真価を認められず勇者パーティから追放された俺は、魔物固有のぶっ壊れスキルを駆使して勇者たちに復讐する。

天宮暁

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6 ぬすむ☆

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 敵から盗んだスキルを自分のものとして使用できる――そう説明した俺に、ダーナが目を剥いてのけぞった。

「なっ……そ、そのようなことが可能なのか!?」

「できるんだからしょうがない」

 俺は肩をすくめた。

 参考までに、パーティ追放からこれまでに使用した俺の手持ちスキルを列挙してみよう。
 細かく説明するが、興味のない人はざっくりわかってくれれば十分だ。
 今後使っていくうちに、使用頻度の高いものは自然に頭に残るだろうからな。

 盗賊のかしらを仕留めた赤い棘は、南の砂漠地帯に棲む魔物・バルーンサボテンの使う「ダンシングニードル」。
 見ての通り、赤い棘を飛ばすだけのわかりやすいスキルだ。
 棘は微細に振動していて、対象に突き刺さると、そこから対象の身体の奥へと潜り込む。
 棘の貫通力はDEXに依存するらしく、俺が使うとバルーンサボテンとは桁違いの貫通力を発揮する。
 だが、対象を貫通するにはまず対象に刺さる必要がある。甲羅や鱗、鎧など、対象の硬い部分にぶつかると、そもそも棘が刺さらない。急所を狙いすまして放つのがコツである。

 なお、このスキルはMPを消費しない。
 もともと、バルーンサボテンが身体に生えてる赤い棘を飛ばすという体裁のスキルだからだろう。

 ……えっ、なぜ身体に棘の生えてない俺がこのスキルを使えるのかって?
 それは、煌めきの神にでも聞いてくれ。

 裸でさまよっても凍えずに済んだのは、「凍死耐性」のおかげだ。
 寒い地方に出現するフリージングスライムから入手した。

 このスキルは、凍死だけは防いでくれるものの、寒さそのものがなくなるわけじゃない。
 だが、しもやけや凍傷を防いでくれるので、寒い地域では重宝する。

 「凍死耐性」は常時効果が発揮されるタイプのスキルだから、いちいち使用する必要がないのもありがたい。

 ただし、「凍死耐性」は自分一人にしか効果がない。
 俺一人が寒さに耐えられたところで、一緒にいるパーティメンバーが凍えてしまっては意味がない。
 魔法使いや賢者が使う暖気の魔法は、パーティ全体に有効だ。
 結局、寒い地域では暖気魔法を使うことになる。
 それなら、「凍死耐性」があってもなくても変わらない。
 一応、俺個人への「凍結」の状態異常を防ぐのと、MPの消費がないのが利点ではあるんだけどな。

 暴れる盗賊の動きを止めたのは「青メデューサの瞳」 。状態異常である「停止」を引き起こすスキルだ。
 睨んだ相手を石化させるという魔物メデューサ。その眷属である青メデューサから盗んだスキルだ。

 だが、「青メデューサの瞳」はボスモンスターには効かないことがほとんどだ。
 また、俺よりINTが高い相手だと、成功率が低い上に、一秒も持たずに効果が切れる。
 その一秒が命を救うこともないではないが、常用するには微妙なスキルだ。

 このスキルは魔法扱いではないようで、MPを消費しない。
 魔法使いの使う「ポーズ」や僧侶の「ラプス」が詠唱時間とMPの両方を必要とすることを思えば、このスキルはかなりのぶっ壊れだ。
 俺よりINTの低い相手、たとえば破滅の塔にいたキュクロプスのような魔物相手には有効だ。

 高熱を発してうなされるダーナにかけたのは「虚無の波紋」。
 「青メデューサの瞳」をかけた盗賊の停止を解除したのもこのスキルだ。INTの低い盗賊では、いつになったら停止が切れるかわからなかったからな。
 前にも説明した通り、この「虚無の波紋」は、周囲にいる敵味方すべてのバフ・デバフ・状態異常・戦闘不能を強制解除するスキルである。
 ダークフェニックスとの戦いで苦労して盗んだ。
 パーティに有利な効果も区別なく消し飛ばしてしまうため、単独行動中でもないと使う機会がなかなかない。

 ただ、これだけの効果にもかかわらず、MPの消費はゼロである。
 かなりのぶっ壊れスキルだろう。

 ダークフェニックスは、このスキルで取り巻きの小さな分身体を際限なく蘇生して「暁の星」を苦しめた。
 取り巻きの分身体もこのスキルを所有していて、本体が倒されると即座に蘇生させてきたものだ。

(あの時はどうやって勝ったんだっけ?)

 そうだ。
 俺がダークフェニックス本体から「虚無の波紋」を盗んだことで、本体が分身体を蘇生できなくなったんだった。
 その結果、分身体を倒してから本体を倒すというボス戦のセオリー通りに事が運んだ。
 ルシアスは「思ったより楽だったな」などと言ってたが、本体が「虚無の波紋」を盗まれてなかったら、もっと苦戦してただろう。

 砦の城壁を透視したのは、「ウォールトランスペアレント」のスキルだ。
 このスキルを持ってたのはエリートデュラハン。
 頭がないのにどうやって索敵してるのかと思ったら、壁を透視するスキルを持ってたってわけだ。
 それ以降、ダンジョンを探索する時には、壁の向こうにエリートデュラハンがいないかチェックするのが習慣になった。
 エリートデュラハンによる不意打ちは、勇者パーティを瓦解に追い込むことも多いらしい。こんなスキルを持ってるなら納得だ。

 砦の城壁に登った時に使ったのは「捕食蔓ほしょくづる」。
 ジャングルの食人植物の魔物から盗み取った。

 強い魔物ではなかったが、このスキルは有用だ。
 攻撃力はないが、自在に収縮できる光の蔓を使って、城壁や崖を登ったり、高いところに引っ掛けて深い谷を渡ったりできる。

(まあ、俺だけなんだけどな……)

 斥候役であるシーフが地形を無視して動けるメリットは大きい。
 もしこのスキルがなかったら、崖を登るには特殊な器具と技術が必要だ。
 もちろん、そういう技術も覚えてはいるが、ダンジョン内にロープや崖登り用器具を持ち込むのは大変すぎる。マジックポーチの容量にだって制限はあるからな。
 このスキルも、魔物が使うことを前提にしているせいか、MPを消費しない。

 他のスキルでもそうだが、強い魔物が強いスキルを持っているとは限らない。
 強い魔物は高いステータスそのものが厄介なことが多く、スキル自体は案外基本的なものだったりする。

 もちろん、強い魔物が強いスキルを持ってることもある。
 砦の盗賊を全滅させた「コールドブレス」は、フロストドラゴンから盗んだ強力なスキルだ。
 フロストドラゴンが使う本家本元の「コールドブレス」は、サードリックの吹雪魔法を鼻で笑うような威力だった。
 が、INTが高くない俺の「コールドブレス」では、あの程度がせいぜいだ。
 サードリックの吹雪より発動が早い利点はあるが、威力の面ではいくらか落ちる。
 発動してからダメージや「凍結」が発生するまでにタイムラグがあるのも厄介だ。そのあいだに効果範囲内から逃げられることもある。

 ただし、このスキルもMPの消費はゼロである。
 魔法ではなく、フロストドラゴンの吐くブレスだから……だろう。
 なぜそれが、ドラゴンでもない俺に使えるのか?
 わからん。なんもわからん。
 とにかく、使えるものは使えるのだ。

 俺の説明を聞き終え、ダーナが言った。

「では、私と戦った時に使ったスキルは、キラータランチュラの『粘着網』と、グリーンジャイアントなどの持つ『憤激』か」

「よくわかったな」

 塔の屋上を飛び回って奇襲と離脱を繰り返すダーナには手を焼いた。
 ダーナの翼を封じたのが「粘着網」。トリモチのようにべたべたした網を投げかけ身動きを封じるスキルだ。

 ルシアスを追い詰めたダーナを退けるのには、「憤激」のスキルを使った。
 割と多くの魔物が持っているスキルで、HPが一定値を下回った時に、次の一撃に限って、STRとDEXを爆発的に引き上げる。
 俺の体感では、STR、DEXともに2.5倍くらいになってるはずだ。

 魔物が使う場合には、ステータスの上昇と引き換えに「錯乱」の状態異常に陥るが、俺は「錯乱耐性」のスキルも持っている。
 結果、俺は「憤激」をデメリットなしで使うことができた。

 とはいえ、使うためにはHPを一定値以下にする必要があるので、回復役のいる勇者パーティでは出番が空くない。

 ダーナと戦った時には、ルシアスが追い詰められたのを見てから自分に「ワンディジット」――対象のHPを一桁にするというスキルを使ってHPを減らし、「憤激」の使用条件を満たしたのだ。

 この「ワンディジット」は強そうに見えるかもしれないが、すべてのパラメータが自分以下の相手にしか効果がない。
 「自分以下」は「自分と同じ」を含むので、自分自身には効果がある。
 自分自身のHPを一桁にできたところで、こんな場合にしか使いようがないのだが。

「とまあ、そんなわけで、いろんなことができるっちゃできる。
 ただ、本来の魔物のスキルに比べると、威力が低くなりがちだな。
 ルシアスの言うように、純粋な火力ならルシアス、エイダ、サードリックには劣るんだ」

「それだけ多種多様なスキルが使えるのなら、十分に補いがつくと思うがな」

「旅が進むにつれて、中途半端なスキルの出番は減っていく。
 俺がいくつも持ってる状態異常攻撃はボスモンスターには効かない。レベルが高いモンスターにも効きにくい。
 俺のINTが低いのがまたネックでな。どうも状態異常の成功率はINTの差で決まってることが多いみたいだ」

 「昏睡強盗」や「脳震盪」、「痺れ鞭」はDEX依存だから使えなくもない。
 実際、破滅の塔でも使っていた。
 ただ、これらのスキルは後衛である俺が攻撃を相手にヒットさせる必要がある。

 ダーナ戦で活躍した「粘着網」ならパラメータは関係ないが、網より大きい相手には意味がない。

「それでも、索敵や補助のスキルは有効であろう」

「それはそうなんだけどな。なまじあのパーティは強いから、索敵して敵を避ける必要があまりないんだ。
 補助スキルも、前向いて戦ってる最中には恩恵が感じ取りにくいんだろう。
 まさか、まったくわかってもらえてないとは思ってなかったけどな……」

 同じ後衛であるシルヴィアは、よく俺のスキルのことを聞いてきた。
 瘴気を打ち消す「瘴気結界」のスキルはパーティ単位で有効だから、シルヴィアが魔法で神聖結界を張る労力を減らしてやれる。
 最年少のシルヴィアは、戦闘中取り乱すことも多かったから、慣れるまではってことで、俺が「瘴気結界」を張っていた。
 他にも全員の負担軽減のために、こまめにスキルを切り替えていたのだが……

「そりゃ、性格に難のある奴ばっかのパーティだとは思ってたさ。
 でも、魔王を倒すためには必要な我慢だと思ってた。
 実力のある奴の性格が悪いなんて、むしろよくあることだろう。そう思ってな。
 ったく、俺もつくづく見る目がないぜ……」

「キリク……」

 ため息をつく俺に、ダーナは返事に困ったようだ。

「さあ、もういいぜ。種明かしは終わりだ」

 俺はそう言うと、砦の床にどっかりと座り込む。

「ひと思いにやってくれ」

 襟を開き、首筋を晒して言う俺に、ダーナが小さく息を呑んだ。
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