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7 消えた恋人(ブラム)
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テーブルに置かれた手紙を読んだ後、部屋の中を確認して回った。
チコの私物はもともと少なかったのだが、それらは綺麗になくなっていた。衣類、タオル、マグ、本……
まさかと言う気持ちしかない。チコはいつだって自分に夢中で、ここを出ていく気配なんて微塵も感じさせなかったのだから。
変化と言えばプロポーズがあった事くらいだ。
何度も何度も愛を告げられブラムの気持ちは動きはじめたばかりだったというのに。
日はまだ高い。
ブラムはすぐにチコとその姉夫婦が営む古書店へと足を向ける。だが通りに面した店のガラス扉は閉まっていて、内側にはカーテンが引かれていた。
周りの店舗に聞き込んだところ、何日か前までは扉に閉店の挨拶が貼られていたらしい。
彼らの行き先を知っているかの問えば、お爺さんなら知っているかもしれないと言う返事が複数返ってきた。しかし肝心のお爺さんの居場所を知る人はいない。
ブラムは全く知らなかったのだが、以前はそのお爺さんが一人でこの店を運営していたらしい。しかしある時、息子夫婦と一緒に暮らす事にしたと引っ越ししていった。
そしてその三か月ほど後に、チコと姉夫婦がやってきて店を引き継いで以前のように営業を始めたのだという。
その言葉にブラムは驚きを隠せなかった。
聞く限りでは、チコ達がここへやってきた時期は、ブラムよりたった数か月早いだけだ。
つまりチコの故郷はここではない。生まれ育った場所は他にあると言う事になる。
騙されたとは思わないが、あまりにも自分が迂闊だった事に衝撃を受ける。
両親は早くに亡くなり、残された店を切り盛りする姉弟。
周囲は幼い頃から二人を見守ってきていた。
健気なチコ。家族思いのチコ。
ブラムは何の疑問も持たず、そう思い込んでいた。
では古書店を営んでいたお爺さんとチコ達との関係は……
その疑問には親族だろうと当然のように思っている人が多かった。近い親族、孫あたりではないかと。
転居は突然で周囲への挨拶はなかったようだが、組合には脱退届が出されているらしい。今回が二度目の閉店、権利放棄となると、ここでまた同じ商売をするのは難しいのではないかと残念そうに言う人ばかりだった。
チコが残した手紙には、お爺さんは出てこない。新たに住む場所を探すといった内容だった。
チコが消え、姉夫婦が消え、店は閉店。どちらも突然で不自然だ。
ブラムは古書店の裏へと回り鍵のかかっていない場所がないか確かめたが予想通りどこも開いていない。
周囲に人の目がない事を確認してから壁の出っ張りと窓のひさしを足掛かりに二階をのぞいてみれば、中には何も残されていなかった。すがすがしいほどに何も。
きっとほかの階の部屋も同じように、もぬけの殻となっているだろう。
ブラムからあらましを聞いたアンドレイ・フランコは悲痛な顔をみせる。
しかし、さっきから座っている回転椅子を左右にギーギーと動かして落ち着きがない。
うるさい油を差せ。ブラムは心の中で毒づく。
「なるほどねえ。つまり君は恋人に捨てられたと。さよならの言葉もなく、手紙一つで」
「捨てられたわけじゃない」
「えー、この状態でそれを認めないってすごいね。君、本当に……厚かましいね」
きりっと見上げてくるのがうっとおしい。
「さっきから表情がうざいんだが、やめてくれるか」
「いやだって、振られたよね? そうだよね? 間違いないよね。君が振られたとか、本当は大笑いしたくて、これでも耐えるのに必死でさ」
あっはっはと堪えていたのが決壊したかのように笑う。
だからギコギコと椅子をこいでいたのか。
ふんっという気持ちを込めてブラムは応接用のソファーに座る。
ブラムとアンドレイがいるのは、大通りの一等地に店を構えるオーソンフランコ商会。フランコ商会が各地に構える支店のうちの一つだ。
その支店の一階の奥にある社長室に二人はいる。
大事なお客様や取引相手はそれ用の応接室に招待するため、この部屋は社長であるアンドレイの趣味で大陸の様々な物、特に仮面が壁面いっぱいに飾られ収集されている不思議部屋だ。
ブラムより年上のアンドレイは三十五歳。
上品でさっぱりした印象の顔立ちに、茶色のサラサラ髪が彼の自慢。お洒落好きで今日は白のスーツで決めている。首に巻かれる紫色のスカーフとともに目にうるさい。
年寄りが幅を利かせる商業組合の中では、若造と言われてもおかしくない年齢だが上手くやっているようだ。
こうして派手に着飾ると声を掛けられる事が多いし、変わり者社長であれば殺される確率は減るとアンドレイはいう。よくわからない。だが実力はある。
オーソンにフランコ商会が進出して約三十年。途中から社長を務めてから今まで業績はずっと右肩上がり。中からも外からも一目置かれる存在だ。
そしてこの彼がブラムの雇い主であり、調査部のリーダーでもある。
「はっは。素直にプロポーズを受けるべきだったね。だから出ていかれた」
「それが理由とは思わないが、受けていたら、こうはなっていなかっただろう」
「私がチコの家族だったら、縁を切らせるいい機会だと思うね。だって嫌われてるよね、チコ君のたった一人の肉親であるお姉さんに。ぐふっ」
「うっ……」
言葉に詰まる。チコの姉に嫌われているのはわかっている。
一度挨拶はしたが、楽しく会話した事も、一緒に食事した事もない。単に相性が悪いと言うより、自分の持つ隠しきれない異質さを姉だけが感じ取っているのだろとブラムは思っている。ただ義兄の方はわりと好意的なのが救いだった。
「でも君はそれを後悔している、チコ君を諦められないから、ここへ来たんだろう」
それを言われるとブラムは黙るしかない。
アンドレイの言葉に間違いはない。チコがどうでもいい存在なら、わざわざ恥を晒にやってくる事はなかった。
アンドレイはチコと対面した事はないが、アンドレイはチコを一方的に知っている。
ブラムが入れ込んでいる恋人に興味が出るのは当然で、一度こっそり書店に顔を出した事があるのだ。
周囲の人の視線を奪うほど美人の姉、それに従う厚みのある夫。そして姉と似ているものの何とも言えない愛嬌のあるチコ。仲の良い家族なのは店の雰囲気からもわかった。
「ふんふん、大人が三人、それほど綺麗に消えるって事は、なかなかない」
「かなり用意周到だ」
「夜逃げだと取るものとりあえずって有様が普通。つまり夜逃げではない。しかし、ただの引っ越しにしてはあまりに綺麗すぎる。すごく几帳面な性格だったとしてもあり得ないほどに」
そう。チコとその家族の消え方は、アンドレイから見ても普通ではない。
「美形すぎて攫われたとか、事件性はないよね?」
「恐らくない。チコが家を出たのは俺が出張に出た日。店の張り紙もその日にされていた。もう少し聞き込みをすれば姿を目撃した人も出てくるはず。古書店についても調べる必要がある」
「その前にさ、同棲までしている恋人の身の上、君は何も知らないの? 親兄弟、出身、趣味、学歴、職歴……知っていたらその線から辿れるはずでしょ。うまい物食べてセックスするだけが恋人じゃないだろうに」
痛いところを突かれてブラムは何も言い返せない。
ブラムの口数の少なさは、姦しい母や姉妹に圧された影響が強い。アンドレイはそれを知っているが、チコはそれを知らない。
「自分の出自が言い出しにくかったのもわかるけれど、こうなると悪手だったとしか言えないね」
自分に関する事を詮索されないのは確かに居心地がよかった。
アンドレイが言うように、決してうまい物食べてセックスだけしていたつもりはない。でも、ままごとと遊びに見えたのならば否定できない。
だからブラムはチコから突然されたプロポーズをかわし続けたのかもしれない。面倒な事から目を逸らせなくなるから。
「手がかりはなし。三人の行方はいずこへ。しかし、これまでのチコ君との会話の中に何かヒントがあるはず。彼の出身地はどこか。どこに所縁があるのか。出た学校や資格、趣味特技、交友関係……に至る糸口が」
「俺はチコの事を何も知らない」
興味がないわけではなかった。だが知らない。
「思い出せ。脳みそをひねって絞れば何かしら出てくるはずさ」
出せ、出せ。
アンドレイがまたギーギーと椅子を鳴らす。
はっきり言ってその音と動きが集中力を削いでくるのだが、ブラムはかわいいチコとの記憶を思い浮かべた。そしてごく最近の会話を思い出す。
「……笛だ。父親との思い出だと笛の話をしていた」
「笛ねえ、まあ、なんとも地味な」
手広く商売をして変な物を収集しているアンドレイだが楽器には疎い。
人と人の、物と物の仲立ちをするアンドレイの元には自然と情報が集まる。その情報を精査する事はアンドレイの仕事の一つ。
以前はその情報をいかに商売に活かすかが重要だったが、今では情報そのものが金になっている。ブラムは日々それに付随する厄介ごとに対処している。
「ま、ブラムと私が組め何とでもなるさ。チコ君を見つけよう」
自身満々のアンドレイの声にようやくブラムは緊張から解放された。
チコの私物はもともと少なかったのだが、それらは綺麗になくなっていた。衣類、タオル、マグ、本……
まさかと言う気持ちしかない。チコはいつだって自分に夢中で、ここを出ていく気配なんて微塵も感じさせなかったのだから。
変化と言えばプロポーズがあった事くらいだ。
何度も何度も愛を告げられブラムの気持ちは動きはじめたばかりだったというのに。
日はまだ高い。
ブラムはすぐにチコとその姉夫婦が営む古書店へと足を向ける。だが通りに面した店のガラス扉は閉まっていて、内側にはカーテンが引かれていた。
周りの店舗に聞き込んだところ、何日か前までは扉に閉店の挨拶が貼られていたらしい。
彼らの行き先を知っているかの問えば、お爺さんなら知っているかもしれないと言う返事が複数返ってきた。しかし肝心のお爺さんの居場所を知る人はいない。
ブラムは全く知らなかったのだが、以前はそのお爺さんが一人でこの店を運営していたらしい。しかしある時、息子夫婦と一緒に暮らす事にしたと引っ越ししていった。
そしてその三か月ほど後に、チコと姉夫婦がやってきて店を引き継いで以前のように営業を始めたのだという。
その言葉にブラムは驚きを隠せなかった。
聞く限りでは、チコ達がここへやってきた時期は、ブラムよりたった数か月早いだけだ。
つまりチコの故郷はここではない。生まれ育った場所は他にあると言う事になる。
騙されたとは思わないが、あまりにも自分が迂闊だった事に衝撃を受ける。
両親は早くに亡くなり、残された店を切り盛りする姉弟。
周囲は幼い頃から二人を見守ってきていた。
健気なチコ。家族思いのチコ。
ブラムは何の疑問も持たず、そう思い込んでいた。
では古書店を営んでいたお爺さんとチコ達との関係は……
その疑問には親族だろうと当然のように思っている人が多かった。近い親族、孫あたりではないかと。
転居は突然で周囲への挨拶はなかったようだが、組合には脱退届が出されているらしい。今回が二度目の閉店、権利放棄となると、ここでまた同じ商売をするのは難しいのではないかと残念そうに言う人ばかりだった。
チコが残した手紙には、お爺さんは出てこない。新たに住む場所を探すといった内容だった。
チコが消え、姉夫婦が消え、店は閉店。どちらも突然で不自然だ。
ブラムは古書店の裏へと回り鍵のかかっていない場所がないか確かめたが予想通りどこも開いていない。
周囲に人の目がない事を確認してから壁の出っ張りと窓のひさしを足掛かりに二階をのぞいてみれば、中には何も残されていなかった。すがすがしいほどに何も。
きっとほかの階の部屋も同じように、もぬけの殻となっているだろう。
ブラムからあらましを聞いたアンドレイ・フランコは悲痛な顔をみせる。
しかし、さっきから座っている回転椅子を左右にギーギーと動かして落ち着きがない。
うるさい油を差せ。ブラムは心の中で毒づく。
「なるほどねえ。つまり君は恋人に捨てられたと。さよならの言葉もなく、手紙一つで」
「捨てられたわけじゃない」
「えー、この状態でそれを認めないってすごいね。君、本当に……厚かましいね」
きりっと見上げてくるのがうっとおしい。
「さっきから表情がうざいんだが、やめてくれるか」
「いやだって、振られたよね? そうだよね? 間違いないよね。君が振られたとか、本当は大笑いしたくて、これでも耐えるのに必死でさ」
あっはっはと堪えていたのが決壊したかのように笑う。
だからギコギコと椅子をこいでいたのか。
ふんっという気持ちを込めてブラムは応接用のソファーに座る。
ブラムとアンドレイがいるのは、大通りの一等地に店を構えるオーソンフランコ商会。フランコ商会が各地に構える支店のうちの一つだ。
その支店の一階の奥にある社長室に二人はいる。
大事なお客様や取引相手はそれ用の応接室に招待するため、この部屋は社長であるアンドレイの趣味で大陸の様々な物、特に仮面が壁面いっぱいに飾られ収集されている不思議部屋だ。
ブラムより年上のアンドレイは三十五歳。
上品でさっぱりした印象の顔立ちに、茶色のサラサラ髪が彼の自慢。お洒落好きで今日は白のスーツで決めている。首に巻かれる紫色のスカーフとともに目にうるさい。
年寄りが幅を利かせる商業組合の中では、若造と言われてもおかしくない年齢だが上手くやっているようだ。
こうして派手に着飾ると声を掛けられる事が多いし、変わり者社長であれば殺される確率は減るとアンドレイはいう。よくわからない。だが実力はある。
オーソンにフランコ商会が進出して約三十年。途中から社長を務めてから今まで業績はずっと右肩上がり。中からも外からも一目置かれる存在だ。
そしてこの彼がブラムの雇い主であり、調査部のリーダーでもある。
「はっは。素直にプロポーズを受けるべきだったね。だから出ていかれた」
「それが理由とは思わないが、受けていたら、こうはなっていなかっただろう」
「私がチコの家族だったら、縁を切らせるいい機会だと思うね。だって嫌われてるよね、チコ君のたった一人の肉親であるお姉さんに。ぐふっ」
「うっ……」
言葉に詰まる。チコの姉に嫌われているのはわかっている。
一度挨拶はしたが、楽しく会話した事も、一緒に食事した事もない。単に相性が悪いと言うより、自分の持つ隠しきれない異質さを姉だけが感じ取っているのだろとブラムは思っている。ただ義兄の方はわりと好意的なのが救いだった。
「でも君はそれを後悔している、チコ君を諦められないから、ここへ来たんだろう」
それを言われるとブラムは黙るしかない。
アンドレイの言葉に間違いはない。チコがどうでもいい存在なら、わざわざ恥を晒にやってくる事はなかった。
アンドレイはチコと対面した事はないが、アンドレイはチコを一方的に知っている。
ブラムが入れ込んでいる恋人に興味が出るのは当然で、一度こっそり書店に顔を出した事があるのだ。
周囲の人の視線を奪うほど美人の姉、それに従う厚みのある夫。そして姉と似ているものの何とも言えない愛嬌のあるチコ。仲の良い家族なのは店の雰囲気からもわかった。
「ふんふん、大人が三人、それほど綺麗に消えるって事は、なかなかない」
「かなり用意周到だ」
「夜逃げだと取るものとりあえずって有様が普通。つまり夜逃げではない。しかし、ただの引っ越しにしてはあまりに綺麗すぎる。すごく几帳面な性格だったとしてもあり得ないほどに」
そう。チコとその家族の消え方は、アンドレイから見ても普通ではない。
「美形すぎて攫われたとか、事件性はないよね?」
「恐らくない。チコが家を出たのは俺が出張に出た日。店の張り紙もその日にされていた。もう少し聞き込みをすれば姿を目撃した人も出てくるはず。古書店についても調べる必要がある」
「その前にさ、同棲までしている恋人の身の上、君は何も知らないの? 親兄弟、出身、趣味、学歴、職歴……知っていたらその線から辿れるはずでしょ。うまい物食べてセックスするだけが恋人じゃないだろうに」
痛いところを突かれてブラムは何も言い返せない。
ブラムの口数の少なさは、姦しい母や姉妹に圧された影響が強い。アンドレイはそれを知っているが、チコはそれを知らない。
「自分の出自が言い出しにくかったのもわかるけれど、こうなると悪手だったとしか言えないね」
自分に関する事を詮索されないのは確かに居心地がよかった。
アンドレイが言うように、決してうまい物食べてセックスだけしていたつもりはない。でも、ままごとと遊びに見えたのならば否定できない。
だからブラムはチコから突然されたプロポーズをかわし続けたのかもしれない。面倒な事から目を逸らせなくなるから。
「手がかりはなし。三人の行方はいずこへ。しかし、これまでのチコ君との会話の中に何かヒントがあるはず。彼の出身地はどこか。どこに所縁があるのか。出た学校や資格、趣味特技、交友関係……に至る糸口が」
「俺はチコの事を何も知らない」
興味がないわけではなかった。だが知らない。
「思い出せ。脳みそをひねって絞れば何かしら出てくるはずさ」
出せ、出せ。
アンドレイがまたギーギーと椅子を鳴らす。
はっきり言ってその音と動きが集中力を削いでくるのだが、ブラムはかわいいチコとの記憶を思い浮かべた。そしてごく最近の会話を思い出す。
「……笛だ。父親との思い出だと笛の話をしていた」
「笛ねえ、まあ、なんとも地味な」
手広く商売をして変な物を収集しているアンドレイだが楽器には疎い。
人と人の、物と物の仲立ちをするアンドレイの元には自然と情報が集まる。その情報を精査する事はアンドレイの仕事の一つ。
以前はその情報をいかに商売に活かすかが重要だったが、今では情報そのものが金になっている。ブラムは日々それに付随する厄介ごとに対処している。
「ま、ブラムと私が組め何とでもなるさ。チコ君を見つけよう」
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