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第1章 タイムカプセル

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 奥さんがタイムカプセルに入れた手紙も読みたいけど、何より、度奥さんに会いたいのですね。もう一度、優しい言葉をかけてほしいのですね。

「僕を見つけて下さい。梅の木の下。そこに僕はいます」
「本当なんだね?」
「こんな大掛かりな嘘、吐くわけ無いでしょ」 
「ああ。詐欺にしては、被害金額が少なすぎる」
「僕にはきっとまた会えます。この店まで来なくても。これからは家で会えますよ」
「そうか」

 最後の「そうか」は噛み締めるような言い方でした。

「どんな時も、忘れないで」

 ありったけの想いを込めて、時太は伝えました。
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