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佐保さんから連絡がきたのは、それから一週間後のこと。お礼のために食事でもと誘われ、悩んだ末に受けることにした。
郁也は体操教室に行かなくなってしまった。しかも朝ではなく昼近くに起きてくるという、だらけた生活サイクルに入ってしまった。
これは家族ではない誰かの介入やきっかけがないと駄目なやつだと、佐保さんとの再会を刺激にしてやろうと考えたのだ。
当然光流には怪しいと反対された。この優しくない世の中において、まず疑うのは当然だし危機意識も必要だろう。
でも会うのは昼間だし、中年のαとはいえ佐保さんはかっこいいし、俺みたいな子連れΩに手を出すほど飢えていないだろうと説得した。
空と怜がランチくらいいいじゃんと応援してくれて、そこから三日後にはあの出会った河川敷の近くで再会することになった。
佐保さんはこの前みたいなスーツじゃなくて、スラックスにシャツとカジュアルだ。シャツは絶対にオーダーだろう。全体的に細身なつくりで無理のない若々しさを感じる。彼の後ろを歩いていると腰の位置が高いのがわかる。αはやはり特別だ。生まれた年代による世代間の差異がないんだなってわかる。
後ろを歩いていることをいいことに存分に佐保さんの観察をしてから、知らない景色に目だけきょろきょろして進む。俺にとってここ一帯はまだ知らない他人の街って感じで慣れない。
宗賀の家があった場所よりは肩ひじ張らなくてよくて、でも犬を散歩させているご婦人は上品そうに見える。
たぶん佐保さんは店選びも気を使ってくれたはずだ。
チェーン店でなく、子供の口にあう料理があって、移動に歩いて行ける場所。値段は高くもなく安すぎもしない店。
和風の店構えには少しだけ怯んだ。だけど、店員さんは愛想がいいし、メニューにのった値段もランチにしてはちょっと高いと思う程度。まだ開店時間じゃないのに席を用意してくれたみたいで、最初は飲み物をいただき奥から聞こえる仕込みの音を聞きながら話をした。
「じつは、この前、聞いてしまったんですが、郁也君の受験のことで困っているようですね」
「俺たちの話、どの辺まで聞こえましたか?」
「うん、私は耳がいいから最初から全部。盗み聞きするつもりはなかったんですが、すまないことをしました」
「いえいえ、隣から話が聞こえてきたら気になりますよね。いいんです。ただ、ちょっと恥ずかしい内容だったってだけで」
離婚やら貧乏やら、金がないとか、そんなことも丸聞こえだったと思うと汗が噴き出る。水分を失った俺はオレンジジュースで水分補給する。
「史君、あなたは一生懸命頑張っているんですから、恥ずかしがることはありません。世の中にはせっかく父や母になれても、それを放棄する人が多すぎるくらいなんですから……」
佐保さんの声は小さくなり、最後は聞き取れないくらいだった。けれど俺が声を掛ける間もなく佐保さんは一人で持ち直した。
「それで少しでも君たちの力になれないかと思って、余計なお世話と言われそうですが保育園や幼稚園、小学校について調べてみたんです。私はこれでも顔が少し広いので、幾つかつてもありましてね。郁也君が今通っている園はどんな所か聞いてもいいですか?」
「実は、俺の勤務形態では保育条件を満たせなくて、今はどこにも通わず家にいる状態なんです。この前は体操教室の帰りだったんです」
「なるほど、そうでしたか。では今回の話を持ってきたのは丁度良かったのかもしれません」
佐保さんは俺ではなく、次は郁也に語り掛ける。
「郁也君が園で好きだった事、得意だった事を教えてくれませんか?」
「えっと、ふぉれすとプリインタースクールでは、リズム英語が好きでした。園田西保育園では、友達と手を繋いでお散歩するのが好きでした。桐城体操教室ではお星さま踊りが好きでした。マット運動は苦手で、順番を待っている時に泣いてしまいました」
「すごいよ、郁也君」
佐保さんは両手を広げ大げさなジェスチャーで郁也を讃える。
「とてもわかりやすい説明でした。そのおかげで郁也君にお勧めしたい学校がすぐに思い浮かびました。桐城学園は伝統のあるいい学校だけど、保守的で面白くないと私は思っています。代わりにすごく面白い学校を見つけてしまったので紹介したいと思っているんです」
「いい学校じゃなくて、面白い学校ですか?」
「そうですよ。桐城学園みたいな歴史はないけれど、木があって虫や鳥がたくさんいて、お庭も広くて、決まり事がないから、靴も靴下も履かないで遊んでいる子もいる幼稚園です」
「ええっ~、その子は怒られないのですか?」
「怪我の心配は、すこしはあるでしょうが、先生も周りの友達も、その子を自然に受け入れていると思いますよ。もちろん怒られません」
丁寧なご挨拶から始まる教育を受けている郁也は、色んな子がいることに目を丸くしている。
「付属の小学校もその流れを汲んでいて、先生や授業が面白いらしいんです。担任制をとっていても、生徒には決まった席がないと聞いています」
「インターナショナルスクールみたいな感じでしょうか?」
俺も思わず乗り出してしまう。
「インターほど国際色はないですね。授業は日本語で通っている生徒も日本人。学習指導要領に基づいた学校です。事を進めてせっかちだと思われるでしょうが、よかったら食事の後にその幼稚園の見学に行きませんか? その方が史君の悩みを軽くできると思うのですが」
確かに郁也が教室に行かなくなってしまって、自分がどう動くべきかわからなくなっていた。
今から焦る必要はないのかもしれないけど、昼間は郁也とずっと一緒にいるから、ついそればかり考えてしまっている。
やはり今日ここへ来たのは正解だったんだ。
「行きます。俺も郁也もこのところ気持ちが参ってたんで、佐保さんの提案は嬉しいです。この辺の幼稚園とか小学校とかわからないし、見学に一人で行くのも勇気がいるし」
「よかった。ご案内する園には連絡してありますからね。ご心配なく」
「もう連絡してあるんですか?」
こっちからしたら突然湧いて出た話で断る事だってあるかもしれないのに。
驚きを隠さない俺に対して佐保さんは申し訳なさそうに笑う。
「調べるうちに私も楽しくなってしまい、つい浮かれて、電話を」
「ありがとうございます。佐保さんのお気持ち本当に嬉しいです。俺以外にも子供達の事を考えてくれる存在があるのは、本当に………」
言葉がつまる。出してしまいたい気持ちの量が大きすぎて、その上どの言葉が適切かなんてわからなくて。
それをわかってくれたのか、佐保さんが小さく何度も頷いてくれる。
「わあ、どきどきしてきました」
郁也が胸の前でお祈りポーズをする。あまり期待が高いとがっかりする羽目になるんだけど、郁也のわくわくに水を差す気はなくて、楽しみだねって頷きあった。
郁也は体操教室に行かなくなってしまった。しかも朝ではなく昼近くに起きてくるという、だらけた生活サイクルに入ってしまった。
これは家族ではない誰かの介入やきっかけがないと駄目なやつだと、佐保さんとの再会を刺激にしてやろうと考えたのだ。
当然光流には怪しいと反対された。この優しくない世の中において、まず疑うのは当然だし危機意識も必要だろう。
でも会うのは昼間だし、中年のαとはいえ佐保さんはかっこいいし、俺みたいな子連れΩに手を出すほど飢えていないだろうと説得した。
空と怜がランチくらいいいじゃんと応援してくれて、そこから三日後にはあの出会った河川敷の近くで再会することになった。
佐保さんはこの前みたいなスーツじゃなくて、スラックスにシャツとカジュアルだ。シャツは絶対にオーダーだろう。全体的に細身なつくりで無理のない若々しさを感じる。彼の後ろを歩いていると腰の位置が高いのがわかる。αはやはり特別だ。生まれた年代による世代間の差異がないんだなってわかる。
後ろを歩いていることをいいことに存分に佐保さんの観察をしてから、知らない景色に目だけきょろきょろして進む。俺にとってここ一帯はまだ知らない他人の街って感じで慣れない。
宗賀の家があった場所よりは肩ひじ張らなくてよくて、でも犬を散歩させているご婦人は上品そうに見える。
たぶん佐保さんは店選びも気を使ってくれたはずだ。
チェーン店でなく、子供の口にあう料理があって、移動に歩いて行ける場所。値段は高くもなく安すぎもしない店。
和風の店構えには少しだけ怯んだ。だけど、店員さんは愛想がいいし、メニューにのった値段もランチにしてはちょっと高いと思う程度。まだ開店時間じゃないのに席を用意してくれたみたいで、最初は飲み物をいただき奥から聞こえる仕込みの音を聞きながら話をした。
「じつは、この前、聞いてしまったんですが、郁也君の受験のことで困っているようですね」
「俺たちの話、どの辺まで聞こえましたか?」
「うん、私は耳がいいから最初から全部。盗み聞きするつもりはなかったんですが、すまないことをしました」
「いえいえ、隣から話が聞こえてきたら気になりますよね。いいんです。ただ、ちょっと恥ずかしい内容だったってだけで」
離婚やら貧乏やら、金がないとか、そんなことも丸聞こえだったと思うと汗が噴き出る。水分を失った俺はオレンジジュースで水分補給する。
「史君、あなたは一生懸命頑張っているんですから、恥ずかしがることはありません。世の中にはせっかく父や母になれても、それを放棄する人が多すぎるくらいなんですから……」
佐保さんの声は小さくなり、最後は聞き取れないくらいだった。けれど俺が声を掛ける間もなく佐保さんは一人で持ち直した。
「それで少しでも君たちの力になれないかと思って、余計なお世話と言われそうですが保育園や幼稚園、小学校について調べてみたんです。私はこれでも顔が少し広いので、幾つかつてもありましてね。郁也君が今通っている園はどんな所か聞いてもいいですか?」
「実は、俺の勤務形態では保育条件を満たせなくて、今はどこにも通わず家にいる状態なんです。この前は体操教室の帰りだったんです」
「なるほど、そうでしたか。では今回の話を持ってきたのは丁度良かったのかもしれません」
佐保さんは俺ではなく、次は郁也に語り掛ける。
「郁也君が園で好きだった事、得意だった事を教えてくれませんか?」
「えっと、ふぉれすとプリインタースクールでは、リズム英語が好きでした。園田西保育園では、友達と手を繋いでお散歩するのが好きでした。桐城体操教室ではお星さま踊りが好きでした。マット運動は苦手で、順番を待っている時に泣いてしまいました」
「すごいよ、郁也君」
佐保さんは両手を広げ大げさなジェスチャーで郁也を讃える。
「とてもわかりやすい説明でした。そのおかげで郁也君にお勧めしたい学校がすぐに思い浮かびました。桐城学園は伝統のあるいい学校だけど、保守的で面白くないと私は思っています。代わりにすごく面白い学校を見つけてしまったので紹介したいと思っているんです」
「いい学校じゃなくて、面白い学校ですか?」
「そうですよ。桐城学園みたいな歴史はないけれど、木があって虫や鳥がたくさんいて、お庭も広くて、決まり事がないから、靴も靴下も履かないで遊んでいる子もいる幼稚園です」
「ええっ~、その子は怒られないのですか?」
「怪我の心配は、すこしはあるでしょうが、先生も周りの友達も、その子を自然に受け入れていると思いますよ。もちろん怒られません」
丁寧なご挨拶から始まる教育を受けている郁也は、色んな子がいることに目を丸くしている。
「付属の小学校もその流れを汲んでいて、先生や授業が面白いらしいんです。担任制をとっていても、生徒には決まった席がないと聞いています」
「インターナショナルスクールみたいな感じでしょうか?」
俺も思わず乗り出してしまう。
「インターほど国際色はないですね。授業は日本語で通っている生徒も日本人。学習指導要領に基づいた学校です。事を進めてせっかちだと思われるでしょうが、よかったら食事の後にその幼稚園の見学に行きませんか? その方が史君の悩みを軽くできると思うのですが」
確かに郁也が教室に行かなくなってしまって、自分がどう動くべきかわからなくなっていた。
今から焦る必要はないのかもしれないけど、昼間は郁也とずっと一緒にいるから、ついそればかり考えてしまっている。
やはり今日ここへ来たのは正解だったんだ。
「行きます。俺も郁也もこのところ気持ちが参ってたんで、佐保さんの提案は嬉しいです。この辺の幼稚園とか小学校とかわからないし、見学に一人で行くのも勇気がいるし」
「よかった。ご案内する園には連絡してありますからね。ご心配なく」
「もう連絡してあるんですか?」
こっちからしたら突然湧いて出た話で断る事だってあるかもしれないのに。
驚きを隠さない俺に対して佐保さんは申し訳なさそうに笑う。
「調べるうちに私も楽しくなってしまい、つい浮かれて、電話を」
「ありがとうございます。佐保さんのお気持ち本当に嬉しいです。俺以外にも子供達の事を考えてくれる存在があるのは、本当に………」
言葉がつまる。出してしまいたい気持ちの量が大きすぎて、その上どの言葉が適切かなんてわからなくて。
それをわかってくれたのか、佐保さんが小さく何度も頷いてくれる。
「わあ、どきどきしてきました」
郁也が胸の前でお祈りポーズをする。あまり期待が高いとがっかりする羽目になるんだけど、郁也のわくわくに水を差す気はなくて、楽しみだねって頷きあった。
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