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嫌な予感
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ー次の日ー
昨日はそのまま一日中保健室にいた。あんな姿で教室に行きたくなかったからだ。保健室の先生は、何も言わず察してくれたかのようにベッドを貸してくれた。
だが続けて仮病を使うわけにはいかない。意を決して、ちさとは教室へ向かった。
ちさと『ぉ....おはよう.....ございます.......』
消え入りそうな声で挨拶をする。
めい『聞こえねーよ!』
めいに怒鳴られ逃げたくなったが、自分を奮い立たせもう一度挨拶をした。
ちさと『っ...お、おはようございますっ!』
あこ『wwww馬鹿みたーいw』
クラス中に笑いが広まる。
恥ずかしさからさっさと自分の席に向かった。
だが、机に何もされてないはずがない。
ちさと『っ....』
机や椅子にはたくさんのひどい悪口が書かれていた。
仕方なく座ると、あることに気づく。
(教科書も...筆箱も...なくなってる...!)
さな『汚いから捨てといたわよ?きゃはははっ』
ちさとは一目散にゴミ箱に向かった。
手を突っ込み必死に探す。教科書はあれしかない。買えるお金などないし、第一に私が教科書を無くしたり汚したりしたら怪しまれる。
みう『あははっきたなぁーいw全部ゴミ出して探した方がいいんじゃなぁい?』
めいがわざとちさとの上にゴミをばらまく。
5☆は爆笑した。
ちさと『あっ...あった!』
自分の物をかき集めゴミをほろい、しまう。
だがこれだけでは終わらなかった。
さな『ねーえ、臭くない?w』
あこ『だよねーwマジ臭い』
れいか『これをかけたら少しはマシになるかもしれないですねw』
れいかがすごく匂いのきつい香水を、ちさとに頭からぶっかけた。
ちさと『きゃあ!』
みう『あははっおばさんみたぁいw』
めい『ますますひどくなってんじゃんwさっさとでてけよばばぁ』
ちさとは耐えられなくなって、教室を走って出ていった。
れいか『簡単にはとれませんよ?少しでも一日中きつい匂いになるのに、一瓶かけましたから...それに、あれ香水を落としても匂いは残るんです。しばらくはあんな匂いですねww』
さな『ざまぁみなさい』
ー校庭の水道ー
ちさとは走って、一番教室から遠い水道に来ていた。 泣きながら頭を水で洗う。香水はとれたが、匂いがなかなかとれない。諦めて、地面にうずくまる。
悔しくて悲しくてたまらなかった。
こんなに悔しくて悲しいのに、こんなことをされているのに、助けてくれる人が誰もいない。
(なんで...私が何か悪いことをしたの....?私が...悪いの?)
相手を責めることも出来ない。
ちさとは自分を責めた。自分を責めるしかなかった。
ちさと『ひっ...ひっく...ぅ...っ...くっ...ひくっ....』
ガサガサッ
草むらから物音がした。驚いて振り返ると赤いハンカチが置いてあった。タッタッタッと走っていく足音もする。
驚いて呆然とハンカチを見つめた。
(私のために...ハンカチを........)
たった一つの小さな出来事が、すごく、ものすごく嬉しかった。
たった1人でも、自分に味方がいるんだと思うと今までのことが嘘だったかのように思えた。
(私を気遣ってくれている人がいる...心配してくれている人がいる...)
涙はいつの間にか止まっていた。
ちさと『よしっ』
教室に戻ろうと、立ち上がったその時ー
ゆうすけ『つまんないのー』
目の前にたっていた人物は今ちさとが最も会いたくない人物だった。
ゆうすけ『嬉しそうにしちゃってさぁ...もっと泣き叫べよ』
ちさと『あ、あなたの....あなたのせいで!!私は....私は!』
怒りを抑えきれずちさとが叫ぶ。
だが、ゆうすけは気にもしなかった。
そして、いつもの笑顔とは違う憎しみのこもった恐ろしい表情になる。
ちさとはおもわずビクッとした。
ゆうすけ『うるせえんだよ。生意気。』
ゆうすけはちさとの髪の毛をひっぱり地面に座らせる。
ちさと『いっ......』
痛くてちさとは目に涙を浮かべた。
ゆうすけ『ふふっ痛い?そう...その顔が見たかったんだ♪』
ちさとはゆうすけを睨む。
ゆうすけは上から見下した目でちさとを見て、微笑んだ。
ゆうすけ『まだそんな目できるんだ。いいよ?そっちがその気なら....そんな顔二度とできないように......もっと苦しませてあげるよ☆...楽しみにしててね?ちさとちゃん』
そう言ってゆうすけは去っていった。ゆうすけの最後の微笑みは、ちさとにキスをしたあの時と同じ微笑みだ。ちさとは嫌な予感がしていた。
昨日はそのまま一日中保健室にいた。あんな姿で教室に行きたくなかったからだ。保健室の先生は、何も言わず察してくれたかのようにベッドを貸してくれた。
だが続けて仮病を使うわけにはいかない。意を決して、ちさとは教室へ向かった。
ちさと『ぉ....おはよう.....ございます.......』
消え入りそうな声で挨拶をする。
めい『聞こえねーよ!』
めいに怒鳴られ逃げたくなったが、自分を奮い立たせもう一度挨拶をした。
ちさと『っ...お、おはようございますっ!』
あこ『wwww馬鹿みたーいw』
クラス中に笑いが広まる。
恥ずかしさからさっさと自分の席に向かった。
だが、机に何もされてないはずがない。
ちさと『っ....』
机や椅子にはたくさんのひどい悪口が書かれていた。
仕方なく座ると、あることに気づく。
(教科書も...筆箱も...なくなってる...!)
さな『汚いから捨てといたわよ?きゃはははっ』
ちさとは一目散にゴミ箱に向かった。
手を突っ込み必死に探す。教科書はあれしかない。買えるお金などないし、第一に私が教科書を無くしたり汚したりしたら怪しまれる。
みう『あははっきたなぁーいw全部ゴミ出して探した方がいいんじゃなぁい?』
めいがわざとちさとの上にゴミをばらまく。
5☆は爆笑した。
ちさと『あっ...あった!』
自分の物をかき集めゴミをほろい、しまう。
だがこれだけでは終わらなかった。
さな『ねーえ、臭くない?w』
あこ『だよねーwマジ臭い』
れいか『これをかけたら少しはマシになるかもしれないですねw』
れいかがすごく匂いのきつい香水を、ちさとに頭からぶっかけた。
ちさと『きゃあ!』
みう『あははっおばさんみたぁいw』
めい『ますますひどくなってんじゃんwさっさとでてけよばばぁ』
ちさとは耐えられなくなって、教室を走って出ていった。
れいか『簡単にはとれませんよ?少しでも一日中きつい匂いになるのに、一瓶かけましたから...それに、あれ香水を落としても匂いは残るんです。しばらくはあんな匂いですねww』
さな『ざまぁみなさい』
ー校庭の水道ー
ちさとは走って、一番教室から遠い水道に来ていた。 泣きながら頭を水で洗う。香水はとれたが、匂いがなかなかとれない。諦めて、地面にうずくまる。
悔しくて悲しくてたまらなかった。
こんなに悔しくて悲しいのに、こんなことをされているのに、助けてくれる人が誰もいない。
(なんで...私が何か悪いことをしたの....?私が...悪いの?)
相手を責めることも出来ない。
ちさとは自分を責めた。自分を責めるしかなかった。
ちさと『ひっ...ひっく...ぅ...っ...くっ...ひくっ....』
ガサガサッ
草むらから物音がした。驚いて振り返ると赤いハンカチが置いてあった。タッタッタッと走っていく足音もする。
驚いて呆然とハンカチを見つめた。
(私のために...ハンカチを........)
たった一つの小さな出来事が、すごく、ものすごく嬉しかった。
たった1人でも、自分に味方がいるんだと思うと今までのことが嘘だったかのように思えた。
(私を気遣ってくれている人がいる...心配してくれている人がいる...)
涙はいつの間にか止まっていた。
ちさと『よしっ』
教室に戻ろうと、立ち上がったその時ー
ゆうすけ『つまんないのー』
目の前にたっていた人物は今ちさとが最も会いたくない人物だった。
ゆうすけ『嬉しそうにしちゃってさぁ...もっと泣き叫べよ』
ちさと『あ、あなたの....あなたのせいで!!私は....私は!』
怒りを抑えきれずちさとが叫ぶ。
だが、ゆうすけは気にもしなかった。
そして、いつもの笑顔とは違う憎しみのこもった恐ろしい表情になる。
ちさとはおもわずビクッとした。
ゆうすけ『うるせえんだよ。生意気。』
ゆうすけはちさとの髪の毛をひっぱり地面に座らせる。
ちさと『いっ......』
痛くてちさとは目に涙を浮かべた。
ゆうすけ『ふふっ痛い?そう...その顔が見たかったんだ♪』
ちさとはゆうすけを睨む。
ゆうすけは上から見下した目でちさとを見て、微笑んだ。
ゆうすけ『まだそんな目できるんだ。いいよ?そっちがその気なら....そんな顔二度とできないように......もっと苦しませてあげるよ☆...楽しみにしててね?ちさとちゃん』
そう言ってゆうすけは去っていった。ゆうすけの最後の微笑みは、ちさとにキスをしたあの時と同じ微笑みだ。ちさとは嫌な予感がしていた。
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