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27 滅ぶ街
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背後から吹き出した冷凍の旋風が、勇者以外の全員を呑み込んだ。
俺が加減して放った「コールドブレス」が、パーティメンバーたちの足元から肩までを氷漬けにする。
シルヴィアが注意を引いている間に、建物をいくつか跳び越え、背後へと回り込んで奇襲したのだ。
続いて僧侶に「青メデューサの瞳」をかける。
「な、なんだ!?」
「これは……っ!?」
「アイスドラゴンの『コールドブレス』!? 馬鹿な、アイスドラゴンがこんな場所にいるはずが……!」
「くそっ、身動きが取れない! 早く『ディスペル』をかけてくれ!」
「そ、そうしたいが、俺には『停止』がかかってるぞ!? 魔法が使えん!」
一切の行動を封じられて慌てる連中の後ろから、俺はゆっくりと姿を現した。
「なにっ!? もう一体いたのか!?」
勇者が跳びのき、俺からもシルヴィアからも距離を取った。
その間に俺は、男戦士が取り落としていた祭壇の核を拾い上げる。
「いい判断だな、勇者。
いや、そうでもねえか。
レベル差のあるメンバーを連れて今のこの領域にやってきたのがおまえの運の尽きだ」
「貴様らは……なんだ? 瘴気を感じるが、悪魔ではない……?」
「へええ。そこまでわかるんですか! やっぱりルシアスみたいなクズ勇者とは違いますね!」
「ルシアス……『暁の星』の勇者だったな。では、『暁の星』をやったのは……」
「おっと、俺たちにおまえとおしゃべるするメリットはない。核も回収できたし、もうおさらばしてもいいんだが……」
「せっかく強い人が来たんです! 腕試しがしたいです!」
「ま、いいけどよ。
っと、そろそろか」
「『ディスペ――」
「停止」が切れて動き出そうとした僧侶の眼窩を、俺の放った赤い棘が貫いた。
「簡単に殺しすぎたか? まあ、回復役は面倒だからな」
「ガリックっ!」
勇者が顔を歪め、声を上げる。
他のメンバーも、僧侶の死に狼狽え、氷から脱しようと暴れてる。
「他の連中にはどう絶望してもらったものか……。
そうだ、せっかく勇者が目の前にいるんだしな。
『ドロースペル:ゴールデンソーン』」
俺は勇者から魔法を盗用し、パーティメンバーそれぞれに黄金色の棘の冠を被らせる。
有刺鉄線のような冠に頭を締め付けられ、メンバーたちが絶叫する。
「やめろっ! なぜこんないたぶるような真似をする!」
「答えてあげる義理はないですね。それより、遊びましょうっ!」
シルヴィアが、杖を薙刀に、勇者に連撃をかけていく。
もともと杖術の素質はあったらしいが、シルヴィアはここ最近で目に見えて近接戦に強くなった。
ダーナの眷属となったことで、ステータスの伸びや習得スキルが変化したらしい。
「『蒼魔斬』! 『破天連衡』! 『ムーンサルト』! 『空閃刺孔』!」
「ちぃっ! 隙がない!」
勇者はシルヴィアのめまぐるしい攻撃をかわし、受け止め、いなし、しのぎ切る。
「まだ生きてるなんて……すごいですっ!」
「俺を舐めるなっ……『クロック・アクセラレーション』!」
勇者が加速の強化魔法を使った。
一気に速度を増した勇者に、今度はシルヴィアが押し込まれる。
「おーい、こっちもアクセラかけてやろうか?」
そう聞いた俺に、
「いえ、まだいけます!」
シルヴィアは目を向けずにそう答え、
「『ホーリーバインド』」
「なぁっ!?」
勇者の身体を、光のリングが縛めた。
「そ、僧侶だったのか!?」
「やだなー。どう見ても僧侶じゃないですか」
シルヴィアがにっこりと微笑んだ。
レベルは勇者の方が高いものの、INTはシルヴィアの方が上である。
シルヴィアはもともと、僧侶の中でもINTが特に高いほうだ。
その上、ダーナの眷属になったことで、シルヴィアのステータスは全体的に上がってる。
「ほらほら、抜け出さないと死んじゃいますよー?」
シルヴィアの斬撃が、勇者の左腕を斬り飛ばした。
「ぐあああっ!?」
悲鳴を上げて、勇者があがく。
だが、「ホーリーバインド」は、一度入ってしまえば、僧侶の解除魔法以外では解除できない。
この勇者もINTは高いから、持続時間はそう長くはないはずだ。
が、シルヴィアがその気になれば、何度も首を刎ね飛ばせるくらいの時間はある。
勇者の顔に焦りが浮かんだ。
対するシルヴィアには、邪悪な笑みが浮かんでいる。
「右腕――はかわいそうだから、右手の指から飛ばしますねー」
「ぐぁっ!」
剣を握る勇者の右手の指が、二本一緒に斬り飛ばされる。
「足の指! 左耳! 鼻! 膝! 首――と見せかけて、右手っ!」
「ぐああああっ!?」
「あ、そろそろ切れますね。『ホーリーバインド』。
あっ、ごめんなさい、また入っちゃいました! あははははっ!」
「くそっ! こんな……ぐあああっ!」
勇者の身体を、端のほうから削っていくシルヴィア。
「さあ、また切れますよ? 今度こそ入らないことを祈ってくださいね?
『ホーリーバインド』!
あ、入っちゃった! 勇者様、運なさすぎです! あははははっ!」
「くっそおおおおおっ!」
「反応が単調でつまらないですねー。あまり追い詰めるのも危ないので、そろそろ死んでもらいます。
じゃあね、勇者様」
「待っ……」
シルヴィアの杖が、勇者の首を刎ね飛ばした。
「ホーリーバインド」が解ける。首を失った勇者の身体が、広場の地面に崩れ落ちた。
シルヴィアは、勇者の死体を杖の先で突つきながら言った。
「まさか、ここから生き返ったりしないですよね?」
俺を振り返って言ってくるシルヴィアに、
「生きてるあいだに介入がなかったなら大丈夫だろう」
煌めきの神がルシアスの死体を動かせたのは、生きてるあいだに「♣️」の烙印を与えていたからだ。
死んだ後に烙印を与えることができない保証もないが、もしそれができるのなら、今以上にやりたい放題やってるはずだ。
わざわざルシアスに「すべてを捧げよ」などと語りかけていたことから、本人の承諾が必要だと見て間違いないだろう。
「き、貴様ら……よくも勇者殿を……!」
「あ、おまえらはまだ生きてたんだったな。悪いがもう死んでくれ。『サンダークラップ』」
破裂する雷が、氷漬けになっていた五人を呑み込んだ。
「ゴールデンソーン」でHPが残りわずかだった五人が絶命する。
俺は、腕に抱えた祭壇の核を眺めてみる。
ひと抱えほどもある巨大な水晶だが、重さはさほど感じない。
そこで、街の通りを伝って、瘴気の波が、支部前の広場に押し寄せてきた。
「この街も完全に瘴気に覆われたな」
「はい、そうみたいです」
シルヴィアが、手をひさしに空を眺めてそう言った。
空は、どす黒い雲に覆われていた。
どういう仕組みか知らないが、地上を瘴気が覆うと、空にはああいう雲が現れる。
いつからか、人の悲鳴はあまり聞こえなくなっていた。
魔物の声も聞こえない。
街の住人のほとんどが魔物化し、少なかった抵抗も、すべて無駄に終わったということだろう。
近くで火の手が上がってるのか、焦げくさい臭いがどこからともなく漂ってきた。
血臭や魔物特有の臭気がそこら中に漂ってることは言うまでもない。
新米勇者なら嘔吐しかねない状況だったが、俺とシルヴィアにとっては慣れたものだ。
(この街の支部は、破滅の塔の攻略依頼を出してたからな)
全滅させるまで追い込んだのは、報復と見せしめのためでもある。
しばらくそこで待っていると、上空からダーナが降りてきた。
「悪くない取れ高だ」
ダーナは俺の腕の中にある核を確認してからそう言った。
「これでまた破滅の塔が強くなるな」
「うむ。だが、そろそろひとつのダンジョンとしては限界だろう」
「そのためのこの核か?」
「いや、人間側の核を奪うことが最大の目的だ。むろん、これを転用してダンジョンを増やすこともできるが、ダンジョンの新設には魔王の許可が必要だ」
「まさか、俺たちが回収したってのに、取り上げられて他の魔族に回されたりするのか?」
「基本的に、そんなことはされないはずだ。核の回収は大きな功績とみなされるから、その者に核を与えてダンジョンを造らせることがほとんどだな。
もしそうできない事情があったとしても、穴埋めとなる褒賞は絶対に出る。
魔王軍は実力主義だ。論功行賞を怠って不満を買えば、即座に政権がぐらつくだろう。
ともあれ、魔王軍内部での私の地位や発言権が上がるのは確実だ」
ほくほく顔で、ダーナが言った。
(この屍山血河の先に、俺たちの目指す世界がある)
これだけの血を流してまで復讐を果たすことに正当な理由があるのか――そんな疑問を抱く段階はとっくに過ぎた。
呪われようと祟られようと、俺は今の魔王をぶっ潰す。
それでもこの世界がどうにもならないほどにクソだというのなら、この世界すらも滅ぼそう。
俺はあの日、たしかにそう決めたんだ。
「核が回収できたなら長居は無用だ。塔に帰ろうではないか」
「そうだな」
ダーナにうなずく俺の腕に、シルヴィアが後ろから抱きついてくる。
「帰ったら、たっぷりかわいがってくださいね!」
「わかったよ。ダーナも一緒にな」
俺たちは、人のいなくなったギエンナを後にした。
破滅の塔は、その支配領域をさらに拡大し、周囲の街をさらにいくつも呑み込んだ。
ダーナは、これまでに殺した勇者たちの生首を首桶に漬けて、魔王城へ向けて発送した。
ダーナの功績は魔族側に驚きをもって迎えられた。
しばらくして、ダーナの元に、一通の書簡が送られてきた。
褒賞を与えるために、ダーナを魔王城へと召還する。
魔王城では、魔王陛下直々にお褒めの言葉を賜るのだという。
破滅の塔のマスタールームのベッドの上で、俺は右腕に寄り添うダーナに言った。
「いよいよ、だな」
「ああ。だが、まだ逸るなよ?」
「わかってるって。今の俺たちに魔王を倒せるほどの力はない」
俺が魔王のスキルを「ぬすむ☆」で奪ってはどうか?という案も検討はした。
だがそもそも、魔王の身体に触れること自体が困難なのだ。
魔王自身の力は未知数だが、その周囲には魔王軍の強力な幹部や親衛隊がいる。
その誰一人をとっても、今の俺たちでは敵わない。
ダーナはそう断言した。
俺の左腕に抱きついたままで、シルヴィアが言う。
「本当に大丈夫なんでしょうか? わたしやキリク様のような人間が、魔王城なんかに出向いてしまって」
「言ったろう? 私の眷属であれば問題はない。魔族の幹部連中の中にも、人間の奴隷を所有しているものは多い。眷属にしている者はいないだろうがな」
裸の俺越しに交わされる会話に、俺が口を挟む。
「人間なんかを眷属にしてるとわかったら、ダーナの立場が悪くなるんじゃないか?」
「ふん。私の立場などもともとないようなものだ。私は魔人――人間と魔族のあいだに生まれた、忌むべき存在なのだからな。言わせたい奴には言わせておけばよい。こちらには動かしがたい実績がある」
「ダーナがそう言うならいいよ。
で、魔王からお褒めの言葉をいただいたとしてどうなる?」
「さて、な。破滅の塔が治まっているのなら、周辺を侵食せよと言われるか、他の地域に転戦させられるか……いずれにせよ、無茶振りが来るものと思っておけ。私たちを面白く思わない連中の方が多いのだ」
「だ、大丈夫なんですか?」
「私の知恵とキリクの異能を生かしてどうにかするしかあるまい。切り抜けることさえできれば、力を蓄える絶好のチャンスでもある」
「わ、わたしの存在が抜けてますっ!」
「ふっ、そうだったな。シルヴィアは思ったよりもずっと戦力になっている」
「ほんとですかっ!? よかったぁ。キリク様のお力になれて」
「……一応は私の眷属でもあるのだがな」
「誰がどう見てもキリク様の情婦にしか見えないようになれって言ったのはダーナ様ですよね?」
「そうなったらなったで落ち着かないわね。胸がざわつくわ」
ダーナが素に戻りながらそう言って、俺の胸に上半身を預けてくる。
ダーナの唇が俺の首筋を這い、豊満な胸が、俺の裸の胸に押し付けられる。
「あーっ! ずるい! ダーナ様って、いつも強気に見せておいて、ここぞって時に女を使いますよね!?」
「ふん、常日頃から守ってほしいオーラを出している貴様よりはマシだろう。何も知らないような顔をして、誘蛾灯のような女だ」
「ひっどーい! ならわたしはこうです!」
シルヴィアが身体を起こし、俺の顔に片方の乳房を押し当ててきた。
「うぶっ!」
「どうです! わたしのほうがダーナ様よりおっきいんですよ!」
「ぐぬぬ……」
「キリク様は、こうやっておっぱいを口にしながらココを愛撫されるのが大好きなんです!」
「ぷはっ! やめい!」
俺は、勝手なことを言うシルヴィアを押しのける。
「おまえら人の上で喧嘩するな!」
俺はそう抗議するが、この二人がそれを聞くはずもない。
「ほほう。そういうことならば、もうひと勝負と行こうではないか! 魔族の女の性技を見せてくれる!」
「望むところですっ! キリク様のツボはわたしがいちばんよく知ってます!」
「いや、今日は昼から散々やっただろ!? たまにはまったりとだな……!」
「えーい!」
「あ、ずるいぞ、シルヴィア! ならば私はこっちを……」
「やめい、やめ……アアアアアッ!?」
こうして、大人の夜は更けていく。
魔王領で何が待ち構えてるか、なんてことは、快楽の渦の中では関係ない。
いずれやってくることなのだ。
今はただ、この悦楽に酔いしれよう。
俺が加減して放った「コールドブレス」が、パーティメンバーたちの足元から肩までを氷漬けにする。
シルヴィアが注意を引いている間に、建物をいくつか跳び越え、背後へと回り込んで奇襲したのだ。
続いて僧侶に「青メデューサの瞳」をかける。
「な、なんだ!?」
「これは……っ!?」
「アイスドラゴンの『コールドブレス』!? 馬鹿な、アイスドラゴンがこんな場所にいるはずが……!」
「くそっ、身動きが取れない! 早く『ディスペル』をかけてくれ!」
「そ、そうしたいが、俺には『停止』がかかってるぞ!? 魔法が使えん!」
一切の行動を封じられて慌てる連中の後ろから、俺はゆっくりと姿を現した。
「なにっ!? もう一体いたのか!?」
勇者が跳びのき、俺からもシルヴィアからも距離を取った。
その間に俺は、男戦士が取り落としていた祭壇の核を拾い上げる。
「いい判断だな、勇者。
いや、そうでもねえか。
レベル差のあるメンバーを連れて今のこの領域にやってきたのがおまえの運の尽きだ」
「貴様らは……なんだ? 瘴気を感じるが、悪魔ではない……?」
「へええ。そこまでわかるんですか! やっぱりルシアスみたいなクズ勇者とは違いますね!」
「ルシアス……『暁の星』の勇者だったな。では、『暁の星』をやったのは……」
「おっと、俺たちにおまえとおしゃべるするメリットはない。核も回収できたし、もうおさらばしてもいいんだが……」
「せっかく強い人が来たんです! 腕試しがしたいです!」
「ま、いいけどよ。
っと、そろそろか」
「『ディスペ――」
「停止」が切れて動き出そうとした僧侶の眼窩を、俺の放った赤い棘が貫いた。
「簡単に殺しすぎたか? まあ、回復役は面倒だからな」
「ガリックっ!」
勇者が顔を歪め、声を上げる。
他のメンバーも、僧侶の死に狼狽え、氷から脱しようと暴れてる。
「他の連中にはどう絶望してもらったものか……。
そうだ、せっかく勇者が目の前にいるんだしな。
『ドロースペル:ゴールデンソーン』」
俺は勇者から魔法を盗用し、パーティメンバーそれぞれに黄金色の棘の冠を被らせる。
有刺鉄線のような冠に頭を締め付けられ、メンバーたちが絶叫する。
「やめろっ! なぜこんないたぶるような真似をする!」
「答えてあげる義理はないですね。それより、遊びましょうっ!」
シルヴィアが、杖を薙刀に、勇者に連撃をかけていく。
もともと杖術の素質はあったらしいが、シルヴィアはここ最近で目に見えて近接戦に強くなった。
ダーナの眷属となったことで、ステータスの伸びや習得スキルが変化したらしい。
「『蒼魔斬』! 『破天連衡』! 『ムーンサルト』! 『空閃刺孔』!」
「ちぃっ! 隙がない!」
勇者はシルヴィアのめまぐるしい攻撃をかわし、受け止め、いなし、しのぎ切る。
「まだ生きてるなんて……すごいですっ!」
「俺を舐めるなっ……『クロック・アクセラレーション』!」
勇者が加速の強化魔法を使った。
一気に速度を増した勇者に、今度はシルヴィアが押し込まれる。
「おーい、こっちもアクセラかけてやろうか?」
そう聞いた俺に、
「いえ、まだいけます!」
シルヴィアは目を向けずにそう答え、
「『ホーリーバインド』」
「なぁっ!?」
勇者の身体を、光のリングが縛めた。
「そ、僧侶だったのか!?」
「やだなー。どう見ても僧侶じゃないですか」
シルヴィアがにっこりと微笑んだ。
レベルは勇者の方が高いものの、INTはシルヴィアの方が上である。
シルヴィアはもともと、僧侶の中でもINTが特に高いほうだ。
その上、ダーナの眷属になったことで、シルヴィアのステータスは全体的に上がってる。
「ほらほら、抜け出さないと死んじゃいますよー?」
シルヴィアの斬撃が、勇者の左腕を斬り飛ばした。
「ぐあああっ!?」
悲鳴を上げて、勇者があがく。
だが、「ホーリーバインド」は、一度入ってしまえば、僧侶の解除魔法以外では解除できない。
この勇者もINTは高いから、持続時間はそう長くはないはずだ。
が、シルヴィアがその気になれば、何度も首を刎ね飛ばせるくらいの時間はある。
勇者の顔に焦りが浮かんだ。
対するシルヴィアには、邪悪な笑みが浮かんでいる。
「右腕――はかわいそうだから、右手の指から飛ばしますねー」
「ぐぁっ!」
剣を握る勇者の右手の指が、二本一緒に斬り飛ばされる。
「足の指! 左耳! 鼻! 膝! 首――と見せかけて、右手っ!」
「ぐああああっ!?」
「あ、そろそろ切れますね。『ホーリーバインド』。
あっ、ごめんなさい、また入っちゃいました! あははははっ!」
「くそっ! こんな……ぐあああっ!」
勇者の身体を、端のほうから削っていくシルヴィア。
「さあ、また切れますよ? 今度こそ入らないことを祈ってくださいね?
『ホーリーバインド』!
あ、入っちゃった! 勇者様、運なさすぎです! あははははっ!」
「くっそおおおおおっ!」
「反応が単調でつまらないですねー。あまり追い詰めるのも危ないので、そろそろ死んでもらいます。
じゃあね、勇者様」
「待っ……」
シルヴィアの杖が、勇者の首を刎ね飛ばした。
「ホーリーバインド」が解ける。首を失った勇者の身体が、広場の地面に崩れ落ちた。
シルヴィアは、勇者の死体を杖の先で突つきながら言った。
「まさか、ここから生き返ったりしないですよね?」
俺を振り返って言ってくるシルヴィアに、
「生きてるあいだに介入がなかったなら大丈夫だろう」
煌めきの神がルシアスの死体を動かせたのは、生きてるあいだに「♣️」の烙印を与えていたからだ。
死んだ後に烙印を与えることができない保証もないが、もしそれができるのなら、今以上にやりたい放題やってるはずだ。
わざわざルシアスに「すべてを捧げよ」などと語りかけていたことから、本人の承諾が必要だと見て間違いないだろう。
「き、貴様ら……よくも勇者殿を……!」
「あ、おまえらはまだ生きてたんだったな。悪いがもう死んでくれ。『サンダークラップ』」
破裂する雷が、氷漬けになっていた五人を呑み込んだ。
「ゴールデンソーン」でHPが残りわずかだった五人が絶命する。
俺は、腕に抱えた祭壇の核を眺めてみる。
ひと抱えほどもある巨大な水晶だが、重さはさほど感じない。
そこで、街の通りを伝って、瘴気の波が、支部前の広場に押し寄せてきた。
「この街も完全に瘴気に覆われたな」
「はい、そうみたいです」
シルヴィアが、手をひさしに空を眺めてそう言った。
空は、どす黒い雲に覆われていた。
どういう仕組みか知らないが、地上を瘴気が覆うと、空にはああいう雲が現れる。
いつからか、人の悲鳴はあまり聞こえなくなっていた。
魔物の声も聞こえない。
街の住人のほとんどが魔物化し、少なかった抵抗も、すべて無駄に終わったということだろう。
近くで火の手が上がってるのか、焦げくさい臭いがどこからともなく漂ってきた。
血臭や魔物特有の臭気がそこら中に漂ってることは言うまでもない。
新米勇者なら嘔吐しかねない状況だったが、俺とシルヴィアにとっては慣れたものだ。
(この街の支部は、破滅の塔の攻略依頼を出してたからな)
全滅させるまで追い込んだのは、報復と見せしめのためでもある。
しばらくそこで待っていると、上空からダーナが降りてきた。
「悪くない取れ高だ」
ダーナは俺の腕の中にある核を確認してからそう言った。
「これでまた破滅の塔が強くなるな」
「うむ。だが、そろそろひとつのダンジョンとしては限界だろう」
「そのためのこの核か?」
「いや、人間側の核を奪うことが最大の目的だ。むろん、これを転用してダンジョンを増やすこともできるが、ダンジョンの新設には魔王の許可が必要だ」
「まさか、俺たちが回収したってのに、取り上げられて他の魔族に回されたりするのか?」
「基本的に、そんなことはされないはずだ。核の回収は大きな功績とみなされるから、その者に核を与えてダンジョンを造らせることがほとんどだな。
もしそうできない事情があったとしても、穴埋めとなる褒賞は絶対に出る。
魔王軍は実力主義だ。論功行賞を怠って不満を買えば、即座に政権がぐらつくだろう。
ともあれ、魔王軍内部での私の地位や発言権が上がるのは確実だ」
ほくほく顔で、ダーナが言った。
(この屍山血河の先に、俺たちの目指す世界がある)
これだけの血を流してまで復讐を果たすことに正当な理由があるのか――そんな疑問を抱く段階はとっくに過ぎた。
呪われようと祟られようと、俺は今の魔王をぶっ潰す。
それでもこの世界がどうにもならないほどにクソだというのなら、この世界すらも滅ぼそう。
俺はあの日、たしかにそう決めたんだ。
「核が回収できたなら長居は無用だ。塔に帰ろうではないか」
「そうだな」
ダーナにうなずく俺の腕に、シルヴィアが後ろから抱きついてくる。
「帰ったら、たっぷりかわいがってくださいね!」
「わかったよ。ダーナも一緒にな」
俺たちは、人のいなくなったギエンナを後にした。
破滅の塔は、その支配領域をさらに拡大し、周囲の街をさらにいくつも呑み込んだ。
ダーナは、これまでに殺した勇者たちの生首を首桶に漬けて、魔王城へ向けて発送した。
ダーナの功績は魔族側に驚きをもって迎えられた。
しばらくして、ダーナの元に、一通の書簡が送られてきた。
褒賞を与えるために、ダーナを魔王城へと召還する。
魔王城では、魔王陛下直々にお褒めの言葉を賜るのだという。
破滅の塔のマスタールームのベッドの上で、俺は右腕に寄り添うダーナに言った。
「いよいよ、だな」
「ああ。だが、まだ逸るなよ?」
「わかってるって。今の俺たちに魔王を倒せるほどの力はない」
俺が魔王のスキルを「ぬすむ☆」で奪ってはどうか?という案も検討はした。
だがそもそも、魔王の身体に触れること自体が困難なのだ。
魔王自身の力は未知数だが、その周囲には魔王軍の強力な幹部や親衛隊がいる。
その誰一人をとっても、今の俺たちでは敵わない。
ダーナはそう断言した。
俺の左腕に抱きついたままで、シルヴィアが言う。
「本当に大丈夫なんでしょうか? わたしやキリク様のような人間が、魔王城なんかに出向いてしまって」
「言ったろう? 私の眷属であれば問題はない。魔族の幹部連中の中にも、人間の奴隷を所有しているものは多い。眷属にしている者はいないだろうがな」
裸の俺越しに交わされる会話に、俺が口を挟む。
「人間なんかを眷属にしてるとわかったら、ダーナの立場が悪くなるんじゃないか?」
「ふん。私の立場などもともとないようなものだ。私は魔人――人間と魔族のあいだに生まれた、忌むべき存在なのだからな。言わせたい奴には言わせておけばよい。こちらには動かしがたい実績がある」
「ダーナがそう言うならいいよ。
で、魔王からお褒めの言葉をいただいたとしてどうなる?」
「さて、な。破滅の塔が治まっているのなら、周辺を侵食せよと言われるか、他の地域に転戦させられるか……いずれにせよ、無茶振りが来るものと思っておけ。私たちを面白く思わない連中の方が多いのだ」
「だ、大丈夫なんですか?」
「私の知恵とキリクの異能を生かしてどうにかするしかあるまい。切り抜けることさえできれば、力を蓄える絶好のチャンスでもある」
「わ、わたしの存在が抜けてますっ!」
「ふっ、そうだったな。シルヴィアは思ったよりもずっと戦力になっている」
「ほんとですかっ!? よかったぁ。キリク様のお力になれて」
「……一応は私の眷属でもあるのだがな」
「誰がどう見てもキリク様の情婦にしか見えないようになれって言ったのはダーナ様ですよね?」
「そうなったらなったで落ち着かないわね。胸がざわつくわ」
ダーナが素に戻りながらそう言って、俺の胸に上半身を預けてくる。
ダーナの唇が俺の首筋を這い、豊満な胸が、俺の裸の胸に押し付けられる。
「あーっ! ずるい! ダーナ様って、いつも強気に見せておいて、ここぞって時に女を使いますよね!?」
「ふん、常日頃から守ってほしいオーラを出している貴様よりはマシだろう。何も知らないような顔をして、誘蛾灯のような女だ」
「ひっどーい! ならわたしはこうです!」
シルヴィアが身体を起こし、俺の顔に片方の乳房を押し当ててきた。
「うぶっ!」
「どうです! わたしのほうがダーナ様よりおっきいんですよ!」
「ぐぬぬ……」
「キリク様は、こうやっておっぱいを口にしながらココを愛撫されるのが大好きなんです!」
「ぷはっ! やめい!」
俺は、勝手なことを言うシルヴィアを押しのける。
「おまえら人の上で喧嘩するな!」
俺はそう抗議するが、この二人がそれを聞くはずもない。
「ほほう。そういうことならば、もうひと勝負と行こうではないか! 魔族の女の性技を見せてくれる!」
「望むところですっ! キリク様のツボはわたしがいちばんよく知ってます!」
「いや、今日は昼から散々やっただろ!? たまにはまったりとだな……!」
「えーい!」
「あ、ずるいぞ、シルヴィア! ならば私はこっちを……」
「やめい、やめ……アアアアアッ!?」
こうして、大人の夜は更けていく。
魔王領で何が待ち構えてるか、なんてことは、快楽の渦の中では関係ない。
いずれやってくることなのだ。
今はただ、この悦楽に酔いしれよう。
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相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
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先が読めない戦闘の展開が面白いです。
応援してます(^^)
シルヴィアの悪堕ちがひどい。笑
「清楚だったシルヴィアを返してくれ」まさにその通り!
裏で暗躍してたアンさんの好感度アップ!。アン復活٩( 'ω' )و
きっと女性ランキングではトップになるでしょうね。二位がダーナ、三位以下にシルヴィアかな?
お、おい…キリク死ぬぜ?w
まぁある意味男として最高の死に方かも知れんが…w