身体検査

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検査前

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まず、 検査の対象者に選ばれたものは通知が来る。 
法定検査であり、特段の事情がない限り基本断れない。 検査の一週間前から厳格な決まりがあり、 食事制限、 禁欲、 部活動の禁止があり、 自宅からは出て指定されたホテルで寝泊まり。 毎朝起床するごとに体温測定、 毎日の血液検査、尿検査、 便検査があり、本検査はまず唾液、 歯垢、 頭のフケ、鼻糞、 耳糞、 目糞、 足の爪垢、 汗、涙、精液、 肛門から残便まで取る。
特に恥垢は最重要項目。
年代別に見る男子の恥垢の症状と、 地域別、 部活動別の統計も取られる。 思春期における性病との関連性や、相関性も研究される。
対象者は無作為ではない。むしろ厳選して選ばれる。 各学校から提出された男子児童・生徒名簿と写真を元に身辺調査をして選ばれる。
今回選ばれたのはとある中学2年生の桑原陽翔 (くわばらはると) 君。 通称桑ちゃん、はるちゃんと呼ばれているが、 今回は1211番。
過去の検査結果が見られる国の文部科学省直轄の青少年健康推進部のホームページを見てみると、過去の検査結果の特設ホームページがあり、
その被検体の氏名や学校名、学年、身長、体重、検査年月日、 部活動が紹介されている。 全身を写した写真が制服姿、 学校指定の体育着姿、部活動で使用する姿、 全裸も性器修正無しである。 さらに後ろ姿、 左右の側面まで ある。 顔は無表情で無背景。
動画像は非常に多いので、 各項目別にクリックすると閲覧できる。 検索も可能だ。終始顔のみを写している専用モニターの動画もあるので、 十数時間にわたり存在する。 基本的に は、真上から写した天井から吊るされたカメラと、正面から撮ったカメラがメインである。
顔写真から選ぶと被験体のあいうえお順から 表示されているので、別ページには項目別検索があり、 都道府県別、 部活動別、性的嗜好別で検索できる。 最も多いのが当たり前だが東京都。
検査に選ばれる基準は優性遺伝子研究の観点から容姿、 運動神経が、最も重要であり、 自然とその学校である程度優秀でなおかつ容姿端麗な美少年が選ばれる。
彼は事前にホームページを見て事前に学習するようにと指示を受けたので、 自分に一番近い人物の検査結果を見ていた。 まるで、 違法なアダルトビデオを見ているかのような光景 に唖然としたが段々と自分も同じような立場 になる自覚が芽生え、 真剣に見るようになってきた。
特に静止を採取するところは顔専用がカメラ の影像と同じタイミングで見た。 検査官の顔はぼかしがかかっているが、 それ以外は一切ない。 素早く精子を検体として採取していた。 顔専用カメラは彼が白目をむいているのを見て少し可笑しくて笑ってしまった。
検査結果として精子については顕微鏡動画と 画像、精子の数、 遺伝子解析結果、 精液の粘度や色具合、 混合物の有無、 酸性度、射精時 の速度と飛距離等幾つも項目がある。 日本で最新の観測機械と映像解析技術が使われている。
(ここからは彼視点)
 僕は、ホテルの一室に案内された。 小綺麗で典型的なビジネスホテルの部屋。 ここで検査までの数日間、待機する。 スマホとかは自由で、ゲームなどはいえば何でも用意してくれるとだけあって苦にはならないと感じていた。 ただ、 朝昼晩、 同じ時刻に規則的なのはつらいけど。
「今日から君は、ここで本番まで待機してもらうからね。 緊張せず、リラックスしておくれよ。」 検査官が言う。 少し初老の男性、 近所の優しいお医者さんのおじさんてな感じだ 「君の荷物は預かるからね。 スマホと充電器、貴重品は自分で管理しなさい。」
僕は充電器がエナメルバックの中にあったの でそれだけ取り出しバックごと預けた。更に 検査官は「お風呂に入るだろ? そしたら今着 てる服から部屋にあるものに着替えなさい。 それからはずっとその服で過ごすんだよ。 明日の朝、 その服も取りに行くからね。 検査が終わったら、 全部返すからね。」
どうやら、 今までと同じ服まで検査するようだ。 「部屋にある、 検査の説明書をよく読んでおきなさい。 それと、検査の前日は禁欲ね。これは前から言っておくよ。 もし禁欲を破ったら、その分だけ検査日が伸びるからね。」
ほほう。 やっぱり禁欲して確実に検体を採取するんだな。 僕は思った。 「それじゃあ昼食までごゆっくり。」 検査官のおじさんはそう言うと、僕のバックを持っていた。
さて、長いようで短いホテル生活が始まる。 昼間では少しスマホをいじった。 学校も部活もしなくていいんだよなあ。 けど、 少しサッカーできないのは残念だけど。あっという間に昼が来た。説明によると、 何人か被検体は連れて来てるらしいが、絶対に出くわさないようにされているという。 
ホテルのドアの廊下の前に決められた時刻に弁当が届けられる。 そこが部屋からでられる 唯一のチャンスだ。外出はおろか、部屋から出ることも禁止されている。 とはっても一二歩だけ。 破ると法律に則り処罰があるという。 僕は罪人か?
出てきたのは普通の弁当とお茶。電話で炭酸を注文した。ここでは基本何でも無料で出てくる。
そうしてスマホをいじくり回してダラダラ過ごしているうちに、便意を感じてトイレに入った。少し広めのユニットバス。確か、尿や便も検査するとか書いてあったけど、どうするんだろうな?
なんか、この部屋と下水が繋がっていて、検査してるらしいけど僕にはよくわからないし全く意識する必要なんてないから、どうでも良かった。
そしてダラダラとスマホをいじると夜になり、夕食が出てきた。
食べ終わるとなんかムラムラする。おかしいな。やっぱりいつもと違うからか?
そして、シャワーを浴びる事にした。ふと、鏡を見て自分の裸を少し気にした。我ながらきれいなシックスパックだな。そういえばTwitterで自撮り画像あげてたっけ?これが近いうちに全国に公開されるのか。なんか恥ずかしいけど、なんかうれしい。変態な心が擽られる。
なんて思いながら体を吹くと、検査官に言われたことを思い出した。そうか、クローゼットの服に着替えるんだっけ。まだクローゼットを開けてなかった。開けるとそこには白い薄いガウンがハンガーに一枚かかってるだけだった。下着も何もかもはかずにこの薄いガウンで過ごす必要がある。検査官の判断ですぐに全裸になれるようにだそうだ。
明日の朝にはこの下着も提出か。それと部屋でオナニーしたらそのティッシュもだな。
明日は7時起床だ。早い。少しオナニーして寝よう。
おかずは妄想と、他で見た被験体の映像だ。他校の名前が聞いたことある先輩も被検体だったなんてね。他にもイケメンがいっぱいいたけど、やっぱりあの人でなくちゃ!
そりゃこの国からゲイビ業界が滅ぶ訳だ。
少しベッドになってシコった。精子がドロドロ~っと流れ出る。ティッシュでふく。ゴミ箱に入れずに机に置いておいた。
そうこうしてるうちに、いつの間にか寝て朝が来た。時計はもう7時だ。
窓から眩しい朝日が差し込んでいた。そうだ。いつも通り歯を磨いて、そうだ。この歯ブラシも回収だったか。
ホテルのアメニティーにある歯ブラシも検査に使うんだなあ。確か、歯垢とか舌苔取るんだっけな。
ガウンをパサッと床に落としすぐ全裸になった。
全裸のまま歯を磨く。すると、コンコンと、七時半にノックする「おはよう。桑原くん。開けるよ。」検査官が来たようだ。
部屋の扉は検査官の鍵でも開けられるようになっていた。
僕は、歯ブラシを口に加えたまま、全裸で扉に向かった。
「あっ歯磨きしてたんだね。少し待つよ。服は着なくていいからねー。」優しい口調だ。
僕は待っててくれる検査官のために少し急いで歯磨きをすませた。
「あっ、先生!おはようございます!歯磨きしてて失礼しました。」
「こっちこそ時間だったから開けちゃった。歯磨き中のところ悪かったね。あっ、この歯磨きは早速回収しよう。」
検査官に歯ブラシを手渡す。検査官は袋に歯ブラシを入れた。「朝食を配る前に君の下着を預かろう。あるよね。」
そういえば、ベッドのところにパンツとシャツは脱ぎ捨ててた。僕は下着を手渡した。「はい。ありがとうね。これも検査が終わるまで預かりだよ。」僕はゲイブランドのボクサーブリーフを密かに履いているが、それを履いてきた。履いてきたほうが親にバレないからだ。
「はい。これが朝食の弁当とお茶。他にも欲しい物があったら内線しなさい。」ビニール袋に入った弁当が手渡された。僕は特にお腹が空いてるわけでもなかったので、支給の弁当だけを食べた。8時半から採血検査だ。これも部屋の外から出られるんだっけ?けど建物の中だよなあ。8時半だ。コンコンと扉がノックされ、検査官が迎えに来た。
確か、貴重品は金庫に入れてその鍵は腕にまいておくんだったな。まるで銭湯じゃん。
僕は全裸にガウン一枚で廊下へと連れていかれた。すると、エレベーターで上に向かった。
扉が開くとそこは白い部屋で、診療所のようだ。
「ここで朝の採血だからね。」
診療所の診察室のような部屋に医者と思われる人物が二人、すでに注射器が机においてある。
僕は椅子に座って採血を受けた。チクッと針が腕に刺され、ドロドロ~と赤黒い血が出てくる。
採血はすぐに終わった。僕は、ガーゼを貼られてすぐ部屋に戻るように指示があった。検査官と一緒に部屋に戻った。
毎日こういう生活だからね。「退屈だけど、国民の健康のためだからね。退屈ならできるだけなんでも用意しよう。」
検査官はそう言うと、去っていった。気がつくと部屋がきれいに掃除されていた。ベットもユニットバスも。そうか、部屋を出ている間に掃除が入ったのか。それにしても速いなあ。こうして一日のルーティン的なものがわかった。基本部屋でダラダラだけど、僕が排泄したものや血は今頃検査にかけられてるんだろう。

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