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第46話
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グレイが迷宮から脱出するに成功した数日前。
バルム家当主であるゾルム・エト・バルムは王城にやってきていた。
「国王様。この度は突然の訪問にも関わらずお時間を作ってくださり誠にありがとうございます」
ゾルムが国王に向かって頭を下げる。
「気にするでない。余とお主の仲ではないか。堅苦しい言葉遣いもやめてくれ」
国王が気安い感じでゾルムの言葉に答え、目の前のソファに座るように進める。
ここは所謂謁見の間ではなく、応接室であった。
ゾルムが王城に着いたのは既に夕方近くで、既に謁見の時間は過ぎていた。
にも拘わらず、すぐに国王が会ってくれることになり今に至るという訳である。
「ありがとうございます」
ゾルムが御礼を言った後でソファに座る。
「言っておくがお主だけだぞ。余がこのような対応をするのはな」
国王がそう言った後に意地の悪い笑みを浮かべ、
「他言するんじゃないぞ?また、貴族間でもめ事が起きる故な」
「・・・はい。心得ております」
ゾルムは今からする話からしてもめ事以外の何事でもないため、心中穏やかで無いながら返事をする。
「して、早速ではあるがこのような急な訪問の理由を聞こうか」
国王が余談もそこそこにゾルムが来た理由を問う。
(さあ、ここからが正念場だ)
ゾルムは覚悟を決め話し始める。
「私どもバルム家は本日付けをもってナガリア家との全面対決を行います。その事をお伝えに参りました」
「何だとっ!正気か!?」
ゾルムの発言は国王の予想を上回ったのか、驚きの声を上げる。
貴族同士の戦いはそれこそ日常茶飯事である。
誰もが誰もを監視し、つけ入る隙あらば成り上がろうと画策しているのである。
とはいってもそれは水面下で行っているに過ぎない。
理由は、表立って対決をした場合のリスクを回避するためであった。
その傾向は貴族の位が高ければ高いほど如実に表れる。
今回のゾルムの発言は3大貴族であるバルム家がそれに匹敵しそうなナガリア家と表立って対決するという言わば貴族の頂上決戦といっても過言ではない。
まさしく前例が無く、冷静沈着を常とする国王が驚くのも無理からぬことであった。
「正気で御座います」
ゾルムは国王の目を見ながらはっきりと肯定した。
「・・・」
国王もゾルムの真意を見極めようとゾルムの目を見返す。
「・・・まずは、理由を聞こうか」
やがて、ゾルムが本気であるということを理解した国王がまずは事情を聞くことにした。
「畏まりました」
ゾルムは国王の問いに返事をしてから事情を話し始める。
「国王様もご存知のようにナガリア家は最近急速に力をつけている貴族です。そのやり方は権謀術数で溢れている私達貴族の中でも別格といっても良いです。その割に尻尾を掴ませないある意味貴族らしい貴族といっても良いでしょう。私としても表立っては口が裂けても言えませんが、ある意味ではナガリア家を認めてはおりました」
ゾルムはまず、ナガリア家を肯定するように話す。
「ほう。ナガリアの奴をそこまで肯定する者はお主が初めてだな」
国王が感心する。
国王からしてもナガリア家のやり口に思うところはあったからだ。
「そうでしょうね」
ゾルムもナガリアの評判を誰よりも把握しているため国王の言葉に同意する。
「それで?」
「ナガリア家のように後ろから迫ってくる者がいることは3大貴族の身からすると自らを磨き上げるいいきっかけになると私は考えておりました。もっとも、他の3大貴族はどう思っていたかは知りませんが」
「ふむ。殊勝な心掛けだな」
国王は内心では、他の3大貴族がナガリア家を疎んじていたことを知っている癖に嘘をつけと思っていたがそこには触れずにゾルムの心掛けに対して感心する様子を見せる。
「ありがとうございます。ですが、奴はやってはならないことをし、私どもゾルム家に対し喧嘩を売って来たのです。そのため、私はナガリア家との全面対決を決意しました」
先ほどまで冷静だったゾルムが感情的に言い放った。
(ゾルムの奴がここまで感情的になるなぞ見たことがない。ナガリアめ、どうやら侵してはならない領域に手を出してしまったようだな)
ここまで聞いた時点で国王の意識はゾルムを止めることではなく、如何にして全面対決による被害を少なくするかという意識に切り替わったのであった。
ガシャン!
「何故だ何故だ何故だっ!何故儂がこんな目に合わねばならぬのだっ!!」
ガシャン!!
バキッ!
ゴン!
「だ、旦那様!落ち着いてください!」
荒れに荒れた部屋の主・・・ナガリアは平民の一生分の賃金でも払えない額の装飾品を壊し回りながら叫び続ける。
ゾルムと国王が会話してから既に十数日が経過していた。
「これが落ち着いていられるかっ!!」
ナガリアが執事に対しても当たり散らかす。
(一体旦那様に何があったと言うのだ。グレイ・ズーとやらへの復讐が無事完了したことを聞いてからは本日までの間ずっと機嫌が宜しかったのに・・・)
執事にはナガリアが暴れている理由が全く思い当たらなかった。
先程まで機嫌が良かったのが急変したのだ。
執事は未だに暴れ続ける主人をハラハラしながら見守っていると一通の手紙が床に落ちていることに気がついた。
執事は主人宛の手紙を勝手に読んでしまうことは礼儀に反すると理解しているものの断りを入れる雰囲気でも無いため手紙を手にとって読み始めた。
「なっ!?」
執事は一度読んだあと驚愕の声を上げる。
「な、何かの間違えなはず・・・」
執事は自分が今読んだ内容が信じられず再度読み始める。
それは国王からナガリアに向かって宛てた手紙であった。
『余の忠実な家臣であるナガリアよ
今回、お主には酷なことを申し伝える。
家督の座を速やかに息子の誰かに譲り、お主は隠居し余生を過ごすのだ。
少し離れた場所ではあるが一生不自由無く過ごすことができる住処を用意してある。
これは本来であればナガリア家自体を取り潰すところであったがお主のこれまでの功績に免じての特例処置である。
素直に余の提示した条件を聞き入れる場合は一週間以内にそこより離れ、余が用意した住処に向かうのだ。
もし守らぬ場合はナガリア家自体を取り潰す故、ゆめゆめ忘れることの無いよう肝に命じよ』
たが、執事の見間違いという希望は見事に絶たれた。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ」
ナガリアが暴れ疲れたのか怒り心頭の表情のまま荒い呼吸を吐く。
「・・・旦那様」
執事が声を掛けると、ナガリアはちらりと執事の手の中に怒りの原因である手紙があることを確認し、
「・・・お前はどう思った?」
勝手に見たことには触れずに問いかけた。
「・・・正直申し上げて未だに信じられません。まさか何の兆しもなくこのような内容が送られてくるなどとは」
執事が正直に答える。
確かに国王であればこのようなことを一方的に決めることは可能だろう。
しかし、それは可能ということであって通常は先んじて何かしらの打診があるのが普通であった。
誰彼構わず一方的に首を宣言していれば培われるはずの信頼関係も構築できるわけが無いからだ。
「儂もお前と同意見だ。先代の国王ならいざ知らず、現国王がこのような通知を一方的に伝えてくるとは信じられぬ」
執事の意見に同意するナガリア。
「だが、この筆跡や封蝋印はまさしく国王のものだ」
「・・・つまり、そうせざるを得ない事態が起きたということですね」
執事の言葉に頷くナガリア。
「そうだ。そして恐らくこれにはバルム家が絡んでいるに違いない」
恐らくとは言ったもののナガリアはバルム家が絡んでいることを確信していた。
他の原因は考えられなかったからだ。
最初に仕掛けたのはバルム家ではなくナガリアの方だったが、ナガリアの頭にはバルム家にしてやられたという事以外なかった。
「これからどうなさいますか?」
執事は主人が冷静になったことを見て取り、ようやく一番聞きたかったことを聞いた。
ナガリアはその質問を待っていたと言わんばかりに悪い笑顔を浮かべ、
「決まっている。どうせ儂の栄華はここまでなのだバルム家に一矢報いてやる。・・・頼りにしているぞ」
「・・・御意」
(私は旦那様に救われた身、その御恩を返す日がようやく巡ってきたということか)
自分もただでは済まないかもしれない。
だが執事はそれでも良かった。
受けた恩を返せるのであれば。
こうしてナガリアの逆恨みによる復讐が始動したのであった。
バルム家当主であるゾルム・エト・バルムは王城にやってきていた。
「国王様。この度は突然の訪問にも関わらずお時間を作ってくださり誠にありがとうございます」
ゾルムが国王に向かって頭を下げる。
「気にするでない。余とお主の仲ではないか。堅苦しい言葉遣いもやめてくれ」
国王が気安い感じでゾルムの言葉に答え、目の前のソファに座るように進める。
ここは所謂謁見の間ではなく、応接室であった。
ゾルムが王城に着いたのは既に夕方近くで、既に謁見の時間は過ぎていた。
にも拘わらず、すぐに国王が会ってくれることになり今に至るという訳である。
「ありがとうございます」
ゾルムが御礼を言った後でソファに座る。
「言っておくがお主だけだぞ。余がこのような対応をするのはな」
国王がそう言った後に意地の悪い笑みを浮かべ、
「他言するんじゃないぞ?また、貴族間でもめ事が起きる故な」
「・・・はい。心得ております」
ゾルムは今からする話からしてもめ事以外の何事でもないため、心中穏やかで無いながら返事をする。
「して、早速ではあるがこのような急な訪問の理由を聞こうか」
国王が余談もそこそこにゾルムが来た理由を問う。
(さあ、ここからが正念場だ)
ゾルムは覚悟を決め話し始める。
「私どもバルム家は本日付けをもってナガリア家との全面対決を行います。その事をお伝えに参りました」
「何だとっ!正気か!?」
ゾルムの発言は国王の予想を上回ったのか、驚きの声を上げる。
貴族同士の戦いはそれこそ日常茶飯事である。
誰もが誰もを監視し、つけ入る隙あらば成り上がろうと画策しているのである。
とはいってもそれは水面下で行っているに過ぎない。
理由は、表立って対決をした場合のリスクを回避するためであった。
その傾向は貴族の位が高ければ高いほど如実に表れる。
今回のゾルムの発言は3大貴族であるバルム家がそれに匹敵しそうなナガリア家と表立って対決するという言わば貴族の頂上決戦といっても過言ではない。
まさしく前例が無く、冷静沈着を常とする国王が驚くのも無理からぬことであった。
「正気で御座います」
ゾルムは国王の目を見ながらはっきりと肯定した。
「・・・」
国王もゾルムの真意を見極めようとゾルムの目を見返す。
「・・・まずは、理由を聞こうか」
やがて、ゾルムが本気であるということを理解した国王がまずは事情を聞くことにした。
「畏まりました」
ゾルムは国王の問いに返事をしてから事情を話し始める。
「国王様もご存知のようにナガリア家は最近急速に力をつけている貴族です。そのやり方は権謀術数で溢れている私達貴族の中でも別格といっても良いです。その割に尻尾を掴ませないある意味貴族らしい貴族といっても良いでしょう。私としても表立っては口が裂けても言えませんが、ある意味ではナガリア家を認めてはおりました」
ゾルムはまず、ナガリア家を肯定するように話す。
「ほう。ナガリアの奴をそこまで肯定する者はお主が初めてだな」
国王が感心する。
国王からしてもナガリア家のやり口に思うところはあったからだ。
「そうでしょうね」
ゾルムもナガリアの評判を誰よりも把握しているため国王の言葉に同意する。
「それで?」
「ナガリア家のように後ろから迫ってくる者がいることは3大貴族の身からすると自らを磨き上げるいいきっかけになると私は考えておりました。もっとも、他の3大貴族はどう思っていたかは知りませんが」
「ふむ。殊勝な心掛けだな」
国王は内心では、他の3大貴族がナガリア家を疎んじていたことを知っている癖に嘘をつけと思っていたがそこには触れずにゾルムの心掛けに対して感心する様子を見せる。
「ありがとうございます。ですが、奴はやってはならないことをし、私どもゾルム家に対し喧嘩を売って来たのです。そのため、私はナガリア家との全面対決を決意しました」
先ほどまで冷静だったゾルムが感情的に言い放った。
(ゾルムの奴がここまで感情的になるなぞ見たことがない。ナガリアめ、どうやら侵してはならない領域に手を出してしまったようだな)
ここまで聞いた時点で国王の意識はゾルムを止めることではなく、如何にして全面対決による被害を少なくするかという意識に切り替わったのであった。
ガシャン!
「何故だ何故だ何故だっ!何故儂がこんな目に合わねばならぬのだっ!!」
ガシャン!!
バキッ!
ゴン!
「だ、旦那様!落ち着いてください!」
荒れに荒れた部屋の主・・・ナガリアは平民の一生分の賃金でも払えない額の装飾品を壊し回りながら叫び続ける。
ゾルムと国王が会話してから既に十数日が経過していた。
「これが落ち着いていられるかっ!!」
ナガリアが執事に対しても当たり散らかす。
(一体旦那様に何があったと言うのだ。グレイ・ズーとやらへの復讐が無事完了したことを聞いてからは本日までの間ずっと機嫌が宜しかったのに・・・)
執事にはナガリアが暴れている理由が全く思い当たらなかった。
先程まで機嫌が良かったのが急変したのだ。
執事は未だに暴れ続ける主人をハラハラしながら見守っていると一通の手紙が床に落ちていることに気がついた。
執事は主人宛の手紙を勝手に読んでしまうことは礼儀に反すると理解しているものの断りを入れる雰囲気でも無いため手紙を手にとって読み始めた。
「なっ!?」
執事は一度読んだあと驚愕の声を上げる。
「な、何かの間違えなはず・・・」
執事は自分が今読んだ内容が信じられず再度読み始める。
それは国王からナガリアに向かって宛てた手紙であった。
『余の忠実な家臣であるナガリアよ
今回、お主には酷なことを申し伝える。
家督の座を速やかに息子の誰かに譲り、お主は隠居し余生を過ごすのだ。
少し離れた場所ではあるが一生不自由無く過ごすことができる住処を用意してある。
これは本来であればナガリア家自体を取り潰すところであったがお主のこれまでの功績に免じての特例処置である。
素直に余の提示した条件を聞き入れる場合は一週間以内にそこより離れ、余が用意した住処に向かうのだ。
もし守らぬ場合はナガリア家自体を取り潰す故、ゆめゆめ忘れることの無いよう肝に命じよ』
たが、執事の見間違いという希望は見事に絶たれた。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ」
ナガリアが暴れ疲れたのか怒り心頭の表情のまま荒い呼吸を吐く。
「・・・旦那様」
執事が声を掛けると、ナガリアはちらりと執事の手の中に怒りの原因である手紙があることを確認し、
「・・・お前はどう思った?」
勝手に見たことには触れずに問いかけた。
「・・・正直申し上げて未だに信じられません。まさか何の兆しもなくこのような内容が送られてくるなどとは」
執事が正直に答える。
確かに国王であればこのようなことを一方的に決めることは可能だろう。
しかし、それは可能ということであって通常は先んじて何かしらの打診があるのが普通であった。
誰彼構わず一方的に首を宣言していれば培われるはずの信頼関係も構築できるわけが無いからだ。
「儂もお前と同意見だ。先代の国王ならいざ知らず、現国王がこのような通知を一方的に伝えてくるとは信じられぬ」
執事の意見に同意するナガリア。
「だが、この筆跡や封蝋印はまさしく国王のものだ」
「・・・つまり、そうせざるを得ない事態が起きたということですね」
執事の言葉に頷くナガリア。
「そうだ。そして恐らくこれにはバルム家が絡んでいるに違いない」
恐らくとは言ったもののナガリアはバルム家が絡んでいることを確信していた。
他の原因は考えられなかったからだ。
最初に仕掛けたのはバルム家ではなくナガリアの方だったが、ナガリアの頭にはバルム家にしてやられたという事以外なかった。
「これからどうなさいますか?」
執事は主人が冷静になったことを見て取り、ようやく一番聞きたかったことを聞いた。
ナガリアはその質問を待っていたと言わんばかりに悪い笑顔を浮かべ、
「決まっている。どうせ儂の栄華はここまでなのだバルム家に一矢報いてやる。・・・頼りにしているぞ」
「・・・御意」
(私は旦那様に救われた身、その御恩を返す日がようやく巡ってきたということか)
自分もただでは済まないかもしれない。
だが執事はそれでも良かった。
受けた恩を返せるのであれば。
こうしてナガリアの逆恨みによる復讐が始動したのであった。
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