戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石

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第275話 清々した

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「そう。そういうことがあったのね」

小一時間後だろうか、全てを聞き終えたアメリアはそう呟いた。

経緯説明はミリーナが買って出てくれたのでルークは所々でフォローを入れる位であった。

「まさか、ミリーナの命を2度も救ってくれたのがルークだったなんて・・・。本当、ありがとう」

まず、アメリアはミリーナを救ってくれたルークにお礼を言った。

「気にしなくていい」

ルークは淡々と言う。

「それにヒルダちゃん・・・は失礼ですわね。ヒルダ様も大変でしたわね」

今度はヒルダに向かって声を掛けるアメリア。

ミリーナはヒルダに許可を貰っていたのでジークムント王国の事も含めて話していた。

「ありがとうなのじゃ。だが、ちゃん付けで頼む。接し方で露見しても嫌だからのぉ」

「分かりまし・・・分かったわ。ヒルダちゃん」

そして、ルークに向かい。

「ルーク。あなたには本当に申し訳ない気持ちで一杯よ。本当にごめんなさい」

改めて深々と謝った。

「・・・もう済んだことだ。気にするな」

ルークが今まで以上にすっきりとした表情で言う。

「それにしても、死を覚悟してまでも上官に向かって行ってしまうなんてね。結果的に死なずに済んで良かったけど二度としないでね。私が言う資格なんて無いんだけどさ、ゾイドさんとミリーさんが悲しむから・・・」

アメリアがルークに忠告する。

「・・・ああ。気を付ける」

「・・・なら良かったわ。でも、あたしたちの人生を狂わせた奴に鉄槌を加えるなんて流石ね。少しだけ清々したわ!!」

アメリアが少しだけ溜飲が下がったように言ってのける。

「あははは。お母様ったら」

ミリーナはそんな様子を見てホッとしていた。

今まで長年感じていたアメリアの陰のようなものが薄らいだ気がしたからだ。

アメリアからルークに対する罪悪感は無くなることは無いだろうが、大分軽くなったはずだ。

(良かったね。お母様)

ミリーナは心の中で呟いたのだった。
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