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ムズィーク祭1日目!
コイツとシンメは嫌だ
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祭り会場内を歩いているとベンチに座って串焼きを食いながら話している『BeTeN』のアインスとツヴァイを見つけてシャロは近づいて声をかけた。
「お疲れ、アインス!ツヴァイ!」
「あ、お疲れ様でぇーす」
「お疲れ様です!最初のステージ凄かったです!」
ゆるーい感じで挨拶を返してきたアインスに対して、ツヴァイはちゃんとベンチから立ち上がって頭を下げて挨拶をしてきた。
「2人とも次のイベントは?」
「僕もアインスも大ステージでライブです」
「めちゃくちゃ緊張するー!おい、ツヴァイ、足引っ張んなよ?」
「は?アインスこそ歌外すなよ」
険悪な2人を見てシャロは吹き出してそのまま笑いだしてしまい、アインスとツヴァイはシャロの方を見た。
「いやー、2人ってよく喧嘩するのに一緒にいるけど…それってシンメだから?」
アインスとツヴァイは『BeTeN』の中で立ち位置がシンメトリーとなっていて同じ振り付けを鏡の様に踊ったりしたりしているのだ。
だからこういう時も一緒に居るのかと思ったシャロだったが…
「はぁー?別にコイツとはシンメだから一緒にいる訳じゃないんで!大体シンメなんていらないんですよ、この間だってオレが腕上げてるのにツヴァイは腕下げてましたからね!」
「なんだと!それを言うならアインスだってこの間のステージで僕と一緒に歌う部分ミスっていたではないか!!」
ギャーギャー喧嘩し出すアインスとツヴァイに周りのファン達は驚く様子もなく「また喧嘩してるー」と楽しそうに眺めていた。そうこれは日常茶飯事なのである。
喧嘩する2人を見ながらシャロは(喧嘩する程仲がいいって言うしなー)と思うのであった。
「まぁまぁ、2人とも落ち着けって!それにそんなんだとマギーリート学園のNO.1はまだまだ譲れないかな」
そう言うと喧嘩していたアインスとツヴァイがピタリと止まり、シャロの方を見てきて2人同時に笑った。
「絶対負かしますよ、見ていてくださいね!」
「『BeTeN』は最強のグループです。絶対1番になります!」
「ふふ、期待してる」
「はい、あ…アインス、そろそろ…」
ツヴァイがそう言うとアインスは携帯機器を取り出して時間を見て、目を見開くとツヴァイの腕を掴んだ。
「じゃあオレ達はステージの準備があるんで!」
「シャロ先輩、暇でしたら見に来てください!皆さんも時間がありましたら是非!!」
「ちゃーんと来てオレの活躍見ていけよ?」
ツヴァイが周りのファンにも声をかけるとアインスがウィンクしながら伝え、周りのファン(特にアインスのファン)の子達はメロメロになっていた。
2人はシャロに頭を下げるとアインスが掴んだツヴァイの腕を引っ張りながらステージの方に走り出していった。
(ああいうところが…仲良しな気がするんだよなーアイツらは)
「お疲れ、アインス!ツヴァイ!」
「あ、お疲れ様でぇーす」
「お疲れ様です!最初のステージ凄かったです!」
ゆるーい感じで挨拶を返してきたアインスに対して、ツヴァイはちゃんとベンチから立ち上がって頭を下げて挨拶をしてきた。
「2人とも次のイベントは?」
「僕もアインスも大ステージでライブです」
「めちゃくちゃ緊張するー!おい、ツヴァイ、足引っ張んなよ?」
「は?アインスこそ歌外すなよ」
険悪な2人を見てシャロは吹き出してそのまま笑いだしてしまい、アインスとツヴァイはシャロの方を見た。
「いやー、2人ってよく喧嘩するのに一緒にいるけど…それってシンメだから?」
アインスとツヴァイは『BeTeN』の中で立ち位置がシンメトリーとなっていて同じ振り付けを鏡の様に踊ったりしたりしているのだ。
だからこういう時も一緒に居るのかと思ったシャロだったが…
「はぁー?別にコイツとはシンメだから一緒にいる訳じゃないんで!大体シンメなんていらないんですよ、この間だってオレが腕上げてるのにツヴァイは腕下げてましたからね!」
「なんだと!それを言うならアインスだってこの間のステージで僕と一緒に歌う部分ミスっていたではないか!!」
ギャーギャー喧嘩し出すアインスとツヴァイに周りのファン達は驚く様子もなく「また喧嘩してるー」と楽しそうに眺めていた。そうこれは日常茶飯事なのである。
喧嘩する2人を見ながらシャロは(喧嘩する程仲がいいって言うしなー)と思うのであった。
「まぁまぁ、2人とも落ち着けって!それにそんなんだとマギーリート学園のNO.1はまだまだ譲れないかな」
そう言うと喧嘩していたアインスとツヴァイがピタリと止まり、シャロの方を見てきて2人同時に笑った。
「絶対負かしますよ、見ていてくださいね!」
「『BeTeN』は最強のグループです。絶対1番になります!」
「ふふ、期待してる」
「はい、あ…アインス、そろそろ…」
ツヴァイがそう言うとアインスは携帯機器を取り出して時間を見て、目を見開くとツヴァイの腕を掴んだ。
「じゃあオレ達はステージの準備があるんで!」
「シャロ先輩、暇でしたら見に来てください!皆さんも時間がありましたら是非!!」
「ちゃーんと来てオレの活躍見ていけよ?」
ツヴァイが周りのファンにも声をかけるとアインスがウィンクしながら伝え、周りのファン(特にアインスのファン)の子達はメロメロになっていた。
2人はシャロに頭を下げるとアインスが掴んだツヴァイの腕を引っ張りながらステージの方に走り出していった。
(ああいうところが…仲良しな気がするんだよなーアイツらは)
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