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第4章 ブレスレット
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「夏、私は美雲丸への想いを忘れるために竹内くんを好きになりました。そして告白してフラれた。丁度その頃、美雲丸が開店したばかりのここ、あかり堂へ相談しに来たのは……偶然ですか?」
「偶然に見えるかい?」
弦介さんはルリナに目配せしました。ルリナはそれだけで何を言うべきか察したようです。
「こがねはん、弦介が夏に失くし物屋を再開店させたのは偶然どす。そこは、ね」
「美雲丸が突然現れたのは驚いたよ。彼は失くし物屋の存在を前々から知っていたようだった」
「でもそれは付喪神なら珍しない。何十年以上も前に作られたもんなら」
「ただ不思議だったのは、美雲丸は失くし物なのに、主である持ち主より……たまたま出会った女の子の事ばかり気にかけていた。付喪神にとっては持ち主が第一なのに」
「例外があんで。付喪神が第二に気にする人物」
ここまで言われたら次に何を言われるか予想出来ました。
「偶然に見えるかい?」
弦介さんはルリナに目配せしました。ルリナはそれだけで何を言うべきか察したようです。
「こがねはん、弦介が夏に失くし物屋を再開店させたのは偶然どす。そこは、ね」
「美雲丸が突然現れたのは驚いたよ。彼は失くし物屋の存在を前々から知っていたようだった」
「でもそれは付喪神なら珍しない。何十年以上も前に作られたもんなら」
「ただ不思議だったのは、美雲丸は失くし物なのに、主である持ち主より……たまたま出会った女の子の事ばかり気にかけていた。付喪神にとっては持ち主が第一なのに」
「例外があんで。付喪神が第二に気にする人物」
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