【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い

ヲダツバサ

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第5章 ロケット

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 叔父は震えながら美雲丸を指差します。

「化け物! お前が、付喪神だかなんだか、この家に取り憑いた悪霊か」

「お前にとっては、そのような印象なのだな。好きに考えろ。だが、これだけは覚えておけ。今後こがねに手を出したら、許しはしない」

 後ろ姿なので美雲丸がどんな顔をしたのかは分かりませんが、叔父はすくみ上がりました。硬直し、返答しません。助けを呼ぶという発想も湧かないようです。

 その時、私の隣にある人が現れました。

「そうだそうだ、言ってやれ美雲丸。ついでに真琴の憎しみも、忘れはしないとな」

 ロイドです。触れられはしないのですが、私の肩に肘を置いています。
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