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第一章 浅草十二階バラバラ殺人事件
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「ちなみに筆跡は、沖塩氏のものなのか?」
「鑑定していません。血文字は震えた筆跡で、鑑定しても無駄だろうと」
「震えた筆跡つっても、読み取れたんだな?」
「ええ」
質問は終わったようで次兄は手帳をしまった。
「凌雲閣を最後に出たのは、その清掃員か?」
鈴木巡査は首を振った。鍵を閉めるのは警備員の役目だと答えた。
「なるほど。よし。んじゃ、重要参考人とやらに会わせてくれ。兄上から代わりに話を聞いといてくれと頼まれている。とりあえず二階のからいこうか」
「はい。分かりました。二階にいるのは、この食事処で給仕をしている少女です。ここへ食事に来た沖塩氏と何度も会話していたという目撃証言があります。氏は二ヶ月ほど前からこの店の常連だったとか。昨日の昼も塩谷氏は来ています」
鈴木巡査が小部屋の中へ。僕らも後に続いた。
「鑑定していません。血文字は震えた筆跡で、鑑定しても無駄だろうと」
「震えた筆跡つっても、読み取れたんだな?」
「ええ」
質問は終わったようで次兄は手帳をしまった。
「凌雲閣を最後に出たのは、その清掃員か?」
鈴木巡査は首を振った。鍵を閉めるのは警備員の役目だと答えた。
「なるほど。よし。んじゃ、重要参考人とやらに会わせてくれ。兄上から代わりに話を聞いといてくれと頼まれている。とりあえず二階のからいこうか」
「はい。分かりました。二階にいるのは、この食事処で給仕をしている少女です。ここへ食事に来た沖塩氏と何度も会話していたという目撃証言があります。氏は二ヶ月ほど前からこの店の常連だったとか。昨日の昼も塩谷氏は来ています」
鈴木巡査が小部屋の中へ。僕らも後に続いた。
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