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学院編 13 悪役令嬢は領地を巡る
403 悪役令嬢は領地を知る エスティア編3
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エミリーが手馴れた様子で部屋全体に結界を張った後、アリッサは少年を椅子に座らせ、詳しい話を聞きだそうとした。
「お名前は?」
と訊ねると、少年は小さな声で
「……セドリック」
と答えた。
「あら、王太子様と同じ名前なのね」
「うちは代々、一人目の男の子には『セドリック』って名前をつけるんだって。とっても大事なことなんだってじいちゃんが言ってた」
セドリックとマリナが会った二人の魔導士の子孫ではないかと思っていたが、セドリック少年が『命の時計』の魔法を解く鍵を握っている。アリッサは確信を深めた。
「あのね……」
口を開いた時、部屋のドアが丁寧にノックされた。
「皆様、起きていらっしゃいますか?」
昼間に三人を迎え入れた老執事の声だ。彼がジャイルズなのかセバスチャンなのかはまだ明らかになっていない。用心するに越したことはないと、エミリーはアリッサに視線を送る。寝息を立てているセドリックを除き、三人は顔を見合わせて頷いた。
「俺、ベッドに下に」
「私が出るわ。エミリーちゃんはそこのベッドに寝て」
小声で打ち合わせ、アリッサは軽く服の襟元を乱すと、ドアを開けて伸びをした。
「何ですの?執事さん」
「ああ、もうお休みになっていらっしゃいましたか。……実は、急な来客がありまして。皆様にお部屋をお移りいただきたいのです」
「まあ、こんな夜中に?」
夕食と飲酒の後である。まだ真夜中ではないが、一眠りしていた風を装い、アリッサは執事に一芝居打って見せた。
「どなたがいらっしゃるの?」
問いかけに答えようか否か、執事は迷ったのだろう。返事が少し遅れた。
「領主様とお連れ様ご一行です。ここは領主館ですから……」
寝たふりをしていたエミリーがぴくりと肩を揺らす。
――よくも堂々と嘘をつけるものだわ。
この地の領主がハーリオン侯爵で、侯爵が行方不明であることは、旅行者、それも若い商人の夫婦は知らないだろう。アリッサは執事の話を信じたかのように、何度も「そうなんですか」と相槌を打ちながら彼の話を引き出した。
数分後、荷物をまとめて一階へ行く約束を取り付け、執事は満足顔で帰っていった。ドアを閉め、アリッサは後ろを向いてドアに寄りかかると、はあ、と大きく息を吐いた。
「……お疲れ」
エミリーが起き上がり、ベッドの下に入ったセドリック少年が頭を出した。
「部屋を移るのか?」
「ええ。『領主様』がこちらに来られるそうよ」
「来るわけないのに……領主って誰?」
「どうかしら。お兄様のご両親が亡くなってから、ここには領主に準じる方はいないはずよ。あ、でもね。お父様が任命しちゃってたら別よ」
「お父様、お兄様のご両親が……って、やっぱりあんた達、ハーリオン侯爵様の、むぐ。……っくう、けほ、けほっ。いきなり何すんだよ」
「……余計なことは言わないで。ねえ、その偽領主、一度顔を拝んでみたいものね」
「二十分後には、荷物を持って玄関ホールへ行く約束よ。一階の別室を案内されたら、窓から抜け出して見に行く?」
「んー。目立つ行動は避けたい。……爆睡してる役立たずもいるし?」
「困ったわね、起きていただかないと部屋を移れないわ。私達では運べないもの」
「それなら、俺に任せて!」
少年は勢いよくベッドに飛び上がり、ぐっすり寝ている王太子の上にのしかかった。
「ダメよ!手荒な真似は」
アリッサが停めに入る。少年はにやりと笑うと、セドリックの脇をくすぐった。
「……ん、んぅ、ふ、はあ、はははは!やめ、やめてよマリナ!」
涙を浮かべて目を擦り、王太子は周囲を見回した。
「……マリナ、ねえ……」
「マリナちゃんの夢を見ていたのね」
「どんな夢なんだか。……お目覚め?ダンナ様」
セドリックは何度も金髪を掻き、「そうか、ここは……」とぶつぶつ言っている。夢と現の区別がつかないらしい。
「ああ、うん……。僕、寝てしまっていたんだね。……ところで、僕の上にいるのは誰?」
少年はベッドから下りて、黒いローブを整えながら傍らに立った。
「初めまして、か。俺はセドリック。あんたの名前は?」
赤い瞳に覗き込まれ、セドリックは驚いて瞬きを繰り返した。
◆◆◆
「領主様に会っても恥ずかしくない格好に見える?」
「見える」
アリッサの提案で、三人は荷物の中から一張羅を出した。魔法事故で転移したという前提なのに、荷物をしっかり持っているのはおかしいのだが、目下、誰にも不審がられていない。謎の執事も気にしていない様子である。
「姉ちゃん達、支度ができたんだな。俺は見つかるとヤバいから、一旦窓から出る。部屋に移った頃にまた来てもいい?」
「いいわよ。お庭を抜けるときは、見つからないように気をつけてね。『領主様』のお連れの皆さんは何人いるかわからないもの。人の目が多くなればそれだけ危険も増すわ」
「うん。気をつけるよ。居場所はエマ姉ちゃんの魔力の匂いで分かるから、迷わないと思う」
手を挙げて軽く挨拶をし、セドリック少年はローブのフードを被って闇に紛れた。
「魔力の感受性が高いタイプか。……本気で勉強したら、かなりの使い手になれそう」
「よっこらしょ」
年寄りじみた掛け声をかけ、アリッサがトランクを持ち上げる。それを横からセドリックが軽々と奪い、にっこりと笑った。
「では、行こうか。執事の彼が待っているよ」
玄関ホールへ続く焦げ茶色の階段を下りる。手すりはよく磨かれており、ジュリアがいたら喜んで滑りそうだとアリッサは思った。
「つるつるね」
「使用人はあの執事以外見かけないのに、やけに掃除が行き届いているわね」
「そうだね。驚くほど綺麗だ。魔法でも使っているのかな」
話をしながら玄関ホールに着く。既に執事は三人を待ち構えていた。
「お待ちしておりました」
「執事さんにもご迷惑をかけて申し訳ないね。新しい部屋に移ったら、ご領主様にお目にかかりたいんだが。泊めていただいたお礼をしたい」
「私達、とても感謝しておりますのよ」
「……ありがたいわ」
若干上から目線のセドリックをカバーすべく、アリッサは親しみやすい笑顔を向けた。
「ご挨拶できますか?」
「……それは……」
執事はちらりとドアを見て、壁際の柱時計に目を留めた。
「おや、邸の外が賑やかなようだ。到着されたのかもしれないね」
「そうですね」
エミリーが苦い表情をし、何も言わずに身構えた。執事が近づくより早く、玄関の扉が大きく開いた。
「……っ、ジャイルズ!約束通り来たぞ!」
人々が二十名近くなだれ込んできた。手には農具や掃除道具を持っている。若くて力がありそうな男が一歩進み出た。少し前に食堂でセドリックと飲み比べをしていた男だ。玄関ホールに立つ三人に視線を向け、苦しそうに顔を歪めた。
「お待ちしておりましたよ、皆さん。約束は守ってもらわねば」
ジャイルズと呼ばれた執事は、にっこりと特徴のない微笑を向け、人々に言った。
「後始末までしっかり頼みますよ。血しぶきで汚さないように」
柱時計が鳴り夜の十時を告げた。人々の意識が時計へ向いた瞬間、エミリーは捕縛の呪文を唱えた。
「お名前は?」
と訊ねると、少年は小さな声で
「……セドリック」
と答えた。
「あら、王太子様と同じ名前なのね」
「うちは代々、一人目の男の子には『セドリック』って名前をつけるんだって。とっても大事なことなんだってじいちゃんが言ってた」
セドリックとマリナが会った二人の魔導士の子孫ではないかと思っていたが、セドリック少年が『命の時計』の魔法を解く鍵を握っている。アリッサは確信を深めた。
「あのね……」
口を開いた時、部屋のドアが丁寧にノックされた。
「皆様、起きていらっしゃいますか?」
昼間に三人を迎え入れた老執事の声だ。彼がジャイルズなのかセバスチャンなのかはまだ明らかになっていない。用心するに越したことはないと、エミリーはアリッサに視線を送る。寝息を立てているセドリックを除き、三人は顔を見合わせて頷いた。
「俺、ベッドに下に」
「私が出るわ。エミリーちゃんはそこのベッドに寝て」
小声で打ち合わせ、アリッサは軽く服の襟元を乱すと、ドアを開けて伸びをした。
「何ですの?執事さん」
「ああ、もうお休みになっていらっしゃいましたか。……実は、急な来客がありまして。皆様にお部屋をお移りいただきたいのです」
「まあ、こんな夜中に?」
夕食と飲酒の後である。まだ真夜中ではないが、一眠りしていた風を装い、アリッサは執事に一芝居打って見せた。
「どなたがいらっしゃるの?」
問いかけに答えようか否か、執事は迷ったのだろう。返事が少し遅れた。
「領主様とお連れ様ご一行です。ここは領主館ですから……」
寝たふりをしていたエミリーがぴくりと肩を揺らす。
――よくも堂々と嘘をつけるものだわ。
この地の領主がハーリオン侯爵で、侯爵が行方不明であることは、旅行者、それも若い商人の夫婦は知らないだろう。アリッサは執事の話を信じたかのように、何度も「そうなんですか」と相槌を打ちながら彼の話を引き出した。
数分後、荷物をまとめて一階へ行く約束を取り付け、執事は満足顔で帰っていった。ドアを閉め、アリッサは後ろを向いてドアに寄りかかると、はあ、と大きく息を吐いた。
「……お疲れ」
エミリーが起き上がり、ベッドの下に入ったセドリック少年が頭を出した。
「部屋を移るのか?」
「ええ。『領主様』がこちらに来られるそうよ」
「来るわけないのに……領主って誰?」
「どうかしら。お兄様のご両親が亡くなってから、ここには領主に準じる方はいないはずよ。あ、でもね。お父様が任命しちゃってたら別よ」
「お父様、お兄様のご両親が……って、やっぱりあんた達、ハーリオン侯爵様の、むぐ。……っくう、けほ、けほっ。いきなり何すんだよ」
「……余計なことは言わないで。ねえ、その偽領主、一度顔を拝んでみたいものね」
「二十分後には、荷物を持って玄関ホールへ行く約束よ。一階の別室を案内されたら、窓から抜け出して見に行く?」
「んー。目立つ行動は避けたい。……爆睡してる役立たずもいるし?」
「困ったわね、起きていただかないと部屋を移れないわ。私達では運べないもの」
「それなら、俺に任せて!」
少年は勢いよくベッドに飛び上がり、ぐっすり寝ている王太子の上にのしかかった。
「ダメよ!手荒な真似は」
アリッサが停めに入る。少年はにやりと笑うと、セドリックの脇をくすぐった。
「……ん、んぅ、ふ、はあ、はははは!やめ、やめてよマリナ!」
涙を浮かべて目を擦り、王太子は周囲を見回した。
「……マリナ、ねえ……」
「マリナちゃんの夢を見ていたのね」
「どんな夢なんだか。……お目覚め?ダンナ様」
セドリックは何度も金髪を掻き、「そうか、ここは……」とぶつぶつ言っている。夢と現の区別がつかないらしい。
「ああ、うん……。僕、寝てしまっていたんだね。……ところで、僕の上にいるのは誰?」
少年はベッドから下りて、黒いローブを整えながら傍らに立った。
「初めまして、か。俺はセドリック。あんたの名前は?」
赤い瞳に覗き込まれ、セドリックは驚いて瞬きを繰り返した。
◆◆◆
「領主様に会っても恥ずかしくない格好に見える?」
「見える」
アリッサの提案で、三人は荷物の中から一張羅を出した。魔法事故で転移したという前提なのに、荷物をしっかり持っているのはおかしいのだが、目下、誰にも不審がられていない。謎の執事も気にしていない様子である。
「姉ちゃん達、支度ができたんだな。俺は見つかるとヤバいから、一旦窓から出る。部屋に移った頃にまた来てもいい?」
「いいわよ。お庭を抜けるときは、見つからないように気をつけてね。『領主様』のお連れの皆さんは何人いるかわからないもの。人の目が多くなればそれだけ危険も増すわ」
「うん。気をつけるよ。居場所はエマ姉ちゃんの魔力の匂いで分かるから、迷わないと思う」
手を挙げて軽く挨拶をし、セドリック少年はローブのフードを被って闇に紛れた。
「魔力の感受性が高いタイプか。……本気で勉強したら、かなりの使い手になれそう」
「よっこらしょ」
年寄りじみた掛け声をかけ、アリッサがトランクを持ち上げる。それを横からセドリックが軽々と奪い、にっこりと笑った。
「では、行こうか。執事の彼が待っているよ」
玄関ホールへ続く焦げ茶色の階段を下りる。手すりはよく磨かれており、ジュリアがいたら喜んで滑りそうだとアリッサは思った。
「つるつるね」
「使用人はあの執事以外見かけないのに、やけに掃除が行き届いているわね」
「そうだね。驚くほど綺麗だ。魔法でも使っているのかな」
話をしながら玄関ホールに着く。既に執事は三人を待ち構えていた。
「お待ちしておりました」
「執事さんにもご迷惑をかけて申し訳ないね。新しい部屋に移ったら、ご領主様にお目にかかりたいんだが。泊めていただいたお礼をしたい」
「私達、とても感謝しておりますのよ」
「……ありがたいわ」
若干上から目線のセドリックをカバーすべく、アリッサは親しみやすい笑顔を向けた。
「ご挨拶できますか?」
「……それは……」
執事はちらりとドアを見て、壁際の柱時計に目を留めた。
「おや、邸の外が賑やかなようだ。到着されたのかもしれないね」
「そうですね」
エミリーが苦い表情をし、何も言わずに身構えた。執事が近づくより早く、玄関の扉が大きく開いた。
「……っ、ジャイルズ!約束通り来たぞ!」
人々が二十名近くなだれ込んできた。手には農具や掃除道具を持っている。若くて力がありそうな男が一歩進み出た。少し前に食堂でセドリックと飲み比べをしていた男だ。玄関ホールに立つ三人に視線を向け、苦しそうに顔を歪めた。
「お待ちしておりましたよ、皆さん。約束は守ってもらわねば」
ジャイルズと呼ばれた執事は、にっこりと特徴のない微笑を向け、人々に言った。
「後始末までしっかり頼みますよ。血しぶきで汚さないように」
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