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旅行
混迷を極めてきて、面倒がひたひたと歩み寄る:spring break
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ユリシア姉さんの言葉に困惑する一同。アイラが恐る恐る口を開いた。
「ゆ、ユリシア様はその、ハティアお姉さまとエドガー様が恋愛関係にあると考えているのですか?」
「さぁ。少なくとも三年前くらいまではエドもはらぐ……ハティア殿下もお互いにそんな感情は抱いてなかったと思うわよ。まぁ、けど学園で一緒にいたのでしょう? はらぐ……ハティア殿下はともかく、エドはボケナスだから、ちょろいハニトラにでも引っ掛かったと思ったのよ。あいつ、胸の大きなのに弱いし。レモンとかよく見てたし」
双子の姉からの言葉は辛らつだ。ボロクソ言われてて、ちょっと居たたまれない。というか、レモンの胸をよく見てたの?
俺もライン兄さんも顔を見合わせてちょっと苦笑いするしかない。
「だいたい、あの二人って婚約しているのでしょ?」
「「「えっ!?」」」
「「はぁっ!?」」
初耳なんですけどっ!
……あ、いや。
「例の人っ!」
そういえば、去年、エドガー兄さんからそんな話を聞いた記憶がある。俺の言葉を聞いて、ライン兄さんも思い出したのか、ポンッと手を叩いた。
「そういえば、そうだった。僕の生誕祭の時に二人でそんな話をしてた! 婚約とかどうとか」
「そんな話じゃないでしょ。なんで忘れてるの」
「いや~。エド兄からその後の進捗聞いてなかったし、破談になったのかなぁって。そもそもそんなに興味なかったし」
「興味もとうよ。兄のことじゃん」
「まぁ、そうなんだけど」
頬をかくライン兄さん。どうせ植物とか魔物とか、絵本のこととかで頭が一杯だったのだろうけど。
「あ、でも、ユリ姉。あれって婚約まで進んでなかったんじゃなかったけ? 将来を考えて、そういう道もあるよって話じゃなかった?」
「あら、そうだったかしら?」
ルーシー様が首を傾げる。
「ラインヴァント様。将来とは?」
「マキーナルト領と王家の関係だったと思います。確かハティア王女殿下がエド兄に嫁ぐことでマキーナルト領を王家と深いかかわりのある地にして、貴族の不満を抑えたいとか。ハティア王女があけすけなくそういって、エド兄が顔をしかめていたのを覚えています」
「……なるほどね」
「ハティアお姉さまがそんなことを。じゃあ、あの時の私への言葉は……」
ルーシー様もアイラも神妙な面持ちで考え込み始める。
どうやら心当たりがあるのだろう。
と、今まで驚愕と困惑で状況についていけなかったヂュエルさんが手をあげて口を開いた。
「……非常に言いだし難いことなのですが、学園の様子から見て、あのハティア殿下とアイツがそんな関係にあるとは。仲はいいですが、それはライバルという側面の方が強く」
「ふんっ。アンタの目が節穴なだけじゃないの?」
「さ、流石に半年以上も一緒にいたのだ。そう見間違うこともない」
「どうだか。男は鈍感な奴が多いのよっ。アンタは特に鈍いわね」
キッとヂュエルさんを睨みつけるユリシア姉さん。
……他意があるのかないのか。俺も鈍い方なので、ユリシア姉さんの言葉の裏がよくわからん。
顎に手をあてて考え込んでいたルーシー様が口を開いた。
「一先ず、整理を。ヂュエル様の考えによれば、エドガー様は武功を立てるために旅立ったということでよろしいかしら?」
「それが一番可能性が高いかと。それ以外に失踪する理由も思いつかないしな」
「で、次に問題なのが、何故ハティア殿下まで失踪してしまったのかという理由。残された手紙によれば、エドガー様を追いかけにいったということだけれども。それに、ハティア殿下に同行する商人二人も気になりますわ」
そう言い切って、ルーシー様は続ける。
「ただ、今為すべきことは、ハティア殿下を少しでも早く秘密裏に保護すること。国境付近にいたということは、既に国外に出ている可能性が高い。手続きを踏んでもいない王族が国外にいることは、多くの問題がありますわ」
「つまり、エドガー兄さんのことは後回しになるかもって事か」
もしかしたら、ロイス父さんたちもハティア殿下の捜索に参加することになるのではなかろうか。
……もしかして、これがハティア殿下の狙い?
エドガー兄さんと協力関係にあるかはおいておいて、エドガー兄さんが追跡を妨害、更にいえばエドガー兄さんの失踪を問題ないようにするため?
けど、そうすると『エドガー兄さんを追いかける』なんて置手紙は残さないだろうしなぁ。別々の事件に見せかけた方がお互い都合がいいはずだし……
う~ん。悩んでも仕方ないか。
というか、俺には関係のない話だし。
俺がそう考えていると、ヂュエルさんがアイラたちに尋ねる。
「そういえば、その商人の名前とかは分かっているのですか?」
「二人の内一人は分かっていますわ。バインという名の男で、以前王都の市で露店を開いていた男ですわ。何をしたのか、アカサ・サリアス商会に目をつけられ、店を畳んだようですけれど」
「「……バイン。え、バインッ!?」」
俺とライン兄さんが同時に驚く。
「ご存じですの?」
「あ、はい。ちょっと知り合いで……」
バインって、去年の生誕祭で王都に行ったときに会った商人じゃん。俺らの代わりにドルック商会の運営をしてほしいなと思ってスカウトしたのに、その後全く音沙汰がなかった。
けど、一介の商人であるバインが何故ハティア殿下に?
う~ん。色々と混迷してきたぞ。
首を傾げて悩んでいると、コンコンコンッと扉が叩かれた。リーナさんが出てきた。
「アイラ様。陛下がお呼びに……マキーナルト家の皆さまもおられましたか。皆さまからも陛下からお呼び出しがかかっております」
ということで、ロイス父さんや国王様がいる会議室に。
ただ、特段俺らに用はなかったようで、国王様的には俺らとアイラを正式な場で顔つなぎしておきたかっただけらしい。親交を深めていますよアピールだそうだ。
ともかくロイス父さんたちの話し合いも終わり、俺らは王都の仮屋敷に帰ることとなったのだが。
「ラインヴァント様、セオドラー様。明日、少しお時間よろしいかしら?」
「え、あ、はい」
「分かりました」
ルーシー様に呼び出されてしまった。お茶会をしたいとのこと。
ユリシア姉さんが言うには、「アンタたちを他の令嬢に会わせたいじゃない?」とのことだ。いわば顔合わせ。将来のために少しばかり顔を繋いでおきたいとか。
俺たちはロイス父さんに助けを求める目を向けたが、首を横に振られた。ユリシア姉さんは頑張れ~と手を振っていた。
そして翌日。
バールク公爵家の屋敷に馬車で行く。レモンがつきそいで来てくれた。
「……ライン兄さん、今日は全部任せる。俺はずっと黙ってるから。無口な子ってことにして」
「え、ヤだよっ!」
「お願い」
沢山の貴族の子どもたちが集まっている。しかも、みんな色々な思惑がある。面倒だと思ったので、ライン兄さんに押し付けようと思ったのだが。
「あれ? ルーシー様だけ?」
「はい」
他の子どもたちはいなかった。
その広く美しい庭にはルーシー様と忠義そうなメイド一人いるだけだった。
俺たちは庭の中央のガゼボに案内される。ガゼボの机には美味しそうなケーキやらお菓子やらが並んでいた。
そしてルーシー様は俺たちに軽く頭を下げた。
「遅くなりましたが、ラインヴァント様、セオドラー様。以前のご無礼をここに謝罪いたします」
「以前の」
「ご無礼?」
俺たちは首を傾げる。
そして思い出した。
「あ、生誕祭の時の」
「もう気にしてなかったのに」
収穫祭の時にそれとなく謝罪の品も渡されたし、ライン兄さんの言う通り気にしていなかったのだが。
とはいえ、思っていたほど面倒なことじゃなくてよかった。
俺たちは謝罪を受け取り、ルーシー様の勧めもあって綺麗な庭を眺めながらゆっくりとお茶をすることになった。
まだ、春も半ば。少し肌寒くもあるが、色とりどりに花が咲き誇る庭を見れば、その寒さも心なしか和らぐものである。
俺はホッと温かな紅茶を口に含んだ。
その時。
「時にツクル様、ガンサク様。お二人が主導していらっしゃる代筆屋と郵便の事業に関してなのですけれども」
ルーシー様がそう口にした。
「ブフゥー!」
「ごほっごほっ」
俺たちは思わず咳き込んでしまった。
「ゆ、ユリシア様はその、ハティアお姉さまとエドガー様が恋愛関係にあると考えているのですか?」
「さぁ。少なくとも三年前くらいまではエドもはらぐ……ハティア殿下もお互いにそんな感情は抱いてなかったと思うわよ。まぁ、けど学園で一緒にいたのでしょう? はらぐ……ハティア殿下はともかく、エドはボケナスだから、ちょろいハニトラにでも引っ掛かったと思ったのよ。あいつ、胸の大きなのに弱いし。レモンとかよく見てたし」
双子の姉からの言葉は辛らつだ。ボロクソ言われてて、ちょっと居たたまれない。というか、レモンの胸をよく見てたの?
俺もライン兄さんも顔を見合わせてちょっと苦笑いするしかない。
「だいたい、あの二人って婚約しているのでしょ?」
「「「えっ!?」」」
「「はぁっ!?」」
初耳なんですけどっ!
……あ、いや。
「例の人っ!」
そういえば、去年、エドガー兄さんからそんな話を聞いた記憶がある。俺の言葉を聞いて、ライン兄さんも思い出したのか、ポンッと手を叩いた。
「そういえば、そうだった。僕の生誕祭の時に二人でそんな話をしてた! 婚約とかどうとか」
「そんな話じゃないでしょ。なんで忘れてるの」
「いや~。エド兄からその後の進捗聞いてなかったし、破談になったのかなぁって。そもそもそんなに興味なかったし」
「興味もとうよ。兄のことじゃん」
「まぁ、そうなんだけど」
頬をかくライン兄さん。どうせ植物とか魔物とか、絵本のこととかで頭が一杯だったのだろうけど。
「あ、でも、ユリ姉。あれって婚約まで進んでなかったんじゃなかったけ? 将来を考えて、そういう道もあるよって話じゃなかった?」
「あら、そうだったかしら?」
ルーシー様が首を傾げる。
「ラインヴァント様。将来とは?」
「マキーナルト領と王家の関係だったと思います。確かハティア王女殿下がエド兄に嫁ぐことでマキーナルト領を王家と深いかかわりのある地にして、貴族の不満を抑えたいとか。ハティア王女があけすけなくそういって、エド兄が顔をしかめていたのを覚えています」
「……なるほどね」
「ハティアお姉さまがそんなことを。じゃあ、あの時の私への言葉は……」
ルーシー様もアイラも神妙な面持ちで考え込み始める。
どうやら心当たりがあるのだろう。
と、今まで驚愕と困惑で状況についていけなかったヂュエルさんが手をあげて口を開いた。
「……非常に言いだし難いことなのですが、学園の様子から見て、あのハティア殿下とアイツがそんな関係にあるとは。仲はいいですが、それはライバルという側面の方が強く」
「ふんっ。アンタの目が節穴なだけじゃないの?」
「さ、流石に半年以上も一緒にいたのだ。そう見間違うこともない」
「どうだか。男は鈍感な奴が多いのよっ。アンタは特に鈍いわね」
キッとヂュエルさんを睨みつけるユリシア姉さん。
……他意があるのかないのか。俺も鈍い方なので、ユリシア姉さんの言葉の裏がよくわからん。
顎に手をあてて考え込んでいたルーシー様が口を開いた。
「一先ず、整理を。ヂュエル様の考えによれば、エドガー様は武功を立てるために旅立ったということでよろしいかしら?」
「それが一番可能性が高いかと。それ以外に失踪する理由も思いつかないしな」
「で、次に問題なのが、何故ハティア殿下まで失踪してしまったのかという理由。残された手紙によれば、エドガー様を追いかけにいったということだけれども。それに、ハティア殿下に同行する商人二人も気になりますわ」
そう言い切って、ルーシー様は続ける。
「ただ、今為すべきことは、ハティア殿下を少しでも早く秘密裏に保護すること。国境付近にいたということは、既に国外に出ている可能性が高い。手続きを踏んでもいない王族が国外にいることは、多くの問題がありますわ」
「つまり、エドガー兄さんのことは後回しになるかもって事か」
もしかしたら、ロイス父さんたちもハティア殿下の捜索に参加することになるのではなかろうか。
……もしかして、これがハティア殿下の狙い?
エドガー兄さんと協力関係にあるかはおいておいて、エドガー兄さんが追跡を妨害、更にいえばエドガー兄さんの失踪を問題ないようにするため?
けど、そうすると『エドガー兄さんを追いかける』なんて置手紙は残さないだろうしなぁ。別々の事件に見せかけた方がお互い都合がいいはずだし……
う~ん。悩んでも仕方ないか。
というか、俺には関係のない話だし。
俺がそう考えていると、ヂュエルさんがアイラたちに尋ねる。
「そういえば、その商人の名前とかは分かっているのですか?」
「二人の内一人は分かっていますわ。バインという名の男で、以前王都の市で露店を開いていた男ですわ。何をしたのか、アカサ・サリアス商会に目をつけられ、店を畳んだようですけれど」
「「……バイン。え、バインッ!?」」
俺とライン兄さんが同時に驚く。
「ご存じですの?」
「あ、はい。ちょっと知り合いで……」
バインって、去年の生誕祭で王都に行ったときに会った商人じゃん。俺らの代わりにドルック商会の運営をしてほしいなと思ってスカウトしたのに、その後全く音沙汰がなかった。
けど、一介の商人であるバインが何故ハティア殿下に?
う~ん。色々と混迷してきたぞ。
首を傾げて悩んでいると、コンコンコンッと扉が叩かれた。リーナさんが出てきた。
「アイラ様。陛下がお呼びに……マキーナルト家の皆さまもおられましたか。皆さまからも陛下からお呼び出しがかかっております」
ということで、ロイス父さんや国王様がいる会議室に。
ただ、特段俺らに用はなかったようで、国王様的には俺らとアイラを正式な場で顔つなぎしておきたかっただけらしい。親交を深めていますよアピールだそうだ。
ともかくロイス父さんたちの話し合いも終わり、俺らは王都の仮屋敷に帰ることとなったのだが。
「ラインヴァント様、セオドラー様。明日、少しお時間よろしいかしら?」
「え、あ、はい」
「分かりました」
ルーシー様に呼び出されてしまった。お茶会をしたいとのこと。
ユリシア姉さんが言うには、「アンタたちを他の令嬢に会わせたいじゃない?」とのことだ。いわば顔合わせ。将来のために少しばかり顔を繋いでおきたいとか。
俺たちはロイス父さんに助けを求める目を向けたが、首を横に振られた。ユリシア姉さんは頑張れ~と手を振っていた。
そして翌日。
バールク公爵家の屋敷に馬車で行く。レモンがつきそいで来てくれた。
「……ライン兄さん、今日は全部任せる。俺はずっと黙ってるから。無口な子ってことにして」
「え、ヤだよっ!」
「お願い」
沢山の貴族の子どもたちが集まっている。しかも、みんな色々な思惑がある。面倒だと思ったので、ライン兄さんに押し付けようと思ったのだが。
「あれ? ルーシー様だけ?」
「はい」
他の子どもたちはいなかった。
その広く美しい庭にはルーシー様と忠義そうなメイド一人いるだけだった。
俺たちは庭の中央のガゼボに案内される。ガゼボの机には美味しそうなケーキやらお菓子やらが並んでいた。
そしてルーシー様は俺たちに軽く頭を下げた。
「遅くなりましたが、ラインヴァント様、セオドラー様。以前のご無礼をここに謝罪いたします」
「以前の」
「ご無礼?」
俺たちは首を傾げる。
そして思い出した。
「あ、生誕祭の時の」
「もう気にしてなかったのに」
収穫祭の時にそれとなく謝罪の品も渡されたし、ライン兄さんの言う通り気にしていなかったのだが。
とはいえ、思っていたほど面倒なことじゃなくてよかった。
俺たちは謝罪を受け取り、ルーシー様の勧めもあって綺麗な庭を眺めながらゆっくりとお茶をすることになった。
まだ、春も半ば。少し肌寒くもあるが、色とりどりに花が咲き誇る庭を見れば、その寒さも心なしか和らぐものである。
俺はホッと温かな紅茶を口に含んだ。
その時。
「時にツクル様、ガンサク様。お二人が主導していらっしゃる代筆屋と郵便の事業に関してなのですけれども」
ルーシー様がそう口にした。
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俺たちは思わず咳き込んでしまった。
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