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烈風という名の冒険者パーティ
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「カナデはこんなところで何してんだ?」
「何って?」
「ここは魔境の一つである【幻惑の森】だぜ? その中で一人で住んでるなんて……普通は考えられねぇことだ。しかも対して強そうじゃねぇし、魔力があるわけでもねぇ。最初はあたしの中であんたは勇者様か、もしくは『魔女』何じゃねぇのかとも思ったけどな」
リータは奏を見つめながら話しかける。奏は、リータの話の内容に一瞬ひやっとさせられた。
「助けてもらったし、うまい飯も食わせてもらったからな! もう『魔女』だとは思ってねぇよ」
奏の育てていた植物を見ていたガルマとエルレインも戻ってきたので、奏はファルマーに説明した時と同じ話を彼女たちに語った。
この家から出たことがないこと。家を用意した祖母はすでに亡くなっていること。ここでの生活は気に入っていること。勇者にはあったことがないことを話した。
話し終えると、最後にリータは納得してくれたようで、大声で笑っていた。
「そうだよなぁ! 悪い悪い! お前はいい奴だよ!」
(はぁ……心臓に悪い……! 焦ったぁ)
何があったのかマンチに聞いたエルレインは、リータの後ろに回ると頭を軽く叩く。リータは甘んじて受けたようで、エルレインにも謝っていた。
「ごめんなさいね、カナデ。魔女ってなかなか姿を現さないから警戒しないといけないのよ」
エルレインが重ねて謝罪してくれる。
彼女たちにとっては魔女との遭遇は避けるべきものなのだ。ひとまず奏は自身の身の潔白が晴れたようで良かったと思うことにした。
「ねぇ、聞きたいんだけど、魔女ってどんな人なの?」
「……あなたは魔女について知らないんですか?」
お茶の準備をしながら奏が問いかけるとエルレインが聞き返し、マンチも不思議そうな表情をしている。魔女については常識なのだろうか……。ファルマーが来た時に聞いておけば良かったのだが、勇者についてしか聞いていなかった。魔女に関しては知識が全くない。
「うん……。この家から出てないからかもしれないけど、外がどうなってるのかわからないのよね」
「そりゃあここにずっといるんなら外の事情なんて入ってこないだろうしな……。わかる範囲で良かったら教えてやるぜ?」
「……ついでにガルマもちゃんと聞いてなさい」
「……うぃ」
十人いる魔女。それに対抗するため、この世界に召喚された十人の勇者。勇者が最初に召喚されてから半年以上経過している今、現在の情報は知っておきたいことだ。
もしかしたら勇者のうちの誰かがもう魔女を倒しているかもしれない。
奏は、できることなら元の世界に戻りたいと思っている。確かにこの世界での生活にも慣れてはきているが、何が起こるかわからない世界よりも元の世界に戻れるなら戻りたい。最初に見た手紙には、どうすれば帰れるのか書かれていなかった。
帰還方法は叡智の書にも載っていない。
……違う違う。まずは魔女のことだ。
もしかしたらリータたち四人の話を聞くことで、ファルマーが帰った後どうなったのかも知ることができる。
奏は四人の話に耳を傾けて聞くことにした。
「何って?」
「ここは魔境の一つである【幻惑の森】だぜ? その中で一人で住んでるなんて……普通は考えられねぇことだ。しかも対して強そうじゃねぇし、魔力があるわけでもねぇ。最初はあたしの中であんたは勇者様か、もしくは『魔女』何じゃねぇのかとも思ったけどな」
リータは奏を見つめながら話しかける。奏は、リータの話の内容に一瞬ひやっとさせられた。
「助けてもらったし、うまい飯も食わせてもらったからな! もう『魔女』だとは思ってねぇよ」
奏の育てていた植物を見ていたガルマとエルレインも戻ってきたので、奏はファルマーに説明した時と同じ話を彼女たちに語った。
この家から出たことがないこと。家を用意した祖母はすでに亡くなっていること。ここでの生活は気に入っていること。勇者にはあったことがないことを話した。
話し終えると、最後にリータは納得してくれたようで、大声で笑っていた。
「そうだよなぁ! 悪い悪い! お前はいい奴だよ!」
(はぁ……心臓に悪い……! 焦ったぁ)
何があったのかマンチに聞いたエルレインは、リータの後ろに回ると頭を軽く叩く。リータは甘んじて受けたようで、エルレインにも謝っていた。
「ごめんなさいね、カナデ。魔女ってなかなか姿を現さないから警戒しないといけないのよ」
エルレインが重ねて謝罪してくれる。
彼女たちにとっては魔女との遭遇は避けるべきものなのだ。ひとまず奏は自身の身の潔白が晴れたようで良かったと思うことにした。
「ねぇ、聞きたいんだけど、魔女ってどんな人なの?」
「……あなたは魔女について知らないんですか?」
お茶の準備をしながら奏が問いかけるとエルレインが聞き返し、マンチも不思議そうな表情をしている。魔女については常識なのだろうか……。ファルマーが来た時に聞いておけば良かったのだが、勇者についてしか聞いていなかった。魔女に関しては知識が全くない。
「うん……。この家から出てないからかもしれないけど、外がどうなってるのかわからないのよね」
「そりゃあここにずっといるんなら外の事情なんて入ってこないだろうしな……。わかる範囲で良かったら教えてやるぜ?」
「……ついでにガルマもちゃんと聞いてなさい」
「……うぃ」
十人いる魔女。それに対抗するため、この世界に召喚された十人の勇者。勇者が最初に召喚されてから半年以上経過している今、現在の情報は知っておきたいことだ。
もしかしたら勇者のうちの誰かがもう魔女を倒しているかもしれない。
奏は、できることなら元の世界に戻りたいと思っている。確かにこの世界での生活にも慣れてはきているが、何が起こるかわからない世界よりも元の世界に戻れるなら戻りたい。最初に見た手紙には、どうすれば帰れるのか書かれていなかった。
帰還方法は叡智の書にも載っていない。
……違う違う。まずは魔女のことだ。
もしかしたらリータたち四人の話を聞くことで、ファルマーが帰った後どうなったのかも知ることができる。
奏は四人の話に耳を傾けて聞くことにした。
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