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第334話 3つの選択肢

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「あ、戻ってきたわね」

ミリーナとヒルダが朝ご飯の支度をしているとルークが戻ってくるのが見えた。

「おお、ルーク!」

ヒルダがルークに駆け寄る。

「待たせて悪いな、ご飯の支度もありがとう」

ルークがそう言うとまずはみなと一緒に朝食を摂り始める。

「・・・それで、どうだった?」

ミリーナがルークに尋ねる。

「・・・やれないことはない・・・と思う」

ルークが曖昧に答える。

「何じゃ、珍しいのぉ。そんなに歯切れが悪いのは」

ヒルダがルークの言葉に違和感を覚える。

「・・・俺だけなら何が起ころうが自己責任だが、ミリーナやヒルダのことを考えると安易に出来るとは言えなくてな」

ルークが心中を吐露する。

どうやら、ミリーナとヒルダの安全を気にしているらしい。

「・・・なぁ」

ルークが続けて何かを言おうとするのをミリーナは遮り、

「ここで待っていてくれというお願いをするつもりなら答えは一つよ、少なくともあたしはルークに付いていく。例え何が起ころうとも」

まっすぐルークを見据えて答える。

「・・・」

「もちろん、我もじゃ!ここまで来て除け者扱いは嫌じゃぞ」

ヒルダもルークを見据える。

「・・・ふぅ。そうか。なら話を進めよう」

ミリーナとヒルダの言葉に腹を括ったのかルークがこれからの話をする。

「今、俺達には3つの選択肢がある。まず1つ目はキリオスが王都に付く前に追いつくために無茶をするという選択肢。そして2つ目は正攻法で追いかけて王都がキリオスと交戦している間に追いつくというものだ。最後の3つ目は、放って置くということだ」

「「!?」」

ルークの言葉に驚くミリーナとヒルダ。

「ちょっと、放って置くってどういうこと?」

ミリーナが慌ててルークに尋ねる。

「そのままの意味だ。俺たちが関わらず王都の力で何とかするのを期待して俺たちはこのまま先を目指すということだ」
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