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第273話 『湿っぽいのはもうごめんだ』
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「・・・落ち着いたか?」
それからしばらくしアメリアの様子を見ていたルークが声を掛ける。
「うん。ありがとう」
涙の跡はあるものの落ち着いたアメリアが答える。
「・・・ルーク。髪、白くなっちゃったんだね。本当にありがとう。そんなになるまで戦ってくれていたのに私ったら・・・本当にごめんなさい」
アメリアが元々黒だったルークの髪が真っ白に変わっていることを見てそう呟く。
「おっと、湿っぽいのはもうごめんだ」
ルークはアメリアがまた泣き始めたら嫌なので先手を打つ。
「・・・分かってるわ。ところで、ルークにあったことが衝撃的過ぎて言えなかったけど、どうして娘と一緒にいたの?あと、もう一人女の子がいたわよね?」
アメリアが怪訝そうに話題を変えてきた。
「ん。ああ。そうだったな。本当はミリーナからアメリアに手紙を送ってもらってたんだがここにアメリアがいるということは手紙は見てないんだよな?」
「ええ。私はあなたの生存を剣術大会の結果で知って居ても立っても居られずここに来たから」
「なるほどな。ひとまず、場所を移そうか」
「そうね。・・・でも、ちょっと待って。ゾイドさんとミリーさんに挨拶させて」
「ああ。もちろんだ」
アメリアはルークを見つけた時に落としてしまった花束をすぐに拾いに行き、汚れなどのチェックをした後、ルークが供えた花束の隣に置き目を瞑る。
しばらくした後、ルークを見たアメリアが、
「お待たせ」
もう良いことを告げたため、
「ああ。ありがとう」
ルークはアメリアに礼を言ってからさり気なく離れていったミリーナとヒルダが向かった方向にアメリアを伴って歩き出した。
それからしばらくしアメリアの様子を見ていたルークが声を掛ける。
「うん。ありがとう」
涙の跡はあるものの落ち着いたアメリアが答える。
「・・・ルーク。髪、白くなっちゃったんだね。本当にありがとう。そんなになるまで戦ってくれていたのに私ったら・・・本当にごめんなさい」
アメリアが元々黒だったルークの髪が真っ白に変わっていることを見てそう呟く。
「おっと、湿っぽいのはもうごめんだ」
ルークはアメリアがまた泣き始めたら嫌なので先手を打つ。
「・・・分かってるわ。ところで、ルークにあったことが衝撃的過ぎて言えなかったけど、どうして娘と一緒にいたの?あと、もう一人女の子がいたわよね?」
アメリアが怪訝そうに話題を変えてきた。
「ん。ああ。そうだったな。本当はミリーナからアメリアに手紙を送ってもらってたんだがここにアメリアがいるということは手紙は見てないんだよな?」
「ええ。私はあなたの生存を剣術大会の結果で知って居ても立っても居られずここに来たから」
「なるほどな。ひとまず、場所を移そうか」
「そうね。・・・でも、ちょっと待って。ゾイドさんとミリーさんに挨拶させて」
「ああ。もちろんだ」
アメリアはルークを見つけた時に落としてしまった花束をすぐに拾いに行き、汚れなどのチェックをした後、ルークが供えた花束の隣に置き目を瞑る。
しばらくした後、ルークを見たアメリアが、
「お待たせ」
もう良いことを告げたため、
「ああ。ありがとう」
ルークはアメリアに礼を言ってからさり気なく離れていったミリーナとヒルダが向かった方向にアメリアを伴って歩き出した。
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