訳ありの僕が完璧な恋人にプロポーズしてみた結果

宇井

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17 チコの思春期 -学園生活と療養所-

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 国都を離れて数か月がたった頃、チコ・パスはある地方に来ていた。
 隣に彼の姉の姿はない。チコがこれから年度途中で編入するのは全寮制の男子校だからだ。
 姉は同じ系列の女子校へ三年生として編入しているはずで、年齢の方はサバを読んで若返り、チコと近くなっている。
 本当なら十五歳と十九歳。それが今は十五歳と十七歳だ。
 地方で大規模農場を営む富豪、その老人の何人もいる妾の娘リアナとなった姉。
 そしてマシューと呼ばれていた自分はチコになった。不思議だ。

 チコの親は貴族出の三男で芸術家。
 その芸術家は独身で子がおらず、そこに養子に入ったのがチコだ。
 そこに入るまでチコの籍は二度移動されている。貴族の籍は簡単に閲覧できず過去を遡るのは面倒な手続きがいると聞いた。
 不思議な事に貴族は血統を重んじるらしい。
 子に恵まれず血が途絶えそうになると、○○家の外腹の子、○○の愛人の子、家系図を遡って血縁を見つけだすのはよくある事であり、養子のやりとりは不自然ではないという。
 チコはその親の顔を知らないし、今後も対面する予定はないと聞いている。しかし事前に入学祝としてお金を受け取っている。こうして縁があって親子になったのだから、チコは手紙を送る約束を取り付けている。これはチコなりの感謝の表現なのだ。

 チコの入る学校は名の知れた伝統校。
 なんでも他国の要人の子弟も入学してくるらしいのだが、近年人気に陰りが出ているのは、その厳しさからだという。
 生徒全員が寄宿生活を送る事になり、帰宅が許されるのは春、夏と冬の長期休暇のみ。
 手紙は自由にやり取りできるが、普段の面会はできない。
 親が子に送る物品はすべて一度梱包が開けられチェックを受ける。その都度必要な物は学校の購買で調達する事になっているから選択肢は少ない。
 何より学校の立地が独特で、それを嫌う者が多くなってきているらいし。でもそれがチコにとっては素晴らしかった。

 校舎の北側にあたる背面は山で、周囲は林と緑に囲まれている。南側には湖が広がっており、八方ふさがり。最短で学校へ行きつく手段は湖を縦断する船のみとなるのだ。
 山越えしたり林を突っ切る変わり者は、今の所誰ひとりとしていないという。
 つまり、ここで数年暮らす事になるのは、鉄壁の防御に守られるのと一緒だ。
 それって監獄じゃない!?
 姉がそう言って余裕で笑っていたのは、女子側はここから遠くにあって、四方は普通に陸続きで近くに大きな町があると知っていたからだ。

 確かに姉の言う通りだ。
 チコは水色の風を感じながらしみじみした。
 景色は素晴らしいのだけれど、監獄感が強い。
 チコを対岸の学園に運ぶ船は小さな手漕ぎのボート。漕ぎ手はベテラン風のおじいさん。
 大きな船は整備中との事で、この湖で運行されるのは二か月後らしい。
 これはチコが編入するタイミングが悪かったのだろう。それでもボートに揺られるのは風情があった。
 ギーコギーコと音がして、ゆったりと進む船。波紋は後ろへ流れて行く。向かう先に見えるのは陸の孤島。でも新たな出発点である事は間違いない。

「先頭さん、この学園は、いい学校でしょうか?」
「私にはそう見えるよ。悲壮な顔をした新入生も、夏には笑顔になっているからねえ」
「それなら大丈夫ですね」
「君なら大丈夫さ」

 ぽつぽつ思いつくままに喋りながら、まるで海のような湖を渡った。
 

 姉弟二人には護衛人材がイーヴォによって付けられ、前もってそれぞれ学園に入っていた。
 チコを担当してくれる男性はシンという名で、一足先に学園の体育教師となっていた。教師も同じく寮へ入るので関わりは深くなるだろう。
 事前に顔合わせは済ませていたけれど、シンは頼りになる筋肉兄貴といった感じで笑顔も可愛い。
 姉の担当は女性で、同じく女子校側に教師として入っているらしい。
 そこまでして守るほどの価値が自分達にあるとは思わない。どうやらイーヴォのおじい様は心配性のようだ。

 こうして始まった寄宿生活だが、チコも他の生徒も割と心地よく生活できていた。
 事前情報の怪しさに暗黒の学園生活を想像していたのだが、限られた年月を気持ちよく過ごすため、皆が気を使いあっていたのだ。
 ホームシックになる生徒をメンターの先輩が支える。下級生はそんな先輩を頼り尊敬する。
 それぞれ本音は他にあるのだろうけど、表向きはとても美しい。それはチコにとって理想の学校だった。
 日々教室で向き合う同級生となると面倒な事もあるけれど、それぞれ気の合う人を選び過ごすのは、普通の学校と同じだ。

 護衛のシンは全学年の体育を担当し、選択制の護身術というプログラムを新たに作っていた。
 始まったばかりの授業なのに評判がよく、すぐに通常授業に取り入れられた。
 着衣水泳から応急手当まで学びの範囲も広く、素質のある者は武器を使った技術を指導する講座もできた。
 普段シンと個人的に話すような機会には恵まれなかった。ただ長期の休みにはこの学園を出て、用意されたアパートで一緒に過ごした。
 この機会に洗濯や料理を学んだ。シンと過ごす日々はとても穏やかで、休みの終わりが近づくと寂しくなったりした。
 友達から一緒に休みを過ごそうと招待された事もある。友達の家庭に興味はあったのだが、何かボロが出そうな気がして辞退した。

 監獄生活も二年目の途中で、姉の方に変化があった。
 姉は無事に女子寄宿舎を卒業し、上の学校へ進学していた。場所は知らされていないが、教職を目指す単科学校に進学したらしい。
 しかし、引き続き姉と行動を共にしていた女性が、学校事務の男性と恋仲となり結婚することになり、護衛ができなくなったのだ。
 それを聞いたチコは、迷いなくシンに姉の元へ行ってほしいとお願いした。チコに決定権がある訳ないのだが、言わずにはいられなかった。
 これまでの寄宿生活で危ない場面はなかった。監獄なんだから当然だ。これからもきっとそうだ。自分は一人でもやっていける。だから信頼できるシンを姉の元へ。
 願いは受け入れられシンとは別れる事になった。チコは残りの学園生活を一人で過ごすのだ。

 三年生はとても忙しかった。試験も厳しくなって机に向かう時間が多くなった。
 この学園は多言語の習得を推奨されていて、科目数も成績の比重も語学の方が高い。
 忙しくて、勉強が辛くて、覚えるそばから単語が耳からこぼれそうで、とにかく時間がなかった。眠かった。
 チコにはこれまでに仲の良い友達ができていた。
 その中には他国の王子なんて人もいて、卒業後は国に来ないかと遊びに誘われたりもした。
 三年生も後期になると連絡先の交換が頻繁に行われる。
 あまりしゃべった事のない同級生もチコの元へやってきてカードを渡してきた。そんな時、チコは郵便局留めの番号を教え不思議がられた。
 チコは大陸を気ままに移動する自由な親を持っている。実は住所がないと言うと素直に納得してもらえた。
 そんな事よりも、チコは卒業後の身の振り方が全く決められずにいた。

 チコはこの時になって初めてイーヴォからの手紙を受け取った。
 そこにはチコの体の心配と、卒業後は他国に留学したらどうかとの提案が書かれていた。留学の候補先が二つ提示され、どちらかを選ぶようにとあった。
 この国を出て広い世界へ飛び立ち、そこに永住してほしい。それはイーヴォの願いに違いなかった。
 他国へ行けばチコの自由度は増す。気に入った土地に住み、好きな仕事を選び、何にも怯えなくていい。
 姉のようにこの国に残る事を第一とするなら、今後もイーヴォの庇護を受けながらの生活を受け入れることになのだろう。
 おじい様には申し訳ない。それでもチコは自分の国にこだわった。
 

 卒業後のチコは書類上の親であるアダム・パスの入院する病院にいた。
 チコは姉のように上の学校に進学しなかった。七か月後には姉と合流して、地方の公共組合で任期がある職員として働く事になっている。姉から声をかけてきて決まった仕事だ。
 その着任までの期間が長い事もあって、まだ顔も知らない養父に会いたいと願いでた。そして許可をもらった上でやってきたのだ。

 アダムの入院するそこは治療を行わず緩和に重点を置いている。建物も綺麗でゆとりがあり、病室はすべて個室。職員は少ないながらもみな親切だ。
 そういった主旨の施設のため病院には患者の家族が宿泊できるようになっていて、チコはやってきた当日からそこで寝泊まりを始めた。これはチコ自身も予想外の事だった。
 父親のアダムはチコが現れた事に「本当に来たんだね」と驚きながらも歓迎してくれた。
 まだ四十代だというのに枯れ木のようにやせ細り一日のほとんどをベッドで過ごしていた。
 子供の頃から体が弱く、生涯独身を貫いてしまったアダムだが、一度だけ情熱的な恋ができたから後悔はないと言う。あとは好きな事、創作に注力できた事に感謝しているようだ。
 病気を患い最期の時を迎える為に入った施設だったが、思いがけず息子を持つ事が張り合いになったのか、余命一年だったはずが三年も生きながらえてしまっていると笑った。
 そう、アダムはよく笑う気持ちのいい人だった。
 アダムは自分の持つ財産の半分を実家に譲り、残った半分をこの施設の入居費用に使っている。
 だからか、チコによく謝る。
 残せる物がなくてごめんね、長生きしすぎたよね、と少し困っていた。


「チコちゃん、ちょうどいいところに来てくれた。カーテンを開けてくれないかい」
「はい、このくらい?」

 南に面した大きな窓の外には緑が茂っているが時間によっては光が入りすぎるから、アダムが心地よく過ごせるように調節する。
 返事がないのならいいかとベッド脇の椅子に戻る。
 チコがやってきてから三か月。このところ眠っている事が多いアダムだが、今日はチコがやってきた所で目を覚ましたようだ。

「そうだった……春なのに驚くほど寒い。部屋の扉は隙間だらけで廊下から風が吹き込んでくる……なんて書いてくるから……セーターと、カーテンを送ったね……」
「カーテン一枚だけが別便で届いたから、最初は意味がわからなかったよ。まさか扉の前に設置する用だとは思わないし、金具はないし」
「メッセージくらいは、付けてもよかったねえ……うん」

 アダムは最近、自分がチコへ送った物の話をするようになった。
 そんな時アダムはチコに手をのばすから、それを両手で受け取って話し込む。
 定期的に送っていた手紙はすべて読んでいてくれたようで、年に数度学園に来ていた贈り物はアダム自ら頭を悩ませ選び、病院の職員に購入をお願いしていたと言う。
 彼からの贈り物はチコの送った手紙への答えであった事はわかっていた。そして今になって二人でその答え合わせをする。
 あれを送った、これを送った……同じやり取りを何度もしているけれど、チコには苦痛ではない。
 三年間のやりとりを振り返っているうちに、チコちゃん、お父さんと呼び合えるようになった。

 アダムの昔話も興味深かった。
 三男のこの人は体が弱いと言いつつ大陸のあちこちを移動しながら生きてきたのだ。
 旅では特に面白い事はなかったと言うけれど、スケッチブックに残された数々の絵には、その時の風景が切り取られている。
 アダムはチコに何も残せないと言っていたけれど、アダムが病床で描くスケッチには、度々チコの姿が紛れ込んでいる。
 それはアダムの頭の中にある世界で、現実にはないであろう景色だ。
 豆粒みたいに小さな自分が、行った事もない見た事もない景色に溶け込んでいる。こんな素敵な送り物ができるのはこの世界でアダムしかいない。
 ここへ来てから一度も帰れと言われた事がないから、チコは長々と居座り続ける。
 病院の周りの草むしりをしたり、職員さんの手の届きにくい場所を掃除したり、たまに町に出ては探訪したり。絵の道具を借りて風景画に挑戦したり、体がなまってしまわないようにシンが教えてくれた運動もした。
 学校もなく仕事もなく、これほどのんびりできるのはこれが最後だろうと思いながら今の時を楽しんだ。
 
 そしてまた二か月が経過した頃、穏やかな顔で息を引きとるアダムを看取る事ができた。痛みに苦しむ時間も長かったけれど、昏睡してからは本当に安らかだった。
 恋をしよう。
 旅は最高だ。
 自分を大切にするんだよ。
 アダムの優しい声が耳から離れない。
 発熱して、むくんで、食べられなくなって、飲めなくなって……そんなアダム姿を全部見てきた。心静かに送るなんて到底無理だった。
 人の死はどんな形であっても悲しいのだとチコは知った。

 アダムの亡骸は生前の契約通り、病院の近くにある真新しい霊園で眠っている。
 病院の人の助言に従いながら細々した事をこなし、チコは病院を去った。
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