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第355話
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「・・・うっ」
リングの端で小さな声が上がった。
『!?アリシアっ!!目を覚ましたかっ!?』
治療に専念していたイズが声を上げた主・・・アリシアの耳元まですぐに飛んで行き、無事を喜び声を掛ける。
「・・・イズさ・・・ん?わ、私《わたくし》は一体・・・」
アリシアは半身を起こしながら曖昧な記憶を確認する。
『覚えていないのか?お主はマドッグを道連れにしようとして重傷を負ったのだ』
イズがアリシアの右肩に飛び乗り、状況を説明する。
「はっ!?・・・そうでしたわっ!!」
アリシアはイズの説明を聞いて状況を理解すると慌てて周りを見回す。
その勢いでアリシアのボロボロの服の上から掛けたグレイの上着が落ちる。
そして、グレイとマドッグが対峙している状況が目に入った。
「・・・っ!?そうですか・・・あれでも倒せませんでしたか・・・またグレイに負担をかけてしまうとは・・・」
アリシアはマドッグを打倒出来なかった事を理解し、グレイに戦わせている状況を嘆く。
イズは一度地面に落ちたグレイの上着を嘴で摘み、アリシアの上から掛けてやる。
『・・・馬鹿者が・・・相討ちなどしようとしおって。あの時のグレイの顔を見せてやりたかったぞ』
イズはアリシアを窘《たしな》める。
「・・・・・・申し訳ございませんでした。あの時はあれしか手が無いと思いまして・・・」
アリシアがイズの言葉に素直に反省する。
『我では無く、グレイに謝るんだな。それより、服を着たらどうだ?そして、早くここから離れるぞ』
イズの言葉にアリシアは自分の今の姿にようやく気が付き、
「きゃっ」
顔を真っ赤にさせて急いで上着を羽織る。
(これはグレイの?・・・ということは、グレイに見られたということですかっ!?)
アリシアは誰の上着か気づき、緊迫した状況にもかかわらず更に茹でダコのように顔を真っ赤にさせる。
大声を上げなかったのが唯一残った冷静さであろう。
『何を動揺している??まあいい、服を着たな?さぁ、その娘を連れて離れるぞ』
イズはアリシアが何故顔を赤くしたのか分からず、次の行動を促す。
「・・・ユリア姉様!」
アリシアはイズの言葉に意味を理解するために隣を見ると安らかな息をして横たわっているユリアを見つける。
怪我が治っているのをすぐに理解すると安堵する。
(グレイが治してくださったのですね)
「良かったですわ」
アリシアはユリアの無事な姿を見てほっとするとユリアの体を持ち上げ速やかにリングから移動し距離を取った。
『よし。これで、グレイが思う存分戦える。アリシア、次はどうする。決着を見届けるか?』
イズがアリシアに次の行動を尋ねる。
「・・・そうですわね」
アリシアは次にどう動くべきかを瞬時に考え、その結果をイズに伝えた。
リングの端で小さな声が上がった。
『!?アリシアっ!!目を覚ましたかっ!?』
治療に専念していたイズが声を上げた主・・・アリシアの耳元まですぐに飛んで行き、無事を喜び声を掛ける。
「・・・イズさ・・・ん?わ、私《わたくし》は一体・・・」
アリシアは半身を起こしながら曖昧な記憶を確認する。
『覚えていないのか?お主はマドッグを道連れにしようとして重傷を負ったのだ』
イズがアリシアの右肩に飛び乗り、状況を説明する。
「はっ!?・・・そうでしたわっ!!」
アリシアはイズの説明を聞いて状況を理解すると慌てて周りを見回す。
その勢いでアリシアのボロボロの服の上から掛けたグレイの上着が落ちる。
そして、グレイとマドッグが対峙している状況が目に入った。
「・・・っ!?そうですか・・・あれでも倒せませんでしたか・・・またグレイに負担をかけてしまうとは・・・」
アリシアはマドッグを打倒出来なかった事を理解し、グレイに戦わせている状況を嘆く。
イズは一度地面に落ちたグレイの上着を嘴で摘み、アリシアの上から掛けてやる。
『・・・馬鹿者が・・・相討ちなどしようとしおって。あの時のグレイの顔を見せてやりたかったぞ』
イズはアリシアを窘《たしな》める。
「・・・・・・申し訳ございませんでした。あの時はあれしか手が無いと思いまして・・・」
アリシアがイズの言葉に素直に反省する。
『我では無く、グレイに謝るんだな。それより、服を着たらどうだ?そして、早くここから離れるぞ』
イズの言葉にアリシアは自分の今の姿にようやく気が付き、
「きゃっ」
顔を真っ赤にさせて急いで上着を羽織る。
(これはグレイの?・・・ということは、グレイに見られたということですかっ!?)
アリシアは誰の上着か気づき、緊迫した状況にもかかわらず更に茹でダコのように顔を真っ赤にさせる。
大声を上げなかったのが唯一残った冷静さであろう。
『何を動揺している??まあいい、服を着たな?さぁ、その娘を連れて離れるぞ』
イズはアリシアが何故顔を赤くしたのか分からず、次の行動を促す。
「・・・ユリア姉様!」
アリシアはイズの言葉に意味を理解するために隣を見ると安らかな息をして横たわっているユリアを見つける。
怪我が治っているのをすぐに理解すると安堵する。
(グレイが治してくださったのですね)
「良かったですわ」
アリシアはユリアの無事な姿を見てほっとするとユリアの体を持ち上げ速やかにリングから移動し距離を取った。
『よし。これで、グレイが思う存分戦える。アリシア、次はどうする。決着を見届けるか?』
イズがアリシアに次の行動を尋ねる。
「・・・そうですわね」
アリシアは次にどう動くべきかを瞬時に考え、その結果をイズに伝えた。
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