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第1章 タイムカプセル

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「こがねの部屋で話したい。行っていいか?」
「遠慮なくどうぞ」

 ふたりでそっと私の自室へ行きました。二階にある六畳の小さな部屋です。床は畳。生活に必要な最低限の家具があるだけの、シンプルな空間です。欲しい物があっても、買ってもらえないので。

「さて」

 私は座布団を二枚出し、片側に座ります。

「美雲丸の頼みたい事って何?」
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