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第1章 タイムカプセル

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「さっきから俺の動線を塞いでばかりだ。何度もぶつかりそうになる。俺達の動きを予測して、誰の邪魔にもならないように行動しろ。だがゴミも洗い物も一切溜めるな。ただでさえ邪魔なのだから、少しは役に立てよ!」

 自分本位な父の叱声に耐え、素早くゴミ捨てや皿洗いを進めました。

 五つ年上の兄も味方ではありません。

「俺と同じ部屋にいるんじゃねーよ」

 私が居間で水を飲んでいたら、後から来た兄がこう言うのでした。
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