上 下
52 / 368
第1章 タイムカプセル

1-52

しおりを挟む
 私はお皿にそれを盛り付けました。

「朝、お前の家族は酷い事を言ったが、真に受けるなよ」
「大丈夫。いつもの事じゃん」 

 強がって、出来立ての肉豆腐とお箸を弦介さんの元へ運びました。

 弦介さんは上半身を起こします。

「ありがとう」

 初めて、まともな姿勢で目が合いました。改めて見ると、なかなか男らしい顔立ちです。
しおりを挟む

処理中です...