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第2章 手帳

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「まあ、用があらへんと行かへん場所やん?」
「人間も、付喪神もな」

 美雲丸と深彦が目を合わせました。

「知っとる人も少ないし……美雲丸はんが詳しいのは意外やったわ」
「詳しい訳ではない。鴫清に来た客の付喪神を通して、あかり堂の店主が変わったのを知ったのだ」

 それは、いつの事でしょうか? そして私にあかり堂へ行ってほしいと頼んだのは、どういう意図で?
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