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12 ロイドの始末(ブラム)
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近づくと慌てた様子のアンドレイが駆け出してきた。
黒の上下、頭にはニット帽をかぶり髪をしまい込んでいる。顔には丸眼鏡。一応別人にはなっている。
衣装の用意にうるさかったから、どんな奇妙な恰好で来るのかと思いきや、ブラムとお揃いだった。
「ちょっと、予定より遅すぎ」
「悪い。でもこいつがゴミすぎた」
「いいや。早く乗せよう」
二人がかりでよっこらしょと荷台に乗せるのだがアンドレイがうるさい。
「めちゃくちゃ重い。クソジジ重すぎ。それにしても、反応が薄くない?」
「……確かめるか」
確かに呼吸音が聞こえない。
二人で袋をのぞきこみフックを取り開けると、そこには心臓を止めたロイドがいた。
ブラムは冷静に、口の布を取り出す。
「え、やばっ、やばっ」
一人動揺したアンドレイは拳を握ると、ロイドの胸に重たい一発を埋め込んだ。
ぼこっ。
骨までいったようだが、ロイドは無事に息を吹き返す。思うように呼吸できず苦しそうだ。
「ああ、よかった生き返った」
ブラムがした以上にロイドの体に傷がついている事実。
俺より鬼畜。
ほっとしているアンドレイに水を差すのも面倒で先の行動を急いだ。
着いた場所は教会。
常駐の牧師はおらず、寄付だけが頼みの小規模な教会だ。
アンドレイが抜かりなく手配したので周囲には誰もいない。
過去を振り返らないアンドレイは人間の入った袋を引きずる。袋から血が滲んでいるのに構わずボコボコの石畳を進む。
また心臓がとまったら打つ気なのだろうか……手を貸そうとしたらなぜか断られた。アンドレイが自分から動く、これは予想外だった。
無事に予定していた小聖堂の中へ入り、中身を取り出す。
事前に聞いていた通り、屋根が半分朽ちてボロボロ、月の光がほどよく入り照明が必要ない。
ここは聖堂の扉が道路に面していて外からの目が集まりやすい。発見されやすい場所だから選ばれた場所だ。
ここでロイドの死刑を執行する。言い換えるなら私刑だ。
まずは着ている寝巻から囚人服に着替えさせる予定なのだが、ここでアンドレイが異を唱える。
寝巻のままでいいじゃんと。
きっと重労働を避けたかったのだ。
「こんな奴の最後はそれなりでいいだろ? 血濡れ破れありで上等」
「確かにそうだ」
「じゃあ決まり」
あとはよろしくとばかばかりにベンチに座って休む。
その時になってブラムはある事を思い出し、ポケットに入れていた物をアンドレイに向かって次々放り投げる。
一、二、三、四、五と。
アンドレイの手に渡ったのはギラギラの時計。それはロイドのチェストから持っていた物だ。アンドレイは一つ一つを見分するために光のある方へ掲げる。
他人の土地に汚物を置いていくのだから、迷惑料になる物を持ち出せと言われていたのだが、アンドレイのお気に召したようだ。
時計がロイドの物だとわかった所で、警察を経て教会に渡り、その後は問題なく教会や孤児院の運営資金になるだろう。
しかしこの時計が現金へと変わる過程でフランコ商会が間に入るのは確実。
商人は実力と運、血など関係ない、祖父が言っていた事はきっと本当だ。ブラムには金の匂いがわからないがアンドレイには感知する能力があるのだろう。
アンドレイはそれを躊躇いなく小さな献金箱に順に落とす。
「献品された物は浄化され、盗品であっても教会の財となる。そしてこれだけの量を納めた私たちの罪まで無にされる。こんな拝金主義の神を国が保護しているとはなんて素晴らしい。あぶらかたぶら……」
アンドレイが不思議な言葉でおざなりに祈る。
ブラムもアンドレイも神など信じていない。その存在を感じた事がないからだ。いてもいないくても、信じても信じなくても、この人生に影響はない。
古い祭壇を背にするようにロイドを座らせ、ロープを体にぐぐらせる。ただ淡々と。
ブラムが求めるのはロイドの死。
そしてそれが紛れもなくロイド本人であると世間に周知させる事。
その二つさえあればいい。チコが逃げる必要がなくなるのであれば。心が騒めかなくなるのであれば。
だからロイドには別荘外で死んでもらう必要があった。
できる事ならば多くの目にその死を晒す。そこで随分昔に禁止となった刑、罪人の死を衆人にさらす刑を再現しようと決めた。
それは生に強く執着した者が死を懇願するほど、肉体的に苦痛を感じるとされている。
それを提案したのは変態のアンドレイだ。
ロイドの今生との別れが始まるのを確認して、二人は聖堂を後にした。
翌朝、町の小聖堂の前は人だかりができ大騒ぎとなった。
社長室のテーブルにはここ数日分の地方紙全国紙、雑誌が広がっている。
オーソンの教会で起こった事件の被害者の正体がロイドだとわかり報道が大きくなったのだが、事件後一週間で扱いは小さくなっていた。
ローパー家がこれ以上醜聞を広めないよう動いた可能性はある。
幸いにも当時の事件被害者の実名は新聞には出ていなかった。被害者に落ち度がない事を知る新聞社の配慮なのかもしれないし、被害者を守る時代になったのかもしれない。
一般紙には名前が出ていが、彼を糾弾する表現は一言もなかった。
「えー、近所の犬を蹴って殺した。かばった飼い主までボコボコにしたとか鬼。他にも体に障害を負った人もいるとか。話半分だとしてもロイドは行く先々で何かしらやらかしてたんだね」
初めて知る情報があったのかアンドレイはつぶやく。喋らずにはいられない様子。
人々が注目したのはこれまでのロイド所業。貴族や裕福でさえあれば罪が軽くなる現状に皆の怒りが向いている。
ロイドの私刑を行ったまだ見つからない犯人は英雄扱いだ。
これ以上熱気が上がのは困ると思っていた所だったが、それほど心配はないだろう。日々おこる新しい事件や事故に人の興味は移ろっていく。
集めた新聞や雑誌をざっと回し読みし一息つく。もう真新しい情報は出てこないだろう。
「知ってる? わざわざ国都からここまで警察関係者が死体検案に来たんだよ。なのに地元警察は事件の捜査じゃなくて、偉いさんを迎える準備の方に人を回したって言うから呆れるよ」
「まさか、冗談だろう」
「これが本当なんだな。実際私の所に相談があって、ホテルやら観光の助言を求められたんだよ。こっちにくれる情報が少なすぎたから、それほど値の張らない伝統的な所を選ぶしかなかったけどね。最高につまらない仕事だよ」
商売にトラブルは付き物だ。アンドレイにも馴染みの警察官がいる。そこから話が来たのだろう。
「今回の事で初めて知ったんだけど、重罪犯は刑期を終えても自分がどこに住んでいるのか警察に届け出る義務があるんだ。移動には保証人の書類をもって本人が届け出る必要がある。ロイドは有名人だし、ローパー家も保証人としての体面がある」
「ではロイドの居場所はずっと警察が把握していた。それも正確に」
「そこに良心的、かつ力を持つ人物、姉弟を隠した人物がいたのなら、チコ君家族がいち早く動く事ができた説明がつく。まあ、本当の答え合わせはチコ君とするしかない」
「そうさせてもらう。いつか帰ってきてくれればいい、そんな気持ちで待とうと思う」
「まあそうだね、できる事はしたんだから、焦らず待つといい」
うんうんと頷くアンドレイにブラムは手を差し出す。
「ここまで手を貸してくれて感謝してる。ありがとう」
「うん。いとこのお兄ちゃんとしては当然の行為だからね。今回は感慨深かったよ。ブラムの鮮やかなロープ捌きを見て、あの時のあの子が、こんな立派な大人になったんだなあって」
あの時あの子……
ブラムは嫌な顔をするのだが、アンドレイはこの表情を引き出すのが楽しいようで、嬉しそうにしてがっちりと握った手を離さない。
「チコ君が帰ってきたら、紹介してね」
「話し合いが上手くいったら、その時には」
「……おおっ」
前向きなブラムの発言にアンドレイは感心する。
「チコの過去を知ってしまった以上、なかった事にはできない。自分の過去も伏せておけない。これからもチコと二人でやっていくからには」
「偉い。えらいぞブラム」
よくできました、と頭を撫でようとするアンドレイをかわして、ようやくアパートへ帰る気持ちになった。
黒の上下、頭にはニット帽をかぶり髪をしまい込んでいる。顔には丸眼鏡。一応別人にはなっている。
衣装の用意にうるさかったから、どんな奇妙な恰好で来るのかと思いきや、ブラムとお揃いだった。
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一人動揺したアンドレイは拳を握ると、ロイドの胸に重たい一発を埋め込んだ。
ぼこっ。
骨までいったようだが、ロイドは無事に息を吹き返す。思うように呼吸できず苦しそうだ。
「ああ、よかった生き返った」
ブラムがした以上にロイドの体に傷がついている事実。
俺より鬼畜。
ほっとしているアンドレイに水を差すのも面倒で先の行動を急いだ。
着いた場所は教会。
常駐の牧師はおらず、寄付だけが頼みの小規模な教会だ。
アンドレイが抜かりなく手配したので周囲には誰もいない。
過去を振り返らないアンドレイは人間の入った袋を引きずる。袋から血が滲んでいるのに構わずボコボコの石畳を進む。
また心臓がとまったら打つ気なのだろうか……手を貸そうとしたらなぜか断られた。アンドレイが自分から動く、これは予想外だった。
無事に予定していた小聖堂の中へ入り、中身を取り出す。
事前に聞いていた通り、屋根が半分朽ちてボロボロ、月の光がほどよく入り照明が必要ない。
ここは聖堂の扉が道路に面していて外からの目が集まりやすい。発見されやすい場所だから選ばれた場所だ。
ここでロイドの死刑を執行する。言い換えるなら私刑だ。
まずは着ている寝巻から囚人服に着替えさせる予定なのだが、ここでアンドレイが異を唱える。
寝巻のままでいいじゃんと。
きっと重労働を避けたかったのだ。
「こんな奴の最後はそれなりでいいだろ? 血濡れ破れありで上等」
「確かにそうだ」
「じゃあ決まり」
あとはよろしくとばかばかりにベンチに座って休む。
その時になってブラムはある事を思い出し、ポケットに入れていた物をアンドレイに向かって次々放り投げる。
一、二、三、四、五と。
アンドレイの手に渡ったのはギラギラの時計。それはロイドのチェストから持っていた物だ。アンドレイは一つ一つを見分するために光のある方へ掲げる。
他人の土地に汚物を置いていくのだから、迷惑料になる物を持ち出せと言われていたのだが、アンドレイのお気に召したようだ。
時計がロイドの物だとわかった所で、警察を経て教会に渡り、その後は問題なく教会や孤児院の運営資金になるだろう。
しかしこの時計が現金へと変わる過程でフランコ商会が間に入るのは確実。
商人は実力と運、血など関係ない、祖父が言っていた事はきっと本当だ。ブラムには金の匂いがわからないがアンドレイには感知する能力があるのだろう。
アンドレイはそれを躊躇いなく小さな献金箱に順に落とす。
「献品された物は浄化され、盗品であっても教会の財となる。そしてこれだけの量を納めた私たちの罪まで無にされる。こんな拝金主義の神を国が保護しているとはなんて素晴らしい。あぶらかたぶら……」
アンドレイが不思議な言葉でおざなりに祈る。
ブラムもアンドレイも神など信じていない。その存在を感じた事がないからだ。いてもいないくても、信じても信じなくても、この人生に影響はない。
古い祭壇を背にするようにロイドを座らせ、ロープを体にぐぐらせる。ただ淡々と。
ブラムが求めるのはロイドの死。
そしてそれが紛れもなくロイド本人であると世間に周知させる事。
その二つさえあればいい。チコが逃げる必要がなくなるのであれば。心が騒めかなくなるのであれば。
だからロイドには別荘外で死んでもらう必要があった。
できる事ならば多くの目にその死を晒す。そこで随分昔に禁止となった刑、罪人の死を衆人にさらす刑を再現しようと決めた。
それは生に強く執着した者が死を懇願するほど、肉体的に苦痛を感じるとされている。
それを提案したのは変態のアンドレイだ。
ロイドの今生との別れが始まるのを確認して、二人は聖堂を後にした。
翌朝、町の小聖堂の前は人だかりができ大騒ぎとなった。
社長室のテーブルにはここ数日分の地方紙全国紙、雑誌が広がっている。
オーソンの教会で起こった事件の被害者の正体がロイドだとわかり報道が大きくなったのだが、事件後一週間で扱いは小さくなっていた。
ローパー家がこれ以上醜聞を広めないよう動いた可能性はある。
幸いにも当時の事件被害者の実名は新聞には出ていなかった。被害者に落ち度がない事を知る新聞社の配慮なのかもしれないし、被害者を守る時代になったのかもしれない。
一般紙には名前が出ていが、彼を糾弾する表現は一言もなかった。
「えー、近所の犬を蹴って殺した。かばった飼い主までボコボコにしたとか鬼。他にも体に障害を負った人もいるとか。話半分だとしてもロイドは行く先々で何かしらやらかしてたんだね」
初めて知る情報があったのかアンドレイはつぶやく。喋らずにはいられない様子。
人々が注目したのはこれまでのロイド所業。貴族や裕福でさえあれば罪が軽くなる現状に皆の怒りが向いている。
ロイドの私刑を行ったまだ見つからない犯人は英雄扱いだ。
これ以上熱気が上がのは困ると思っていた所だったが、それほど心配はないだろう。日々おこる新しい事件や事故に人の興味は移ろっていく。
集めた新聞や雑誌をざっと回し読みし一息つく。もう真新しい情報は出てこないだろう。
「知ってる? わざわざ国都からここまで警察関係者が死体検案に来たんだよ。なのに地元警察は事件の捜査じゃなくて、偉いさんを迎える準備の方に人を回したって言うから呆れるよ」
「まさか、冗談だろう」
「これが本当なんだな。実際私の所に相談があって、ホテルやら観光の助言を求められたんだよ。こっちにくれる情報が少なすぎたから、それほど値の張らない伝統的な所を選ぶしかなかったけどね。最高につまらない仕事だよ」
商売にトラブルは付き物だ。アンドレイにも馴染みの警察官がいる。そこから話が来たのだろう。
「今回の事で初めて知ったんだけど、重罪犯は刑期を終えても自分がどこに住んでいるのか警察に届け出る義務があるんだ。移動には保証人の書類をもって本人が届け出る必要がある。ロイドは有名人だし、ローパー家も保証人としての体面がある」
「ではロイドの居場所はずっと警察が把握していた。それも正確に」
「そこに良心的、かつ力を持つ人物、姉弟を隠した人物がいたのなら、チコ君家族がいち早く動く事ができた説明がつく。まあ、本当の答え合わせはチコ君とするしかない」
「そうさせてもらう。いつか帰ってきてくれればいい、そんな気持ちで待とうと思う」
「まあそうだね、できる事はしたんだから、焦らず待つといい」
うんうんと頷くアンドレイにブラムは手を差し出す。
「ここまで手を貸してくれて感謝してる。ありがとう」
「うん。いとこのお兄ちゃんとしては当然の行為だからね。今回は感慨深かったよ。ブラムの鮮やかなロープ捌きを見て、あの時のあの子が、こんな立派な大人になったんだなあって」
あの時あの子……
ブラムは嫌な顔をするのだが、アンドレイはこの表情を引き出すのが楽しいようで、嬉しそうにしてがっちりと握った手を離さない。
「チコ君が帰ってきたら、紹介してね」
「話し合いが上手くいったら、その時には」
「……おおっ」
前向きなブラムの発言にアンドレイは感心する。
「チコの過去を知ってしまった以上、なかった事にはできない。自分の過去も伏せておけない。これからもチコと二人でやっていくからには」
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