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第1章 タイムカプセル

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「僕は今でも、あなたを待っている」

 二十年間、土の中で、独りぼっちで、いつ掘り返されるか分からないけど待ち続けるしかない…時太の悲壮感が伝わってきました。

「あなたが大変だったのは知っていたから、恨んでません」
「……すまなかった」
「謝らないで下さい。奥さんが亡くなった事も知っています」

 孤独だったのは時太だけではなかったようです。
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