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第344話 行軍停止
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それは突然のことだった。
「「「ヒヒーン!!!」」」
キリオスの独立騎士団が操る馬が一斉に嘶き暴れ出す。
同時に、
バサバサバサバサッ!!
鳥たちが一斉に飛び立った。
「「「どうどう」」」
部下たちが必死に馬を落ち着かせようとする。
「何事だっ!!」
いち早く馬を落ち着かせたリーダー格の人物・・・領主キリオスが声を上げる。
全身を銀色の甲冑にて覆い、顔も同じく銀色の兜を被っている。
兜の後ろからは隠しきれないほど長い金色の髪が飛び出していた。
「わかりませんっ!敵影も見えず、急に馬が怯えたこと以外異常が見られません!!」
近くにいた部下が声を張り上げる。
そうしないと動揺した部下たちの声で言葉が通らないからだ。
「皆!落ち着け!!」
キリオスが全体に向けて声を上げる。
そうしてしばらくしてようやく落ち着いてきた。
その時には完全に行軍が停止していた。
「一体・・・何が起こっているのだ」
キリオスが少し動揺しながら、呟く。
そして、違和感に気が付いた。
自分の位置からは遠いが森の方から何かが近づいてくる気配を感じる。
その瞬間、
「全員、森の方を向け!警戒しろ!!!」
本日最も大きな声を上げる。
キリオスの声に従い、部下たちが速やかに森側に警戒態勢を取る。
「・・・人か?」
森から現れた人物を見て部下の誰かが呟いた。
その者は異常な迫力を持ちながら森から出てくる。
まだそこまで年を取っていなそうなのにも関わらず真っ白な髪であった。
その人物が行軍を前に立ち止まり、
「・・・お前たちのトップと話がしたい」
聞くだけでも震えが来るくらいの声色で話しかけてきた。
「「「ヒヒーン!!!」」」
キリオスの独立騎士団が操る馬が一斉に嘶き暴れ出す。
同時に、
バサバサバサバサッ!!
鳥たちが一斉に飛び立った。
「「「どうどう」」」
部下たちが必死に馬を落ち着かせようとする。
「何事だっ!!」
いち早く馬を落ち着かせたリーダー格の人物・・・領主キリオスが声を上げる。
全身を銀色の甲冑にて覆い、顔も同じく銀色の兜を被っている。
兜の後ろからは隠しきれないほど長い金色の髪が飛び出していた。
「わかりませんっ!敵影も見えず、急に馬が怯えたこと以外異常が見られません!!」
近くにいた部下が声を張り上げる。
そうしないと動揺した部下たちの声で言葉が通らないからだ。
「皆!落ち着け!!」
キリオスが全体に向けて声を上げる。
そうしてしばらくしてようやく落ち着いてきた。
その時には完全に行軍が停止していた。
「一体・・・何が起こっているのだ」
キリオスが少し動揺しながら、呟く。
そして、違和感に気が付いた。
自分の位置からは遠いが森の方から何かが近づいてくる気配を感じる。
その瞬間、
「全員、森の方を向け!警戒しろ!!!」
本日最も大きな声を上げる。
キリオスの声に従い、部下たちが速やかに森側に警戒態勢を取る。
「・・・人か?」
森から現れた人物を見て部下の誰かが呟いた。
その者は異常な迫力を持ちながら森から出てくる。
まだそこまで年を取っていなそうなのにも関わらず真っ白な髪であった。
その人物が行軍を前に立ち止まり、
「・・・お前たちのトップと話がしたい」
聞くだけでも震えが来るくらいの声色で話しかけてきた。
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