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第1章 タイムカプセル

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「あっ、お邪魔しております。勝手に上がってすみません。何と言いますか、あかり堂に用があったもので」
「君は、もしかして、鴫清の……?」
「はい。あの料亭の娘です」
「何故、ここに……?」
「とても信じられない話だと思いますが……我が家にある刀の付喪神、美雲丸にここへ行くよう言われたのです」
「刀……?」

 弦介さんは目だけ動かして、私を見つめます。

「ああ、あの、付喪神か……」
「付喪神を知っているのですか? あなたも見えるのですか? 私は美雲丸から、あなたと話をして欲しいと言われました」
「美雲丸は、それしか、言わなかったのか……?」

 私は「はい」と返事しました。

「なぁ」

 青提灯の付喪神が私の側へ寄って来ました。
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