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十六歳の誕生日

十六歳の誕生日③※R18

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「ひっ!やだ、やだ、見ないでっ……!」
「なんで?こんなかわいいのに」
「ひあっ、や、やあっ……!」

 大きく骨張った手が私の胸を覆い、柔く揉み始めた。

「誰にもこんなことさせてないだろうね?」
「さ、させるわけなっ、あ、やっ!」
「ちゃんと初めては取っておいたんだね。えらいえらい」

 慧君の声から険が少し抜けたが、私はそれどころではない。私の胸を揉んでいた手が、今度は胸の突起を弄り始めたのだ。

「んあっ」
「あ、可愛い声。乳首気持ちいいんだ」
「ふっ、ち、ちがっ!うっんっ♡」
「こーら。ちゃんと声出して?」

 自分から出てきた声にびっくりして手で口を塞ぐと、慧君は私の両手を片手で掴み、頭の上で押さえ込んだ。
 空いている手で執拗に胸の突起をいじってくるのでなんとか逃げようと身を捩らせるのだが、慧君は全くやめてはくれない。

「ほら、乳首が尖ってきてる」
「あっ、やめっ、もうやめてっ、んうっ」
「まだ始まったばっかりだよ」

 慧君は急に手を止め私の腕を解放すると、Tシャツを脱いだ。こんな状況にも関わらず、均衡の取れた体つきに見惚れてしまう。
 しかし慧君はすぐに私の胸に顔を寄せ、胸の突起に吸い付いた。

「ひうっ、や、やあっ!けーく、それ、だめっ!」
「ン、これ?」
「あ、んあっ、や、やだ、へん、へんなっちゃうっ、やっ」

 知らない感覚に私は慧君の頭を両手で挟んで離そうとするが、やはり慧君はびくともせずにソレを続ける。
 段々割れ目が濡れていく不快感を感じ足をモジモジさせていると、やっと慧君は胸から離れてくれた。
 
「はあ、は、け、けーくん、もうやだよっ……」
「菖蒲がちゃんとわかるまではやめないよ」
「わ、わかるって、?」
「俺から一生離れられないって」

 慧君のその声は聞いた中でも一番低くてどろどろしていて、私の知り得ない感情で渦巻いていた。
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