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第2章 手帳
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「あの人は、私を失くした方が良いの。このまま手元に戻らない方が良いの」
「でも最後に、何か伝えたい事がある……って訳ね」
どうしようかと、私は美雲丸を見上げました。
美雲丸も少し迷っているようです。
「失くし物屋は、そもそも人間の方から頼み事をしに来る場所だ。失くし物の在処を知りたい、とかな。物の方から頼み事をする場所ではない。依頼料が払えないから。規則に反する」
「イレギュラーなんだね。だけど、もし、私が依頼料を肩代わりすると言ったら?」
「こがねの自由だよ。しかし、そういうのは良くない。キリが無いぞ」
「あら、依頼料は現金でなければならないって、誰が言った?」
私には考えがありました。美雲丸もそれに気付き、ハッと目を丸くしました。
「でも最後に、何か伝えたい事がある……って訳ね」
どうしようかと、私は美雲丸を見上げました。
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「失くし物屋は、そもそも人間の方から頼み事をしに来る場所だ。失くし物の在処を知りたい、とかな。物の方から頼み事をする場所ではない。依頼料が払えないから。規則に反する」
「イレギュラーなんだね。だけど、もし、私が依頼料を肩代わりすると言ったら?」
「こがねの自由だよ。しかし、そういうのは良くない。キリが無いぞ」
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