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第54話 共同作戦
しおりを挟む驚いた顔をしたメリッサであったが、それからの行動は早かった。
馬を降りると、ルークの側までやってきて。
「ルーク殿!力を貸してくれ!!」
緊迫した様子で助力を乞うてきた。
「わかった。何をすればいい?」
ルークは間髪入れず、すぐに了承する。
「ありがたい!!」
メリッサがルークの決断の早さに感謝しつつ、ルークの耳元に近付き事情を手短に話す。
「王城の誰かが近衛騎士所属第三部隊と結託して謀反を企てている可能性が高い。制圧に協力して欲しい」
ルークはすぐに事情を理解し、今自分にできて、メリッサ達近衛騎士達が一番望んでいることを叶えることにする。
「・・・そうか。あの橋を下ろすぞ」
ルークはメリッサの返事を聞く前にあろうことか堀に向かって跳躍した。
「「「なっ!!!」」」
突然の行動に、メリッサを含めた近衛騎士の全員が驚き声を上げる。
ルークは異常なくらい長い間空中を進み、あろうことか収納された橋のところまで辿り着く。
橋にぶつかる瞬間、いつの間にか抜いていた剣を振るう。
メリッサにはかろうじてルークが3回振るったのが見えた。
ズン!!!
3回斬ったはずだが、音は一度だけ響く。剣速が早すぎて音が対応できない。
ドン
ルークが橋を蹴ると見事に切断され王城への侵入を成功する。
「なんだ!貴様は!!」
「くらえ!」
「「ぐはぁ」」
門兵の誰何の声が響くが一瞬で静かになる。
ガガガガガ
直ぐに橋が下りて来た。
橋が架かった先には自然体のルークが待っている。
「どうした?いくぞ」
「っ!お前たち!3班と4班はここで待機だ!5班と6班は裏門を押さえろ!!いいか誰も通すなよ!いうこと聞かない奴がいたら斬っていい。残りは私に付いてい来い!!!」
「「「はっ!!!」」」
直ぐに我に返ったメリッサが部下に指示を出し、ルークのところに来るとルークとともに並走する。
「ご助力感謝する!さすがは『剣鬼』殿だ」
メリッサがルークの隣を走りながら礼を言う。
「気にするな。王様はどこだ?」
(・・・やはり、俺の素性はバレていたな)
ルークがメリッサに会った時に自分の素性を知っていたから見逃してくれたんだと確信した。
それをおくびにも出さずにどこに向かうべきかを尋ねる。
「勲章授与式は謁見の間で行っている。こっちだ」
メリッサが前に出て案内をする。
しばらく、駆けていくと違和感に気づく。
「ルーク殿」
「ああ。人が少なすぎる」
「・・・任せて良ろしいか?」
「ああ」
ルークとメリッサが部下たちには分からない短い会話をし、なにやら結論を出した。
馬を降りると、ルークの側までやってきて。
「ルーク殿!力を貸してくれ!!」
緊迫した様子で助力を乞うてきた。
「わかった。何をすればいい?」
ルークは間髪入れず、すぐに了承する。
「ありがたい!!」
メリッサがルークの決断の早さに感謝しつつ、ルークの耳元に近付き事情を手短に話す。
「王城の誰かが近衛騎士所属第三部隊と結託して謀反を企てている可能性が高い。制圧に協力して欲しい」
ルークはすぐに事情を理解し、今自分にできて、メリッサ達近衛騎士達が一番望んでいることを叶えることにする。
「・・・そうか。あの橋を下ろすぞ」
ルークはメリッサの返事を聞く前にあろうことか堀に向かって跳躍した。
「「「なっ!!!」」」
突然の行動に、メリッサを含めた近衛騎士の全員が驚き声を上げる。
ルークは異常なくらい長い間空中を進み、あろうことか収納された橋のところまで辿り着く。
橋にぶつかる瞬間、いつの間にか抜いていた剣を振るう。
メリッサにはかろうじてルークが3回振るったのが見えた。
ズン!!!
3回斬ったはずだが、音は一度だけ響く。剣速が早すぎて音が対応できない。
ドン
ルークが橋を蹴ると見事に切断され王城への侵入を成功する。
「なんだ!貴様は!!」
「くらえ!」
「「ぐはぁ」」
門兵の誰何の声が響くが一瞬で静かになる。
ガガガガガ
直ぐに橋が下りて来た。
橋が架かった先には自然体のルークが待っている。
「どうした?いくぞ」
「っ!お前たち!3班と4班はここで待機だ!5班と6班は裏門を押さえろ!!いいか誰も通すなよ!いうこと聞かない奴がいたら斬っていい。残りは私に付いてい来い!!!」
「「「はっ!!!」」」
直ぐに我に返ったメリッサが部下に指示を出し、ルークのところに来るとルークとともに並走する。
「ご助力感謝する!さすがは『剣鬼』殿だ」
メリッサがルークの隣を走りながら礼を言う。
「気にするな。王様はどこだ?」
(・・・やはり、俺の素性はバレていたな)
ルークがメリッサに会った時に自分の素性を知っていたから見逃してくれたんだと確信した。
それをおくびにも出さずにどこに向かうべきかを尋ねる。
「勲章授与式は謁見の間で行っている。こっちだ」
メリッサが前に出て案内をする。
しばらく、駆けていくと違和感に気づく。
「ルーク殿」
「ああ。人が少なすぎる」
「・・・任せて良ろしいか?」
「ああ」
ルークとメリッサが部下たちには分からない短い会話をし、なにやら結論を出した。
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