【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い

ヲダツバサ

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第2章 手帳

2-5

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 気付けば夜十一時になっていました。やっと解放されました。 

 両親と祖父母は居間でまだ話し合っています。私について。

 出来の悪い子供だの、親の顔に泥を塗っただの、必死に育てる価値ないだの……。

 そこまで悪い事しましたかね。疲れました。

 私はとぼとぼと廊下を歩きました。

「はぁ」

 溜め息をついて、階段に辿り着いた時、

「おい。こがね」

 呼び止められました。
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