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第1章 タイムカプセル

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「こんばんは。ここが、例の?」

 声からして、四十代の男性ではないかと思いました。私の父と同じように、低くて張りのある声。若すぎず、老いすぎず。姿が見えないので合っていない可能性もありますが。

「そうですよ。何でも良いので商品を買って下さったら、あなたの失くし物に会えます」
「高い物を買った方が、サービスが良いとか?」
「そうですね、多少は」

 私は息を殺して様子を伺います。
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