロルドはマリナに視線を向け、ふふ、と笑った。
「ええ。マリナを攫いに来ました」
「さら……ぇええええ!?ちょ、マリナ、いいの?殿下はどうするのさ?」
「誤解よ、ジュリア」
「駆け落ちじゃないの?」
「いずれは……ですが、今晩は違います」
――いつかは駆け落ちするつもりなのか。まだ諦めてないんだ……。
義兄の執念深さに驚きつつ、ジュリアは聞き逃さなかった。
「今晩は、って何さ?」
「お兄様がお話しした通りのことよ。私、攫われるか殺されるかなんですって」
「殺す……?何で?兄様は……」
「私を雇っている主が、マリナを連れてこいと……拒んだら殺せと言っているのです。私は誰にもマリナを渡したくない。殺すなんて以ての外です。私の命を差し出せばそのどちらも選ばなくてよいのなら、この命を差し出しても構わないと思っています」
「うわ……」
「私、お兄様に連れられてどこかへ行くことはできないのよ。ビルクールのことで、明日、王宮に行こうと思うの」
マリナからビルクールの状況を説明され、ハロルドは渋い顔をした。
「船を、全て……」
「それしか方法はありません。ビルクール海運を会社ごとお渡しすれば、グランディア一の貿易会社ですから、あるいは……」
「ダメだよ。会社までなくなったら、領地もないのにどうやって生きていくのさ?」
「お父様とお母様が戻らなければ、私が陛下に直接説明をするわけにはいかないし、お邸を手放さなければいけなくなるかもしれないわね。どこか町はずれに小さな家を借りて、皆、できることをして収入を得る道を……」
町はずれの古い貸家に四姉妹とクリスとハロルドで暮らすところを想像する。用心棒のアルバイトに行ったジュリアが帰宅すると、魔法薬作りの手を止めてエミリーが部屋から出てくる。マリナは礼儀作法の家庭教師をしていて、アリッサはクリスの面倒をみながら編み物や刺繍をして店に納めている。
「……難しそうだね」
「エスティアも、王家直轄領になったのですか?」
「いいえ。ですが、時間の問題かと」
「兄様の故郷じゃん。いざとなったら住まわせてもらおうよ。領主館に」
自分って天才と言わんばかりに声を上げる。マリナには妹の発案がすばらしいとは思えなかった。エスティアは穀物の収穫量も少なく、冬は厳しい気候の土地だ。ハロルドがどんなに品種改良をしたところで、積雪のある冬期間は作物を作ることができないだろう。その領地の収入はたかが知れている。
「ところで、ジュリア。あなた、ビルクールに残ったはずよね。どうやってこんなに早く戻って来られたの?魔法陣が直ったのかしら?」
「あ!」
短く叫んで、ジュリアは寝室の外へ飛び出して行った。ドアを開け、マリナとハロルドに出てくるように言う。
「ごめん、下でノアが待ってるんだ」
「ノアが?」
「一緒に来てって言われて、空飛ぶ馬でここまで来たの。マリナ、話を聞いてもらえるかな?」
◆◆◆
「待ちくたびれたよね?」
「まあな。……というのは冗談ですよ、ジュリア様」
少し癖のある黒髪をさらりと掻き上げ、ノアはワイルドな色気を滲ませて笑った。
「久しぶりですね、ノア」
「あなたが困っていると聞き及びまして、ジュリア様をお連れしました」
ハロルドが困ったから自分が連れて来られるとはどういうことなのだろう。ノアとハロルドの顔を交互に見て、ジュリアは訝しんだ。
「説明されてないよね?」
「そうでしたね。……ハロルド様、ジュリア様をお連れになってはいかがです?」
「ふえ?私?」
「密偵として放っております我が配下の者の報告では、ハロルド様が指示されたのは、ハーリオン侯爵の娘を連れてくること。侯爵様には四人のお嬢様がいらっしゃいます」
「だから、どうして私なの?」
「一番お強いからに決まっていますよ」
「強いって……へへへ。褒められるとくすぐったい」
――やるわね、ノア。ジュリアの弱点を確実に突いてきているわ。流石、リオネル様の側近だけはある。
内心ノアの手腕を称賛しながら、マリナは一つ注文をつけた。
「ジュリアを行かせるのは、いくらお兄様が一緒でも危険なのではありませんか。騎士を目指して剣技科で勉強している身で……」
「ジュリア様でなければ難しいのです。実は、リオネル様の密命を受け、入り込んでいるのは一人二人ではありませんでした。ですが、魔力の高い者ほど早くに音を上げました。戻った者に聞いたところ、敵の本拠地には強力な魔法で結界が張られ、あちこちに魔法陣が置かれているそうです。それらが作用しあい、魔力を敏感に感じ取る者は酔ってしまう」
「魔力ゼロの私なら、酔わないで楽勝ってこと?」
「その通りです。ジュリア様をご令嬢として……失礼しました。ご令嬢のジュリア様をお連れすれば、命令を違えることなく、かつ、敵の本拠地を混乱に陥れられるでしょう。ジュリア様が結界の外に出て場所を明らかにすれば、雇用主、即ち敵の正体も白日の下にさらされます。騎士団に情報を伝え、踏み込ませて調査させることも可能です」
「……敵を混乱させるのも、リオネルの作戦なのかしら?」
視線を落としてノアは頭を振った。
「いいえ。リオネル様は細かい指示はなさいません。ただ、アスタシフォン国内で不穏な動きをしている者達と連絡を取り合っている、グランディアの貴族を探せとお命じになりました。禁輸品の貿易で不正な利益を上げ、資金を横流ししているのは準男爵でしたが、彼に入れ知恵をしている人物がいると突き止めました。見たところ名家の使用人でした。後をつけると町で用心棒を募集していましたので、知り合いにいい人物がいると言って、配下を潜りこませました。私も、敵の正体を掴めていないのです。我が国とどのような関係があるのかも」
強い眼差しでマリナとジュリアを見つめ、ノアは二人の前に跪いた。
「どうか、我々に力をお貸しください、ジュリア様」
0
お気に入りに追加
751
あなたにおすすめの小説
転生したら攻略対象者の母親(王妃)でした
黒木寿々
恋愛
我儘な公爵令嬢リザベル・フォリス、7歳。弟が産まれたことで前世の記憶を思い出したけど、この世界って前世でハマっていた乙女ゲームの世界!?私の未来って物凄く性悪な王妃様じゃん!
しかもゲーム本編が始まる時点ですでに亡くなってるし・・・。
ゲームの中ではことごとく酷いことをしていたみたいだけど、私はそんなことしない!
清く正しい心で、未来の息子(攻略対象者)を愛でまくるぞ!!!
*R15は保険です。小説家になろう様でも掲載しています。
婚約破棄をいたしましょう。
見丘ユタ
恋愛
悪役令嬢である侯爵令嬢、コーデリアに転生したと気づいた主人公は、卒業パーティーの婚約破棄を回避するために奔走する。
しかし無慈悲にも卒業パーティーの最中、婚約者の王太子、テリーに呼び出されてしまうのだった。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
盲目のラスボス令嬢に転生しましたが幼馴染のヤンデレに溺愛されてるので幸せです
斎藤樹
恋愛
事故で盲目となってしまったローナだったが、その時の衝撃によって自分の前世を思い出した。
思い出してみてわかったのは、自分が転生してしまったここが乙女ゲームの世界だということ。
さらに転生した人物は、"ラスボス令嬢"と呼ばれた性悪な登場人物、ローナ・リーヴェ。
彼女に待ち受けるのは、嫉妬に狂った末に起こる"断罪劇"。
そんなの絶対に嫌!
というかそもそも私は、ローナが性悪になる原因の王太子との婚約破棄なんかどうだっていい!
私が好きなのは、幼馴染の彼なのだから。
ということで、どうやら既にローナの事を悪く思ってない幼馴染と甘酸っぱい青春を始めようと思ったのだけどーー
あ、あれ?なんでまだ王子様との婚約が破棄されてないの?
ゲームじゃ兄との関係って最悪じゃなかったっけ?
この年下男子が出てくるのだいぶ先じゃなかった?
なんかやけにこの人、私に構ってくるような……というか。
なんか……幼馴染、ヤンデる…………?
「カクヨム」様にて同名義で投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる