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第125話 ゼーラの街出発まで

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「落ち着いたみたいだな」

「あ、ルーク」

改めて友だちになったイリアとミリーナが庭でおしゃべりしているとしばらくしてからルークがやってきた。

「ルーク様・・・お恥ずかしいところをお見せしてすみませんでした」

イリアが申し訳無さそうに謝る。

「気にしないで良い。人だからな、そんな時があっても構わないさ」

「ありがとうございます」

「それで、ルークはどうしてここに?」

「食後に軽く運動しようと思ってな」

ルークが準備体操をしながらミリーナの言葉に答える。

(あ、これ、イリアさんが心配で来た感じね)

ミリーナが察して、隣にいるイリアを見ると同じことを考えているのが分かる。

イリアの目線が自然とミリーナとあう。

「「ふふふふふ」」

「どうした?」

ルークからしたら急に二人が笑い出したかに見えたため、訳が分からない。

「「なんでもない(です)わ」」

「?・・・そうか。そうだ、ミリーナ」

「ん?なにルーク?」

ルークがまぁいいかと納得した後、思い出したかのようにミリーナに声を掛ける。

「今回の件、メリッサに報告しておいた方が良いんじゃないか?」

今回の件とはバストロの一件のことである。人格は別としてバストロのような影響力のある領主の失脚は間違いなくメリッサが関与する内容であろう。

調査の一助のためにも事情を知るミリーナの報告はあった方が良いだろう。

ちなみに、ルークには報告の義務はないし、報告相手も明確ではない。

強いていうのであれば国王宛になるが、面倒になる予感しかしないため報告する気はなかった。

「あ!そうか、そうよね・・・」

ミリーナは直ぐにルークが言わんとしていることを理解する。

「イリアさん、申し訳ないんですがまた筆記具をお借りしても良いですか?」

「もちろんですわ!では、私の部屋に行きましょうか。ルーク様、失礼致します」

ケビンに護衛の依頼を受けたときにメリッサに一度手紙を送るためにイリアに筆記具を借りていたミリーナがイリアに再度借りれるかを確認する。

それをイリアが快諾し、この場を離れることをルークに一声かけ、ルークが手を挙げて反応したのを確認してから歩き出す。

「ありがとうございます。じゃあ、行ってくるね」

ミリーナも続いて歩き出すのを同じく手を挙げて反応するルーク。

二人が居なくなると急に周りが静かになる。

「・・・静かだな」

ミリーナと行動を共にするようになってから、一人でいるときに少し思うところができ始めたルーク。

「さてやるか」

軽く運動しに来たといったからにはしないわけにはいかない。

ルークは護命剣を抜くと、本人には軽い運動をし始めるであった。

なお、庭を通ったメイド達はルークの運動の様子を見て、皆がこう思ったという。

「あれは、常人の動きでは無かった」と
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