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第4章 ブレスレット

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 それを伝えるとルリナが口を挟みました。

「こがねはんが写ってなくても、こがねはんと関係ある人が写っているかもしれへんよ」
「私と関係ある人?」
「たとえば、本当の親とか……」
「えっ」
「しろがね以外に兄弟がいるかもしれへんし」

 心臓に杭を打たれたようにドキッとして、言葉を返せませんでした。

「おい、ルリナ。変な事を言うなよ。まだ決定した訳じゃない」
「うちは真剣どす。いっそ血ぃ繋がっとっても、いなくても、こがねはんは他の人と暮らした方がええ。弦介もそう思わへん?」

 弦介さんも黙ってしまいました。
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