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第101話 作戦③
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「さて、では作戦を詰めていこうか」
ルークが仕切り直しとばかりにミリーナを見ながらそう言うとすかさずミリーナが頷く。
「こういう時、俺はまず最悪の状況をいくつか考えるようにしている」
「最悪の状況?」
「ああ。ほんの少しの想定外の事柄が作戦を失敗に導くことなどあるからな。逆に言えば、最悪の状況を想定しておけばそうそう作戦が失敗することはない。要は、どれだけ事前準備ができるかにかかっている」
「なるほど。敵側からみるとヤムイ村や王城での出来事もルークの出現という想定外のことが起きたからこその失敗だものね」
ミリーナが身近な例で納得する。
「そうだな。確かにそうとも言えるが、俺が駆けつけられるように時間をつないだミリーナやあの2人の騎士こそが想定外の主要因だと思うぞ。さらに言えば、俺がその二つの場に居合わせたのは向こうにとっては突発的に起きた事故のようなものだ。今までずっと軍にいてこちら側に来ていなかった俺の存在など考える必要はないからな」
(まあ、元を辿れば軍を追放されたことを徹底的に情報が漏洩しないようにした強国支部長兼大隊長のエルザード・カイザスにいきつくんだが、、、)
「あぁ、そうとも言えるのか・・・。本当にありがとうね」
ミリーナがあの時のことを思い出したのか、礼を言ってくる。
「気にするな。話を戻すぞ。という訳で今回の場合の最悪の状況を考える場合ミリーナはどう思う?」
ルークなりの考えはもちろんあるが、ミリーナの意見をまず聞くことにする。
「・・・そうね。あまり口に出したくはないけどイリア様がバストロのところに行ったときにケビン様が既に殺されていたとかかしら?」
ミリーナは後半は小さな声にして、自分の考える最悪の状況を口にする。
「確かにそれが一番だな。他には?」
ルークがミリーナの考えを肯定してから、再度質問をする。
「他?・・・うーん、想定していたよりも敵の戦力が大きいことかしら?」
ミリーナが先ほどよりも時間をかけて悩んだ後、答える。
「そうだな。単純に戦力を増強している場合もある。先ほどの話を聞いている限りでもバストロの評判は最低だ。だからこそ手段を択ばず弱みを握り、傀儡のようになった騎士が敵になる可能性もあり得る」
「!?・・・そうね、確かにあり得るかも」
「他はないか?」
ルークが再度確認するがミリーナは首を振り、
「他にはないと思うわ。もしかしてルークにはまだ何かあるの?」
「・・・ああ。ミリーナの想定は考慮すべきことだ。作戦を考える上でその二つを考慮しておけば問題ない。ただ、俺はもう一つのことも考慮すべきだと考えている」
そう言ってルークは自分の考えを話始めたのだった。
ルークが仕切り直しとばかりにミリーナを見ながらそう言うとすかさずミリーナが頷く。
「こういう時、俺はまず最悪の状況をいくつか考えるようにしている」
「最悪の状況?」
「ああ。ほんの少しの想定外の事柄が作戦を失敗に導くことなどあるからな。逆に言えば、最悪の状況を想定しておけばそうそう作戦が失敗することはない。要は、どれだけ事前準備ができるかにかかっている」
「なるほど。敵側からみるとヤムイ村や王城での出来事もルークの出現という想定外のことが起きたからこその失敗だものね」
ミリーナが身近な例で納得する。
「そうだな。確かにそうとも言えるが、俺が駆けつけられるように時間をつないだミリーナやあの2人の騎士こそが想定外の主要因だと思うぞ。さらに言えば、俺がその二つの場に居合わせたのは向こうにとっては突発的に起きた事故のようなものだ。今までずっと軍にいてこちら側に来ていなかった俺の存在など考える必要はないからな」
(まあ、元を辿れば軍を追放されたことを徹底的に情報が漏洩しないようにした強国支部長兼大隊長のエルザード・カイザスにいきつくんだが、、、)
「あぁ、そうとも言えるのか・・・。本当にありがとうね」
ミリーナがあの時のことを思い出したのか、礼を言ってくる。
「気にするな。話を戻すぞ。という訳で今回の場合の最悪の状況を考える場合ミリーナはどう思う?」
ルークなりの考えはもちろんあるが、ミリーナの意見をまず聞くことにする。
「・・・そうね。あまり口に出したくはないけどイリア様がバストロのところに行ったときにケビン様が既に殺されていたとかかしら?」
ミリーナは後半は小さな声にして、自分の考える最悪の状況を口にする。
「確かにそれが一番だな。他には?」
ルークがミリーナの考えを肯定してから、再度質問をする。
「他?・・・うーん、想定していたよりも敵の戦力が大きいことかしら?」
ミリーナが先ほどよりも時間をかけて悩んだ後、答える。
「そうだな。単純に戦力を増強している場合もある。先ほどの話を聞いている限りでもバストロの評判は最低だ。だからこそ手段を択ばず弱みを握り、傀儡のようになった騎士が敵になる可能性もあり得る」
「!?・・・そうね、確かにあり得るかも」
「他はないか?」
ルークが再度確認するがミリーナは首を振り、
「他にはないと思うわ。もしかしてルークにはまだ何かあるの?」
「・・・ああ。ミリーナの想定は考慮すべきことだ。作戦を考える上でその二つを考慮しておけば問題ない。ただ、俺はもう一つのことも考慮すべきだと考えている」
そう言ってルークは自分の考えを話始めたのだった。
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