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第5章 ロケット

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「キモいんだよ」

 吐き捨てるように、兄は言いました。

「わざわざそんな事を伝えるために裏庭へ来たの? 気持ち悪くて結構。私に近づかないで」

 こちらも冷淡に言ってやりました。

 兄は何か言い返そうとしましたが、あまり私と関わるなと言われているのでしょう。舌打ちして去って行きました。

 ホッと胸を撫で下ろします。

「よくやった、こがね」

 美雲丸が褒めてくれました。
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